90/99
失踪
部屋に入り入ってもやはりみゆの姿は見えなかった。
だが、その代わりに机の上に封筒が2通おいてあった。
丁寧に置かれてその手紙を見て違和感を感じた。
「なにかあったのかな。」
私は能天気に机のそばまで近寄る。
一通には”ごんちゃんへ”と書かれており、もう一通には”照へ”と書かれていた。
私は自分の名前が書いてある手紙を手に取った。
B5サイズの封筒には表の名前に以外何も書いていない。
真っ白い封筒がやけに無機質に感じた。
手紙の中には折りたたまれた便箋が入っていた。
『急用でしばらく帰れないごめん。
部屋は自由に使って。
帰ってくるまで配信頑張って。』
紛れもなくみゆの文字で書かれた言葉だった。
言葉を失うとは正に今の様な状態の事を言うのだろう。
3行しかない手紙を何度も読むが最初に読んだ意味以上のことはわからない。




