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夏祭りとハイテンション③
「ユースケ、次は射的よ!あたしの超精密狙撃術を見せてあげるわ!」
金魚すくいのあとも色々屋台を回ったのだが、レイラは元気満タンだった。
「待ってくれ、少し休憩しよう。走りすぎて暑い」
「そう?あ、暑いならいいの持ってる!はい!」
そういって俺に手渡したのは…扇子だった。ここでいいセンスだな、とか言うのは古いし何故か言いたくなかった。
「扇子だな」
「そ、末広がりよ!」
「ってやっぱりハチじゃねえか!!!」
このハチ現象は夏の日射しのせいだろうか。今8月だし。それとも―――とそのとき、ドンッと空から力強い音が。
「あー!ユースケ、花火花火っ!」
「本当だ!たーまやー」
「かあああぁぁぁぎやああああああああああああっっっ!!!!!」
それただの汚ない悲鳴にしか聞こえないぞ。せっかくのロマンチックな花火が台無しだ。まあレイラにはロマンチックなんて言葉は似合わなか。花火のように美しいというより、花火のように爆発的に元気なレイラだもんな。




