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僕は妄想した。(そのにぃ)

『ここですぅ!!!』

高宮さんに案内、ていうか引きずられて着いた場所は大きな門前だった。高さ数十メートルにも及ぶ大きさの黒縁の門、取っ手の部分には不気味な骸骨が掘られており、門や塀の頂上には外からの侵入者を防ぐためなのか鋭い剣山が見えた。えー……簡単に言うと地獄門のような……ていうか怖っ!本当にこんな場所に清楚なお嬢様が居るんですかっ!?

『こ、ここって……な、何なの?』

『はいっ!私達の街を占領する大魔王の住処ですっ!』

『ぎゃぁああああーーーーー!!!!!何それ!?何それぇええええーーーー!?君、さっきお嬢様がどうとか言ってたよねっ!?』

『大丈夫ですっ!白スク勇者様なら白スクの力を借りて大魔王を倒すことができるはずですっ!』

『何そのちょっと納得しそうで実は全然根拠の無い励ましっ!?だ、だめだよっ……!無理だよ!無茶だよ!無謀だよっ!今の僕らはLv.5でセフィ○スに挑むのと同じぐらい無謀な事をしようとしているよっ!?』

『大丈夫ですっ!私は背後で回復薬を渡して貴方を援護しますっ!……胃腸薬とかバンドエードとか』

『無理だぁあああああああああーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!(泣)嫌ですっ!!!僕は実家に帰らせていただく所存でありますっ!』

そして僕はそのまま踵を返すが、高宮さんに腕を引っ張られて引き止められた。

『あぅうううう~~~帰っちゃダメですっ!!!勇者様にはぴーち姫を救うという宿命があるのですっ!』

『ピンチ姫かパンチラ姫か林家パ○子か知らないけれどっ……!そんな会ったこともない人を助けるほど僕は人間できてないんですぅー!ダメオタニートなんですぅーーー!!!』

『あぁっ!ゲームの世界でリアリティな発言をしてはいけないのですぅ!!!ゲームと現実は混ぜるな危険ですっ!』

『あぁ!もぅ!君の言っている意味がワケワカメだよっ!もういいっ!こんな融通の利かない世界なんて滅んじゃえばいいんだぁあああああああああーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!』






『そうやって、またお前は諦めるのか……?』






『……っ、だ、誰だっ!?』

凛と響く声、僕は耳に入ってきたその声に釣られて振り向くとそこにいた人物は……

『れ、礼二さんっ!?そ、その格好……!?』

『おぉ……この溢れんばかりの力は何だ……そうか、これもこの俺の装着している幼女使用済みのスク水のお陰か』

『………って、真面目な顔して何を言ってるの礼二さん!?』

礼二さんはスク水を装着していた。凛々しい顔つきで変なこと語りだすから一瞬僕の中の時が止まったよっ!

『間宮……また、逃げるのか?』

『……はい?』

『俺とお前が一緒に買い物に行ったとき……女物の下着コーナーをジッと眺めていたよな俺達……で、買おうかどうか迷っていた時……お前逃げ出したよな……?『僕は毛糸パンツ派なんだぁーーー!』って……だが、お前、本当はTバック派なんだって……俺、分かってたんだよお前の気持ち……だけどお前はもふもふの毛糸パンツを選んだ……もう、あの時のように後悔はしたくないだろう?さぁ、俺と一緒に大魔王を倒そうぜ』

『さっきから一体何の話をしているの礼二さん!?頭大丈夫っ!?キャラ崩壊しすぎじゃないっ!?』

でも、さっきの意味ありげな声ーーー『そうやって、またお前は諦めるのか……?』ーーー何だろう……?あの時だけ一瞬、凍りついたというか何と言うか……妙に気になったが……でもあの声は確かに礼二さんの声だった。でも、今目の前にいるちょっとキャラが崩壊している礼二さんからはあの時の冷たさが無い。……気のせいだろうか?

『そうですっ!スク水さんの言うとおりですっ!スク水勇者に白スク勇者、そして貧乏少女の私が居れば百人力ですぅ!』

『全然ダメダメだよっ!?スク水野郎共と女の子一人って……どんなパーティなのさっ!これじゃあゴ○リンにも勝てないよっ!』

『間宮……スク水を舐めるなよ……?俺達、スク水は失うものはもう何も無い……そうだろう?だから何をやっても許されるんだ……だから何をするか分からない。そんなヤバイ奴らなのさ、俺達はさ』

『それって……あきらかに違う意味でヤバイ人ってことだよねっ!?全然だめだよっ!!!ただの変質者じゃないかっ!』

『……クンクン、フフ、今俺が手に持っている幼女のおぱんちゅ……いい匂いだぜ。ぺろぺろしちゃうんだぜ』

『もぉーーー何コノヒトぉおおおおおおおおおーーーーーーーーーー怖いっ!怖いよっ!!!ちょっと僕に近づかないでくれますっ!?半径1キロくらい!!!』

『じゃあ、突入しちゃいますよお二方!ぽちっとな』

ピーンポーン

高宮さんは躊躇いも無く門の横にあるインターホンを押した。って、この館インターホンなんてあったんだ!わおっ!何て良心的な魔王様っ!

『って、うわぁあああああああああーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!何やっちゃってんのぉおおおおおおおおおーーーーーーーーーー!?』

『もしもーしですぅ』

ピー、ガチャ。

『……何者だ』(インターホンの声)

ほぎゃああああああああああーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!今のドギツイ声っ!ヤーさんだっ!ヤーさんの声だよっ!怖いよー、死にたくないよー、シニタクナぁーーーーーイ!!!!!(泣)

『白スクとスク水と貧乏少女ですぅ』

『うわぁああああーーーーー!!!!!馬鹿正直に答えちゃだめだよっ!相手のヤーさんの人から見ればそれはふざけているていうか舐めているとしか思えないよっ!殺されるよっ!僕達っ!』

『……何用だ?』(インターホンの声)

は、はっ……はぁ~~~……ど、どうやら信じてもらえたようだ………ていうか、今ので信じるか?普通?と、とにかくっ……!今度は穏便に……相手の逆鱗に触れないようにしないと高宮さんっ……!

『大魔王をぶっ殺しに来ましたのですぅー』

『こらぁあああああああああーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!(泣)馬鹿正直にもほどがあるぞっ!?や、やばいっ!今度こそ殺されゆっ!い、嫌だ……!死にたくないっ……シニタクナーイ!!!!!(泣)』

『……中に入れ』(インターホンの声)

ピー、ガチャン。ツー、ツー

『うそぉんっ!』

『やったですっ!白スクさん!スク水さんっ!中に入りましょうですっ!』

『よっし、中に入るぞ間宮っ!』






『なんだかなー……』

高宮さん、礼二さんに続き、僕は門の中へ入っていった。

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