血塗られたヴァンパイア
謎の爆発により、数多の異世界が混ざりあった地球には様々な人種や生物が住むようになった。
吸血鬼仲間の紅小夜、赤月緋鞠、常闇月花、朧月朱璃は、静寂零の生存に驚いた。
彼は大喰らいで血を吸った人の能力をコピーする。宵闇で襲われた人の数は数えきれず、国際指名手配され、死んだと噂されていたが、重傷になり今は傷を癒しているらしい。
どうやら、追い詰められた所を、赤霧になって難を逃れ、眷属の人間達から血を分け与えられているようだ。
吸血鬼は血を見ると衝動が抑えられず人を襲うため、100年前のコンヒュージョン(世界が混ざり、混乱した異変)から人類と敵対してきた。
静寂は100年前から吸血鬼の頭目をしている。
小夜たちは、静寂の元を訪れる。
静寂は右眼と左前腕を失い、ほとんど動けなかった。
朧月は幻覚能力で静寂の隠れ家を隠した。
静寂は今までのできごとを語る。
深夜、特能部隊長の土御門魁斗はバイクをアポート(別空間から物を呼び寄せる超能力)し、吸血鬼討伐に向かった。
静寂は場の人間の感情・状態を全員に伝染させる能力を持つため、討伐隊には、感情が安定している者、持病がない者を選抜した。
陰陽師の末裔・土御門は鬼を使役し、静寂との実力は拮抗した。
静寂は重傷を負い、魁斗は致命傷を受けた。
土御門魁斗36歳。土御門家当主で14歳の娘がいる。
名前は土御門和奏。
和奏は自分がいなくて大丈夫だろうか。
そんな思いを胸に魁斗は息を引き取る。
静寂は霧になって逃げ出し、今に至る。
小夜達にとっても、静寂は怪物だ。
吸血鬼は人間と区別が付かないため、本当は社会に溶け込みたい。しかし、吸血衝動がある限り、人類と敵対する可能性があり、保険として静寂との縁を結んでおく必要があった。




