04 悪の会社
テレビには、グラフェンマンと名乗る男が
酸化グラフェン入り綿棒で南京玉すだれを踊っている映像が
流れている。
『男は、マスクや綿棒、ワクチンには酸化グラフェンが
入っているとわけのわからない事を言っており、
ワクチンを接種しないよう呼びかけ逃走しました』
「おのれグラフェンマン、そんな所にいたか
娘のボーイフレンドだからと怪人に改造してやったのに
逃げ出してそんな事をするとはな」
金髪の中年男が、ソファに腰かけテレビに愚痴を
漏らした。
金髪の娘が、近くにやってくる。
「お父様、ごめんなさい、彼が裏切るとは思わなかったの……」
「そこにいたのか、ブレンダ。 日本人の男の庶民なんかを
好きになるからだ。 あいつらは、正義の味方コンプレックスを
こじらせた奴がたまにいて危なっかしい。 命知らずの損得勘定なしで
敵対してくるぞ。 いや、すまない、おまえを責める気はないんだ。
わしが怪人なぞにしなければ……」
このビルの会社のプレートには、
マイクロソニンと名前が刻印されていた。
世界的に大きな会社で、
ゲームからコンピュータソフト、軍事兵器や薬、慈善事業に
みせた人口削減まで色々こなすグローバルな大きな企業だ。
あとがき
うわあ、ボーイフレンドの所を間違ってガールフレンドって書いてた。
今流行りのLGBTかよ。とらえ方によっては
改造して女から男になったみたいになっているし……。
2021.08.26追記
グラフェンマンは、まだわかりませんが、
損得勘定抜きで正義の味方が戦うのは悪の勝手な
思い込みで、社会悪に対してできる事を何かやるのは
危険分子を抑えるための当然の行為だと思います。