第七話神の所業
第七話神の所業
ヴァルは驚きながら聞いた。
「意味が分からない。多種族の娯楽とはなんなのだ。我はそんなこと一言も聞いていない!!」
「…………お前、ヴァル坊か? 大きくなったな。ヴァル坊が次代の魔王なのかよ、なんか複雑だな。っと、説明だったな、この戦争は多種族の長の賭け事……だから娯楽なんだ」
「命は娯楽のために賭けるんじゃない、大切なものを守る時に賭けるものだろ!!」
「全くもってその通りだヴァル坊」
魔王ヴェルワルドは言った。
『すまないが詳しく知りたければ中立国シティールに向かってくれ。俺は同盟関係のエルフの国に向かう』
私たちがヴェルワルドを倒したのは、エルフの国付近の深緑の森だった。
もしかして私が終戦を遠ざけたのではないでしょうか?
「あの、ヴェルワルドがエルフの国に向かう理由を教えてもらえますか?」
「戦争を終わらせるためだ」
「それはどういうことですか?」
「この戦争(娯楽)を提案した神族を止めるためにエルフの国に協力を仰ぐためだ。それとヴァル坊、魔王がなぜ人間の国を襲うのか疑問に思ったことはないか」
「当然あるに決まっているだろう」
「その答えを教えてやる、ついてこい。おまけたちも立ち止まるな」
ヴェルワルドについて行った先にあった物は私にとって絶望そのものだった。
「どういうことですかヴェルワルド……どうしてあの子たちの遺体がここにあるのですか、答えてください!!」
亡くなった教え子(歴代の勇者)たちの縛り付けられた遺体があった。
「どうしてかってそんなの決まっているだろ。天使共に使わせないためだ。知らないなら教えてやる神族たちの所業をな」
ヴェルワルドが話したのは『天界でつまらなくなった神族たちが娯楽と称し戦争を起こした』こと、そして『人間族を弱体化させ神族に縋るようにし異界から"勇者"を召喚させる。その勇者が死んだ際、遺体を神族が操り屍兵にする』ということだった。
「そして最近分かったことだが、勇者は心身共に傷がないほど遺体は強くなる」
「どうしてそう思ったのですか」
「こいつらが他の連中より格段に強かったからだ」
ヴェルワルドが強かったと言ったのは、ミツヤ、マナカ、ヨウカ、アキラの四人だった。
あの子達は特にここ(異世界)に来られたことを喜んでいたし何事もポジティブに考える子達だった。
あの子たちの悩みも最期も何もかもを私は覚えている。
「そのための勇者育成法というわけですか」
「勇者育成法? なんだそれは」
「いえ、こちらの話です。続けてください」
「戦争を止めたければ神族を倒すほかない。(偶然とはいえヴァル坊が女になったのは好都合だ。神族の王は無類の女好きという情報も手に入れているからな)どうするべきかはお前たちも理解しているはずだ。……お前たちのその顔を見れば充分だ」
私の目的は変わらない。勇者育成法を止めること、そのために戦争を止めなければいけないのなら何度だって止めるだけです。
あの子たちを弄んだことを絶対に後悔させる。
読んでいただきありがとうございます!!
更新は出来る時にしますね




