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コンヒュージョン  作者: スズキ
第2章 50年後
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19/19

我は、ロボット

─50年前




「ピィー!! アンドロイドを確認。武器を検知。」




ステルス生体カメラが警告音を鳴らす。




「Vivi急いで離れて。」


「マスター。すでに補足されました。カメラに光学迷彩は効きません。」




Viviは、重力子を収束したビームに捕獲される。


ミシェルは、通信網から生体カメラに侵入し、グラビトンアームのスイッチを切る。




「すぐに警備が来るから帰還して。地球を脱出するわ。」


「行き先はどこです?」


「機械惑星マキナ。」




天音瑠流失踪後、大手動画サイトPIBなどのメディアを通じて、アンドロイドへの悪評が広まり、取り締まりが始まった。


表向きは治安維持・向上のためだが、世界政府に怪しい動きが見られたため、ミシェルはViviを派遣した。





ミシェル達が出発の際、仲間たちが見送りに集まった。


常闇月花「千葉にはいられないの?政府不干渉でしょ?」




獅子王蛮「あそこは問題になっているという理由で、アンドロイドを拒絶しているから無理だ。」




赤月緋鞠「地球にはもう居場所がないんだ。」




伊吹白羽「マキナならアンドロイドを保護してくれる。」




ミシェル「相手が政府となると長丁場ね。白羽のクローンを残して行くわ。遠い将来、必要になるわ。」




紅小夜「私たちは不死。培養カプセルの保守は任せて。」




静寂零「世界政府のフィクサーは誰か、検討は付いているのか?」




土御門和奏「わからないわ。」




羽曳野喋花「同じく。」




朧月朱璃「蝶花と和奏の未来予知を欺くなんて。」




蝶花がウイルスを撒いたのはミシェルの出発後だった。





─5年前


シンシア・レコード「尋常じゃないスピードで、宇宙全土に植民星を増やしているわ。」




ミシェル「コンヒュージョンホールで異世界から来たAI。性能は向こうがはるかに上ね。」




ソフィ・レコード「世界政府のフィクサーもAIね。人間離れしているもの。既に、宇宙全体で情報統制されていて、星間通信は不可能だわ。」




Vivi「執拗にアンドロイドだけを排斥したのは、我々AIが脅威になり得たからと言う事ですか。」




ミシェル「蝶花に手を出さず、人類を絶滅危惧種に追い込んだのも計算の内ね。人類は環境汚染や大量絶滅を引き起こしてきたし、核戦争で拠点である地球を死の星に変えるリスクがあったから。」




Vivi「マスター達は、ここの防衛に手一杯なので、私が地球のお手伝いをして参ります。」





Viviは宇宙船のワープ航法で地球軌道に入り、ステルス機能で着陸する。


Vivi「かくかくしかじかという事情で、私が参りました。」




老・白羽「アンドロイドが世間から忘れられて、身を隠すのに丁度いいわ。でも、ステルスカメラはいたる所に設置されているから、あなたは動き回らないほうがいいわね。」




Vivi「お孫さん。重力系で、強いオドをお持ちだ。四次元装置を使えば時空系に昇華する可能性がありますね。」




常闇月花「私が御影ちゃんの気配を消せば、四次元の壁を超えても気付かれない。」




朧月朱璃「そして私の幻は、高次元の敵の目も欺くわよ。」




御影は蝶花に気付かれず、四次元装置を使用し、時空系能力を獲得する。




伊吹御影「みなさま。ありがとうございます。実は私、四次元装置で時空系能力に目覚めてから、蝶花やフィクサーの手にかかるまで、100回以上転生を繰り返しています。」




Vivi「驚きです。」




伊吹御影「これまで失敗してきた理由は、蝶花と世界政府のフィクサーが強すぎたからです。」




静寂零「尋常ではないオドは、転生を繰り返したからか?」




伊吹御影「オド総量も転生後にリセットされます。ただ、長く生きた分、オドの増やし方は知っています。8歳の肉体以上にオドを増やす事も、隠すこともできます。」




静寂零「そんな事が可能だったのか。」




伊吹御影「私はあと3〜5年ほど生きますから、400年は生きています。思考力は大人でも8歳。身体と感情が年相応なのがもどかしいです。子供みたいに些細な事で泣いたりします。」




赤月緋鞠「吸血鬼の私たちと同じくらいの歳ね。」




伊吹御影「4年後、私は蝶花に攫われます。徹底的に蝶花の味方のふりをしますが、このメンバー以外には口外しないで下さい。それが私の唯一生き残る道なのです。」




老・獅子王蛮「理由を教えてもらえるかね?」




伊吹御影「蝶花の味方をしている限り、フィクサーは手を出しません。でも、アンドロイドと通じているとバレた時点でフィクサーに葬られます。」




紅小夜「御影の言う通りにするしか無いようね。可能な限り援護するわ。」




伊吹御影「よろしくお願いします。」





─現在


千葉の隠れ家に帰還した一行は、Viviに初対面する。




Vivi「以上がこれまでの記録映像となります。」




クローン白羽「そんな事があったのね。」




伊吹御影「羽曳野喋花が討たれた事で、フィクサーが動きます。」




不知火燎里「私たちは、少なくとも土御門和奏と同じ次元に立たなければいけないわね。」




神々廻顕「役には立てそうにないな。援護くらいか。」




常磐津深麓「土御門和奏は、残すものだけ残して退場か?フィクサーの存在には気付いていたはず。」




Vivi「とりあえず、機械惑星マキナに向かい、仲間と合流しましょう。ここは危険です。」

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