15 洗脳旅行
他国を巡る旅。
その為の荷物を抱えてマコトは出発した。
いまだ現役の馬車に乗り込み、国境へと向かう。
そこで最初に出会う国境警備の者達を洗脳。
問題なく素通りをして他国へと進む。
そうして進んでいく途中でであるあらゆる者達を洗脳していく。
もう接触する必要もない。
成長するマコトの能力は、既に都道府県くらいの広さを効果範囲に出来る。
この範囲内ならば、簡単なマインドコントロールくらいはできる。
なので、マコトが進む度に支配下になる人間が増えていく。
そうして他国の外縁部から中枢までを洗脳していく。
敵対する者は全て消滅した。
ついでに邪魔になりそうな者達も片付けていく。
それらも洗脳して自殺を促していく。
生きてるだけで問題を発生させるのだ。
さっさと消えてもらった方が世のため人のため。
何はなくともマコトの為になる。
こうして周辺国をはじめとした各国がマコトの支配下におかれた。
そして、国同士で協力体制をとらせていく。
この旅は長く続く事になる。
なにせ周辺国だけで終わるようなものではないのだ。
更にその先にある国へ。
この大陸にある全ての国へ。
その全てを洗脳しきらねば終わるものではない。
「面倒だな」
そうは思うが仕方が無い。
全てはのんびり暮らすためである。
無駄な騒動など起こってほしくはない。
三食昼寝つき。
家から一歩も出ない引きこもり生活。
溢れる娯楽を貪る日々。
その為には、騒動や戦争など起こらず、順調に文明が発展しなくてはならない。
科学の発展は平和で平穏な世界でのみ成り立つ。
戦争で瓦礫となった町や工場は何も作り出さない。
なので、戦争が起こる原因を排除する。
国内においては、無道な輩を排除する。
そうして平穏無事な世の中を作る。
その為の洗脳・マインドコントロールだ。
おろそかには出来なかった。
ただただ面倒で手間がかかるけども。
「しょうがないか」
諦めてマコトは受け入れていく。
ただ、楽をしたいのになんで忙しいのか?
おかしなものだとは思った。
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