料理教室
「それでは、ディオドラのお料理教室でーす! やー!」
ディオドラが陽気にあいさつした。
この料理教室にはセリオン、エスカローネ、シエル、ノエルが参加した。
五人ともエプロンをつけていた。
この料理教室は訓練の一環であった。
テンペルではこのような料理の訓練は誰でも行う。
「母さん、テンションが高いな」
「うふふ……だって私が指揮を務めるんだもの。お料理教室なんて張り切っちゃうわ。それじゃあ、まず、セリオンはジャガイモを、エスカローネちゃんはニンジンを、シエルちゃんとノエルちゃんは玉ねぎをそれぞれ切ってくれる?」
「わかった」
「わかりました」
「はーい!」
「はい!」
呼ばれた順に返事する。
「お肉はもうスライスされたものがあるから切る必要がないわ」
セリオンはジャガイモを食べやすい大きさに切っていく。
エスカローネはニンジンを四分の一の大きさにカットした。
シエルとノエルももう玉ねぎをカットし終えたようだ。
全員、無駄な動きがなく、スピーディーだった。
「全員うまくカットできたわね。それじゃあ、お鍋を用意します!」
ディオドラは鍋を用意すると、バターを溶かした。
「はい、お肉と玉ねぎを入れて」
「よし、入れよう」
「お兄ちゃん、これもお願い!」
セリオンが肉と玉ねぎを入れて軽く炒めた。
「よし、いたまったな」
「はーい、それからジャガイモとニンジンを入れてね」
ディオドラが指示を出す。
エスカローネが鍋にジャガイモとニンジンを入れた。
セリオンが炒める。
それからしばらく時間があった。
「ジャガイモとニンジンは柔らかくなっただろうか?」
「私が確かめてみるわ」
エスカローネがつまようじでジャガイモとニンジンを刺した。
「ええ、いい感じに柔らかくなっているわね」
「それじゃあ、小麦粉を入れて」
エスカローネが小麦粉を入れる。
セリオンがへらでそれを混ぜ合わせる。
「そろそろいいころね。水、牛乳、コンソメを入れて」
「はい、わかりました」
エスカローネがそれらを入れる。
「うわー、シエルちゃん、シチューができてきたよ!」
「そうね、ノエルちゃん。私たちシチューを作ったんだ!」
シエルとノエルは感慨深そうだった。
「セリオン、弱火にしていいわ」
「わかった」
セリオンはガスの強さを弱火にする。
ディオドラの指示のもとシチューがぐつぐつと泡を立てる。
「クリームシチューの完成ね!」
その後みんなはシチューを試食した。
「さあ、召し上がれ!」
「「「「いただきます」」」」
四人がシチューを口に運ぶ。
その瞬間、口の中に香ばしい味が広がった。
まるでとろけるようなそんな味だった。
四人とも目を見開いた。
匂いにも、ミルクの味が伝わってきた。
「うん、うまい!」
「ほんと、おいしくできてるわ」
「おいしいわね!」
「ほっぺがとろけるよう!」
今回のシチューはほとんどセリオンが作ったようなものね」
「いいや、母さん指示が適切だったからだよ」
「ディオドラさんの賜物です」
「そう、言われるとうれしいわね」




