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帰り道

そしてあっという間に鈴の家へとついてしまった。鈴の家へ着いたということは、2人の今日という日が終わることを意味している。2人でいる時の時間は早く過ぎていく。2人だけが、違う速さの世界にいるように感じる。

「着いちゃった‥‥ね‥‥あ、帰るために歩いてきたんだから、着くことは悪いことではないね」

と翔が言った。

「でも、着いちゃったって感じだよね‥‥」

鈴が残念そうにそう言った。

「帰りたくないけど、帰らないとだよね‥‥」

翔も残念そうに言う。

「うん‥‥帰りたくないけど‥‥帰るね‥‥」

鈴もそうは言ったが、いざ家を目の前にしても、なかなか踏ん切りがつかずに動けないままだった。そしてまた、沈黙が続いた。次に言葉を発したら、今日は終わってしまう。お互いに今日を終わらせたくない気持ちで、言葉を発せなかった。

「鈴ちゃん好きだ」

翔はいきなりそう言うと、鈴を抱きしめた。

「私もカッくんのこと大好き」

鈴も抱き締め返しながら、翔の言葉に答えた。2人は思い切り抱きしめ合った。

「帰ろうか‥‥」

抱き合ったまま翔が言った。

「うん‥‥そうだね。カッくん今日は本当にありがとう」

「ううん、こちらこそありがとう。鈴ちゃんと一日一緒にいられて、本当に楽しかったし幸せだったよ」

「うん、私も」

鈴がそう答えると、2人はゆっくりと体を離し、体の後ろに回していた腕をゆっくりとほどき始めた。ゆっくりとゆっくりと下がって行くお互いの手が交錯した時、反射的に握り合った。そして同じタイミングで顔を上げ、お互いの顔を見た。

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