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『霧島華音』 ~不思議の依頼お受け致します。~  作者: hermina
第3章 『ヒトを喰うオニ』
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『ヒトを喰うオニ』 其の十三

「成程、そういう訳でしたのね。楓様。」


はぁ・・・


何だか納得をしている香織ちゃんのお母さんを尻目に私は大きなため息をつく。

戦ってる最中からあった違和感が確信へと変わった。

やっぱりあの吸血幼女・・・

・・・死にたがっている。

遊びとかいってバトルをけしかけて、自分を殺せるだけのチカラを持ってるか見定めているんだ。


「で、吸血幼女・・・いえ、楓ちゃん?・・・私達はどうだったかな?」


「なんじゃ・・・香奈とか言ったか?その全て知ってますよ?的なドヤ顔は・・・」

「其れより、ちゃんはやめい!ちゃんは!!」


「え?香奈?どう言う事??」

「そういえば、バトルってる時もなんか大丈夫だよー的な事言ってたけど・・・」


「昔話聞いたなら分からないかなぁ?」

「楓ちゃんは私達を殺すとか吸血しちゃうとかそう言う気は全くないんだよ。」


「だから、ちゃんでは無く・・・」


勿論、吸血幼女改め楓ちゃんの意見は無視。


「楓ちゃんは死にたいんだよ。」

「だから、殺してくれる誰かを封印されながらずっと待ってたんだ。」


「・・・だと思いました。あの方の攻撃には殺気がありませんでしたもの。」

「まるで試しているような・・・そんな感じでしたわ。」


「・・・成程、全て理解した上で最後の攻撃を行ったのか。」


「うん、アレで駄目ならどうしようも無いし・・・で、どうかな?」


「うむ・・・要修行・・・じゃな。」

「巫女の方・・・香織は、チカラの使い方が慣れておらん。潜在能力は香奈よりも高そうだと言うのに生かし切れておらん。」

「香奈は・・・それは借り物のチカラじゃな?」


「あ、バレた?」


「わからいでか。」


やっぱり格上相手には隠しきれないよね。

そもそも私の使うチカラの殆どは、華音さん事、『黒狼叉音こくろうさね』の瘴気。

その瘴気が染みこんだ衣装を纏うことによってチカラを引き出している。

だからさっきやったような外套を羽織ってチカラの源である瘴気をチャージする事も可能なんだよね。

一見便利そうだけど、いろいろ問題もある。その中でも、てうしを離れるとチカラが弱まるってのが一番の問題。

ようは、華音さんのお膝元じゃないと本当のチカラは出せないって事ね。

ま、今回の楓ちゃんには・・・本当のチカラを出せたとしても・・・多分・・・無理・・・かな。


「随分と強大な物の怪のチカラを借りているようだが・・・それも本来のチカラではあるまい。」

「その物の怪なら、儂を殺せるかも知れんな。香奈、すまぬがその物の怪の元に案内してはくれぬか?」


「うーん。ちょっと無理かなぁ・・・華音さん封印されてるし。再封印したのも半年くらい前だし封印が解けるのって多分・・・数百年後とかだよ。」


「ふむ・・・そうか・・・ならばその時までまた眠るとしよう。」


「あ・・・それなんだけどさ・・・折角目覚めたんだからさ・・・ね?」

「ちょっと、現代を楽しんでみない??」


「む??」


「まあ、それは良い考えですね香奈様。」


「え?香奈?お母さんまで・・・って、お兄ちゃんとお父さんもなの??」

「私、展開について行けないわ・・・」


こうして吸血幼女こと楓ちゃんは、暫く鎮森神社で現代を楽しむことになった。




−−−−−−−−−−




次回は第3章エピローグです。更新は本日の16時30分頃になります。


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