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子々孫々まで祟りたい 〜転んで祠を壊しちゃったら怨霊が子々孫々まで祟りに来たけど「俺で末代」と言ったら怨霊が困り始めて子孫を残させようと奮闘しだした件について〜  作者: zingibercolor・種・がくじゅつてきあかげ
第9シーズン

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普段のことはこなしたい

 千歳は昨日術式にたくさん霊力を込めたので、倒れるように寝て、朝、俺が起きてもまだ寝ている。俺は、しばらく千歳のあどけない寝顔を見ていた。こんな時間がずっと続けばいいのに。

 まあ、千歳は9時過ぎには起きて作り置きを爆食するだろうから、俺は適当に味噌汁作って、納豆でもつけて食べよう。今日も仕事詰まってるし、朝はさっさと済ませなきゃ。

 朝ご飯を済ませて、歯も磨いて、パソコンの前に座る。何事もないことを装うために、仕事は普通にしなきゃいけないし、でも俺が死んだ後の手続きがスムーズに済むようにしなきゃいけないし。突然死するのも大変だな……。

 死んだら千歳に俺のもの全部あげる、っていう遺言書を作っておいてよかった。まあ俺の両親がごねたら多少持ってかれるかもしれないけど、それでも持ってかれるのは俺のささやかな貯金くらいで、この家の家電や家具はいらないだろう。だから、千歳が暮らすには不自由ないな。千歳は、預金はものすごくあるんだから。

 この部屋の契約者の俺が死んでも、千歳がお金積めば借り直すのはできるだろう。ていうか、峰家とか千歳に来て欲しいところは割とありそうだから、そういう家の中でよくしてくれそうなところに行ってもいい。でも、相続や引っ越しのの手続き周りで千歳のサポートをしてくれる人が欲しいから、この件のグループLINEに後でそのことを投げておこう。

 あと、俺が死んだあとグリーンライトに連絡行くようにしておかないと……メール予約アプリか何か使うかな? 久慈さん宛に「このメールが届いているなら現在私は事故か何かで働けない状態です。詳しくはこちらに連絡してください」と言って事情が分かる人の連絡先を貼っておけばいいし。千歳の連絡先を貼るのはダメだ、俺が死んだら千歳は大混乱してそれどころじゃない。佐和さんか南さんだな。あと、各所への連絡のために、他人が俺のスマホ使えるようにしといたほうがいい。スマホの指紋認証もパスワードも、全部外しとこう。

 ……俺が死んだら、魂はどうなるんだろうか? 幽霊になれなくても、前に生霊になったみたいに、意識は残るんだろうか?

 ……そうだとしても、千歳とは、もう二度と話せないんだよな。生霊のとき、全然気づかれなかったしな。

 だから、死んだら、千歳とは、永遠のお別れなんだな、やっぱり……。

 いやいや、今日は9時から久慈さんと一緒に新規クライアントから要望ヒアリングなんだから、そっちに集中しなくちゃ。仕事こそちゃんとやってないと、千歳に怪しまれる。千歳に気取られないために、俺は努力してるんだから。

 相手に聞かれそうなことざっと書き出して、早めにGoogle Meet入っておいて、できる人間っぽい雰囲気を醸し出しておこう。

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