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36話

国王陛下と王子たち、そして宰相が揃って登場すると、スチュワート侯爵が堅苦しい挨拶をして、国王ヨハンに堅苦しいのは止めろと苦笑されてしまう。

そして、面々は座り、お茶会が始まるのだった。



国王への侯爵による堅苦しい挨拶のやりとりの中、宰相ディーンは、王子たちとメイリーンをささっと観察していた。


王子たちは、ことの成り行きを見守りつつ、メイリーンが気になるようでチラチラと見ていた。

メイリーンは、カーテシーをしたまま、斜め下を見ている。幼いながらも体が揺れることなく美しい所作のままキープしている。また、子どもならではの好奇心を出して、国王と王子たちを不躾に窺い見ることもない。


そのメイリーンの様子に、中々見所があると宰相ディーンは感心していた。幼いながらに身分を弁え、礼節を守ることができる賢さがあると思ったためだった。


元々大人であるメイリーンとしては、高貴すぎる身分の幼い男の子など、ほんのちょっとくらいは興味があるものの、自身が貴族である以上、王族である彼らのその厄介さには引いてしまうほどに面倒くさく感じるのだった。


挨拶が終わり、国王の許しがあったので、メイリーンはカーテシーを終えて、背を伸ばして、自らの席へと向かう。

どの席に座るかは予め、談話室に着いた時に王城のメイドから聞いているので、ゆっくりとした所作で指定の席に向かった。そして、王族たちが着席した後に、その席へとついた。王城の談話室にあるのは、ふかふかの大きなソファーだった。


屋敷にある革張りの立派なソファーも素敵だが、王城のふかふかのソファーも素晴らしい。幼いメイリーンの小さな腰をしっかりと受け止める高品質のソファーに一瞬うっとりとしてしまうが、すぐに気を引き締めて、事の成り行きを見守った。


国王ヨハンは30代後半、宰相ディーンは40代半ばか後半くらいの年齢に見える。2人とも顔立ちはやや整ってて、国王ヨハンは少し背が高くややがっしりとした体つきだが、宰相ディーンは中肉中背だった。

父親であるスチュワート侯爵がモデルかイケメン俳優のように整った見た目でとにかく華やかだが、国王と宰相もわりと見た目が整っているので、もしかしたら若く見えるだけで、実際にはもう少し年上かもしれない。


そして、王子たちを次々に紹介されたが、長男アウグスト、次男フェルディナント、三男エドゥアルトというそうだ。

長男は5つ、次男は3つ年上、三男は同い年だった。


3人全員が金髪に碧眼で、幼いながらに王子様といった風貌だった。長男アウグストは12歳なので、他の2人より背が高く、話し声を聞いた限り、声変わりはまだのようだった。

3人とも整った中性的な顔立ちなので、国王陛下に似ていると言うよりは、まだ見ぬ王妃に似ているのかもしれないとメイリーンは思った。


国王ヨハン、宰相ディーン、そして父親であるスチュワート侯爵の話を静かに聞きながら、お茶とお菓子をいただく子どもたちであった。お茶もお菓子も一流の品質なので、堪能しているだけでも来た価値があるというものだ。


そして大人たちの会話から、それぞれの紹介や、特技などの情報がわかった。


長男アウグストは、学院と呼ばれる王立学校に通っていて、成績は軒並み優秀らしい。友人関係は広く浅く、真面目な性格らしい。若き日の父親を真似て、騎士団での訓練も望んでいるそうだ。

次男フェルディナントは文学が好きで、王城の書庫に入り浸っているそうだ。もうすぐ教会で洗礼を受けて、魔法の適性を確認するらしい。

三男エドゥアルトは楽器や体を動かすことが好きだそうだ。私的な場では明るく元気なので、家族の中ではムードメーカーだそうだ。



「おっと。我々で喋りすぎたかな。では、本日のメインとしてこちらの宝物はどのようなものかを当てる遊びをしよう。」



国王陛下がおもむろに言い放つと、3名の騎士が現れて、彫り込みの中に宝石が飾られた豪華な剣を、子どもたちのテーブルの上に置き、退室した。



「どういった剣か、その方らで確かめ、話し合ってみるが良い。」



国王陛下はそう言って、王子たちとメイリーンに目を向けたのだった。


王家はワルツ王とその近辺の人たちから名前を取りました。


お読みいただきありがとうございます。

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