表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

黒き盾の旅籠譚 ― 追放の騎士と忘れられた宿

作者:武士
カディム・バログンはかつて、「騎士」という道に正義と居場所を求めてきた。

遠き南方の移民の両親の元に生まれた彼は、生まれながらにして肌の色と出自ゆえに異端視され、嘲られ、見下され、やがては偏見に満ちた濡れ衣によって王国騎士団を追放されてしまう。

名誉を打ち砕かれた彼が辿り着いたのは、社会から見放された者たちを受け入れる唯一の場所――“オーロラ”と呼ばれる便利屋ギルドだった。

そこは、傭兵、追放者、失脚した貴族などが集う寄せ場であり、敵対者たちからは「カラスの止まり木」と蔑まれていた。どんな卑しい仕事でも請け負う彼らを侮辱する言葉だ。

だが、カディムにとってオーロラは、血筋と偏見の眼ではなく剣技で自分を評価してくれる初めての居場所だった。

ある日、彼に奇妙な任務が下される――戦火に焼かれた国境の町の外れにある、廃れた宿の管理人として働けというのだ。

かつて騎士だった男には屈辱的とも言える小さな依頼。だがカディムは、こうした仕事には必ず「裏」があることを知っていた。

そして現地に赴いた彼が目にしたのは、荒れ果てた宿屋……だが、最近人が暮らしていた痕跡が残っていた。

調査の果てに、彼は一人の少女と出会う。

名をリラという。

錆びついた剣を手に、宿を自分の家と主張する警戒心に満ちた少女だ。断片的な記憶に囚われながら、彼女はカディムの存在に反発し――それがやがて、思いがけない同盟の始まりとなる。

やがて宿を修復し、その背後に隠された謎を解き明かすうちに、カディムの人生は「忘れられた宿」に引き寄せられた様々な人々の運命と絡み合っていく。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ