番外編 金谷千歳の所感
和泉の大和君への接し方を見て、ワシはずっと、もったいないなあと思っていた。
和泉は、ずっと大和君に優しかった。進んでお風呂に入れてあげて、進んで絵本を読んであげて、いっぱいなでてあげて。大和君と湯船に一緒につかってたら、「本当のお父さんみたい!」って言われたんだって。
そう、和泉はきっといい父ちゃんになる。でも、ワシがずっと恋人をやってたら、和泉は永遠に父ちゃんになれない……。
和泉を父ちゃんにしてやりたいなあ。そしたら、和泉はもっと幸せになれるのになあ。
子々孫々まで祟るつもりだった。そのためにたくさん世話をした。そのうちに、和泉には幸せになってほしいと思うようになった。幸せになってもらうために、和泉に子どもを持ってほしいと思うようになった。
ワシが産んでやれないから。ワシが産めたらよかったのになあ。和泉に子供を抱かせてやれるなら、ワシはどんなに大変でもどんなに痛くても、やろうと思えたのに。
和泉は、一生子供を持たない人生を考えてるんだろうか。ワシを好きになったから。ワシなんかを好きになったから。
和泉に好きでいられるのは好きだ。でも、やっぱり5年ちょっきりで諦めてほしい。和泉は、きっといい父ちゃんになるから。




