相談2-①
次の日の朝、翔はまた鈴の元へと向かった。空には雲ひとつなく、気持ちの良い穏やかな日だった。澄んだ空気の気持ち良さを感じながら翔は歩いていた。段々と無意識に歩く早さが早くなっていた。翔が鈴に早く会いたいという気持ちが現れていた。
公園に近付くと、ケヤキの木の下で、翔を待つ鈴の姿が見えた。
「鈴ちゃん、おはよう」
翔が言った。鈴も「おはよう』と口を動かした。
「勝くんも、おはよう」
翔がそう言うと、木の陰にいた勝が顔をだし、『おはよう』と口を動かした。
「今日は気持ちの良い朝だね」
翔がそういうと、鈴はちょっと戸惑いながらも、うんとうなずいた。その様子を見ていたは、不思議に思った。だが、すぐに違和感を感じた。
「もしかして•・・・暑さとか寒さとか・・・・感じないの?」
翔がそういうと、鈴は申し訳なさそうな表情でうなずいた。未練仏になると、何も感じなくなってしまうらしい。今度はが申し訳なさそうに「そうなんだね・・・・なんかごめんね・・・・」
と言った。鈴はううん、と首を横に振った。そして何か言いたそうに、翔にあいうえお表を出してほしいと訴えた。
「あいうえお表だね。今出すね」
翔はそう言うと、カバンの中からあいうえお表を出し、鈴へと差し出した。
「あ・え・て・う・れ・し・い」
翔が鈴の指差したところを読む。
「俺も鈴ちゃんに会えてらしいよ」
が答えた。そしてまた、鈴があいうえお表を指差す。
「い・っ・て・ら・つ・し・や・い。行ってらっしゃい。うん、行ってきます」
2人は笑顔で顔を見合せた。隣で勝も、行ってらっしゃいと手を振ってくれていた。
『なんか幸せだなぁ」と翔は感じながら、2人に見送られ、学校へと向かった。




