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勇者育成係の混血エルフとTS魔王  作者: 暗黒神ゼブラ


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最終話育成係とTS魔王

最終話育成係とTS魔王



「ヴァル、こちらは終わりました。師(先生)は上手くいったのでしょうか、心配です」

「ミーシャのことだ、上手くいっている。アウメアが信じてやらずに誰が信じるのだ」

「師にはパメラさんが……」

「アウメアはミーシャが大切なのだろう? ならば自らが一番だと思うほどの心意気で挑むのだ!」

「ヴァル、ありがとうございます。やっぱりヴァルって優しいですよね」

「我が優しくするのは気にかけている者にだけだ、気にする必要はないからなアウメア」

「照れなくてもいいじゃないですか」

私とヴァルが話している時に全裸の師が歩いてきた。

私は師に違和感を感じた……カナタの時と同じようなそんな嫌な感じがした。

私は確かめるべく師の魔力を見た。

「師……もしかして、神王の子を……」

私が見たのは師の中にもう一つ魔力があることだった。

「アイツが最期に全部出したからだろうね」

それで滴り落ちて……想像したら吐き気に襲われてしまった。

「あぁ、これマズイかも」

師がそういうと師のお腹はみるみる膨らみ始めた。

「あぁああぁぁぁ!!」

私は夢を見ているのかと疑いたくなった。

師のお腹を突き破り赤ん坊が産まれたのですから。


「師、死なないですよね」

私が焦っているとパメラさんが、冷静に答えてくれた。

「ミーシャ様の再生能力ならこのくらいの傷すぐに治りますのでご安心くださいアウメア様、焦る気持ちは私にも痛いほど理解出来ますので」

赤ん坊は周囲を見渡し私と目が合うと何故か喜んだ。

師がたとえ神王に孕まされたとしても……この子に罪はない。

ならば私のやることは一つ

「師、この子私が育ててもよろしいでしょうか?」

「まあアウメアに懐いてるみたいだけど、私が捨てたみたいになるんじゃ」

師が悩んでいると赤ん坊が突如喋り始めた。

「安心してください、師匠の師匠さん。私は師匠と暮らせればそれで十分なので」

そう言ったのだ、この子は私を師匠と呼んだ。

そのことにも驚いたが師のことを師匠の師匠と呼ぶのは私の弟子くらい。

「師匠、お久しぶりです。転生したのには驚きましたが、再び師匠に出会えたこと感謝しなければなりませんね。前世では魔王を倒す前に自殺してしまい申し訳ありませんでした。こちらの状況は師匠の師匠さんの魔力を通じて理解しています。あの頃より平和な世の中に出来そうで私は嬉しいです」

頭が追いつかない。

私の弟子で自殺したのはアリアとカナタだけ、それに魔王を倒す前に自殺したのはアリアだけ……そういう考えをしたらいけませんよね、アリアは未来で死んだのですから。


「もしかして気づいてくれないのですか師匠? アリアですよ」

「惑わされるなアウメア、おそらく神王の技か何かだ」

「魔王くん、それはないと思う。アイツにそんな能力ないから」

「だが、警戒して損はしないだろ」

私は自らをアリアと名乗る赤ん坊から話を聞くことにした。


十分後


「どうですか師匠、私がアリアだと信じていただけましたか?」

「信じます。…………おかえりなさいアリア」

「ただいま師匠」


「それじゃあ私とパメラは連合のみんなに終わったことを伝えてくるから」

師はそう言ってパメラさんを連れて私から離れた。


「ミーシャ様、よろしかったのですか?」

「何が?」

「アウメア様に幻覚魔法をかけたことです」

「今は仕方ないよ、来る途中に見たでしょ……勇者たちの死体を……あの子が壊れないようにしないと」

「やはりそういうことだったのか、ミーシャよ。……だが、今回ばかりは感謝する。我だけではどうしようもなかった。そもそもの話、我が勇者を守れていればアウメアは……」

「大丈夫だよ魔王くん、幻覚魔法の効果がいつか切れてもその時は魔王くんが支えてくれるんでしょ」

「それはそうだが……」

「だから私はパメラと一緒にアリアちゃんの魂を見つけて幻覚を現実にする。そうすれば何も問題ないでしょ」

「そのようなことができるのか」

「神界には世界を跨いで魂を管理している場所がある。だから勇者召喚なんてことが可能になったんだから」

「…………本当に感謝する。アウメアのため……いや我のためにも頼む」

「頭上げてよ魔王くん。それに安心して、これからは私が神界をまともにするつもりだからさ(アウメアのためなら私はどんなことでもやってみせる)」



私はアリアと再会出来て涙が止まらなかった。

でも何か、大切なことを忘れているような……心に空白があるような、そんな感覚があるのは何故なのでしょうか。

しかしこれで勇者育成法が作られるのを止めることが出来るはずです。

「ヴァルはどこに行ったのでしょうか?」



この作戦が終了してから多種族が少しずつではあるけれど手を取り合う世の中になり始めた。

この光景を見るだけで、過去に戻って良かったと思うことが出来た。

ですが、あの作戦が終わってからというものヴァルがいつも以上に私に優しくなって……不思議な気持ちになってしまいます。

私はこれからは平和を続けられる育成係として人族だけでなく他の種族の方々も育成することになった。


これからも育成係として導けるようにヴァルと共に私は歩いていきます!






「母さん、申し訳ありません。レギンをこの手で殺めてしまいました」

「そうですか。ヴィーザル様、頭を……上げてください」

「二人に仕事をあげよう!! 魂管理官と一緒に善の魂の転生先を決めてきて(レギンちゃんの魂は多分そこに行ってるから)」

「「ミーシャ様の仰せの通りに」」

これまで読んでいただきありがとうございました!!

主人公にとってはハッピーエンドとは言えないかもしれませんが、主人公が住む世界にとっては前進することが出来た結末といえるでしょう。


本当に読んでいただきありがとうございました。

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