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冷汗が垂れてくる

 コピー能力と告げると、マリンが変な顔になった。

 確かにこれは、そんな顔になってしまうかもしれない。

 この世界でのコピー能力はあまり歓迎されないものなのだ。


 相手の能力を仕えて色々出来るから一見便利そうな能力だが、能力を教えるのが商売として成り立っているし、他の人の能力を勝手に奪っていくと思われるからだ。

 つまり“盗む”と思われる。

 実際に意図せずそうなってしまう事もあるし、また、その能力のおかげで危機を脱せたことも歴史上には存在する。


 場合によっては、その人しか持っていないような稀有な能力をコピーさせて“保存”、使い方を調べるといった形でも使われているが……。

 コピー能力にも質があり、大抵はそんなに強力な技はコピーできない。

 だから安くてそれほど強くない能力という、一番、商売として使われる能力がコピーしやすい事も、コピー能力の嫌われる原因だった。


 もっとも僕の場合は、どんなものでもコピーしてしまう超強力な特殊能力チートではあるが。

 それを聞いたマリンが深々と嘆息して、


「なるほど、コピー能力であれほど強力な魔法を」

「はい。で、でもコピー能力はあまり好まれないので隠していました」


 そう僕は答える。

 これはもっともらしい答えのはずだ、だったのだが。


「ですがあのコピーした魔法はそこそこ威力が強い物でしたね」

「え、えっとそうかな」

「能力はレベルに応じて強くなりますからね。そして、随分魔法の扱いに長けているようでしたね」

「え、えっと、はい」


 冷汗が垂れてくる僕を、マリンは僕の些細な変化も見逃さないようにとでもいうかのように見ていたのだった。


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