↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
子々孫々まで祟りたい 〜転んで祠を壊しちゃったら怨霊が子々孫々まで祟りに来たけど「俺で末代」と言ったら怨霊が困り始めて子孫を残させようと奮闘しだした件について〜  作者: zingibercolor・種・がくじゅつてきあかげ
第9シーズン

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

484/1110

好きな気持は秘めときたい

 千歳が、『ワシ、ちょっとの間だけお化けの姿に戻れるようになった』と報告に来た。


「あ、またよくなったの、よかったね」

『でも、戻れるの、本当にちょっとだけだ。気を抜くとこの姿に戻っちゃうな』

「そうなの。今の姿のほうが楽なの?」

『そうだな、前はお化けの姿が一番楽と思ってたんだけど、今の姿になったら、今の姿が一番楽かも』

「そっかあ」


 千歳が成長痛から回復していて嬉しいけど、本当に少しずつの回復なんだな。……俺は、千歳の全快の姿は、多分見られないんだろうな。

 そんな日曜の昼下がり。休みの日なので千歳と二人でソファに座り、俺はいつもと違うことはできないのでスマホでSNS巡りや狭山さんのDiscordサーバー巡りをしていた。ふと肩に重みと柔らかみを感じ、見ると、千歳が俺の肩にもたれかかって眠っていた。

 千歳がさっき『次の術式に備えてたくさん食ってたくさん寝る』と言っていたのを思い出す。そうか、昼寝も必要か。

 ……千歳の体の、柔らかさ、しなやかさを感じてどうしても胸が高鳴ってしまう。好きな人が俺を信頼しきってもたれかかって寝てくれるようなことが、人生で起きるなんて思わなかった。

 ……でも、こんな時間は、あと少ししか過ごせないんだ……。

 もう、あとちょっとしか生きられないんだし、最後に千歳に好きって伝えたい。でも、いきなりそんなこと言ったら千歳は驚くと思うし、その後に俺が死んだら何か感づくかもしれない。だから、言えない。この気持ちは墓まで持っていく。

 やりきれない思いを抱えたまま目を閉じたら、また短くなったオレンジのバー、俺の残りの命を示すタイムリミットが振動していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。