第41色 戦いの終わり
あれっ?何でこうなった?
俺は、総勢100人以上の前で正座させられている?
仁王立ちした、サラを筆頭に、サクヤ、アオイ、マーカラさんは、若干怒ってる気がする...。
あれ?何で??
俺一応、弱いヤツだったけど、大将倒したよな?
キングを倒してから殆ど殲滅戦だったが、周りのゴブリンを殆ど駆逐して、笑顔で迎えてくれる皆の元に帰ってきた途端にコレだ...。
しかも俺が連れて来た連中もニヤニヤしながら様子を伺っている。
オイオイ、誰か黙ってないで、説明して下さい...。
「...お疲れ様...とでも言っておこうか?
どうして連絡もなしにフラフラしていたのかな?
ある程度は、マーナに聞いたが...。
1人でキング討伐とか馬鹿なのかなっ!?お前は本当に、何を考えている...。
それに、何をどうしたら1週間其処まで強くなれるんだ...。しかも魔導書?アレは、お前の力なのか?頭がおかしくなりそうだ...。
まぁ...とりあえず大事な話は、一先ず置いておこう...。
先行した部隊が見付けた物がコレだ...。」
コレは...。
「あっ!?トリュフっ!!
でも味が松茸っぽかったから《マツタケ》って呼んでたんだけど、懐かしいぃぃ。
ユキちゃんに会ったら作って貰おうと思ってたんだった!!」
...犯人は、お前だったのか...。
何となく嫌な気配はしていたが、やっぱりそうだったか...。
でも、確か貴重な食材で...。
「ゴブリンの、好物...」
「そうだ、これをゴブリン達は、手に入れようとこちら側に攻め込んで来たのかもしれないな。
ゴブリンが食べると魔力が高いモノは、進化したり、神格が上がったりするものだからな。
キングの発生もあるだろうが、これも理由の1つだろう」
サラの後に積まれているモノが、全てそうなのか...。
箱にびっしりと詰められたマツタケは、何10キロもあるだろう...。
これがゴブリンに渡ったと考えると、今よりもっと酷い戦場だっただろう。
俺が来るのが遅れたら...恐怖だけしかないな...。
「...私達を不安にした罰として...。
ユキにはこれで料理を作って欲しい。
リリーナに聞いたが、マツタケを使った料理は、絶品らしいじゃないか?
街の危機を救ってくれた皆と勝利の宴と行こうじゃないか!!」
「「「「「キャァーーーっ!!」」」」」
何でそうなる...。
★
次々になくなる皿...。
ヘルプで街の料理人達に手伝って貰っている。
リリーナさんの助けもあり、食材、人員、材料は、何とかなってはいるが...。
街のすぐ近くの空き地で、土魔法の《アーククリエイト》で作った即席のキッチンカウンターや、高火力の火魔法の《強火》で即席で料理していく。
「ユキ!味を見てくれ!」
「はい!今行きます。」
沢山の料理の味見や調理も教えている。
リリーナさん宅の専属のコックさんは特に優秀で手足となってくれている。
アーククリエイトで土鍋を作り、マツタケご飯を作ったり。
超特大の土瓶を作り、土瓶蒸しを振る舞う。
100人ならなんとかなったが...。
街の住人もかなりの数が押し寄せている。
キッチンカウンターやテーブルの数も増やしているが追いつけそうもない。
イベント会場の屋台で働いた事があるが、それより数十倍たいへんだ...。
俺の仲間達は、テーブルを何個も重ねて陣取り...大宴会をしているけど...。
おいっ誰か手伝って下さいよ。
仲良く親交を深めてくれているのは、有難いが...。
いつになったらそっちにたどり着けるのか...。
「姉ちゃん!この魚使ってくれ!」
「この野菜もどうぞ...」
「チーズなんかもあるから使ってよ」
街の人達が集まり、色んな地元の鮮度の高い食材を提供してくれる。
食べた事もないモノや料理の数々。
色んな人が、皆で楽しんでくれている。
街の危機を救えたんだから...今は楽しまないと損だな...。
...よしっ!久しぶりに...本気出してやる。
★
「アナタ一体何なんですの?」
料理を大体作り終え、一休憩している所に、綺麗な緑の髪をミディアムに重く切り揃えて、少し幼さが残るエルフが...口一杯に食べ物を含み、皿を両手に持ち声を掛けてくれる。
「ラピ」
「名前...覚えてくれたんですわね」
少し俯き加減で呟いた言葉は、少し聞き取れなかった。
「ユキさんですの?
料理を作るのに、魔力全開で調理してる人は、初めて見ましたわ」
...余りの忙しさに、風魔力全開で調理をして、魔力も底を尽きかけている。
そのお陰もあってか、正直キング討伐より、疲れてしまった...訳で...。
「本気出したからね」
「出しすぎですのっ!
早すぎて全然見えませんでしたわっ!
でも食べた事のない美味しすぎる数々の料理に、皆夢中ですわね。
でも本当に皆、感謝していますわ。
ユキさんが居なければ、わたし達はタダでは、済まなかったと思いますわ...。
有難うございます」
少し照れているのか、手に持つ料理を食べながら言う感謝の言葉は、素直に嬉しくて、気持ちが伝わった。
「どう致しまして」
「えっ?」
小さい子を褒める様に、頭を撫でる。
周りの女性と比べると凄く小さくて、純粋な姿は、妹のカヅキを思い出し、兄貴面をツイツイしてしまう。
撫でるラピの顔は少し赤くなっている様に見えた。
「...何なんですの...子供じゃありませんわ...。」
「ごめん...ツイツイ...」
「それでも止めないんですわね」
「...ツイツイ」
満更でもなさそうな気配、猫を愛でている様な...あぁ癒される。
「あぁーユキが浮気してる!!」
...この声は...。
誰だ...飲ました奴...。
でもこのやり取りも懐かしいな...。
「マスター不潔です」
「コイツは、死んでも治らないなら仕方がないわよ」
急に飛びつき抱き着いてくるマーカラさんに、小さい2人組が後から暴言を吐いてくる。
透き通る様な白い髪、透明感のある肌、ガラスの様な綺麗な水色の瞳は、テラ...。
でもう1人、少し青みのかかった紫色のロングヘア、髪と同じ色の瞳、小柄で乱暴なトーカ。
この2人は神器として人格化したから、戦う時以外は、この状態だ。
二人とも料理を楽しんでくれてる。
「マスター、皆が待ちに待ってます。
早く行きましょう」
そうだよね...。
行かないとダメだよね...。
早く行きたいけど、マーカラさんが...さっきから血を吸って離れないないんですけど...あっ疲れてる時のコレは...ヤバイ。
「えっ!?えぇー!!あなた達は、公衆の面前で、一体何してますの?」
それは、ビックリしますよね...。
俺もビックリしてますからね...。
「あはは、コレには深い事情がありまして...。
ラピも一緒に行こう、とりあえず皆に説明するから...。」
「あの集団に混ざるのは、なかなか緊張しますわね...。ユキさんが言うなら仕方がありませんわね。仲間も呼んで来るので、少しお待ち下さいまし!」
さぁある意味1番厄介な戦場に向かいますか...。
はぁー早くゆっくりしたい...。
すいません!インフルエンザになりまして、投稿が遅れてしまいました。
暫く1週間に1度の投稿になります。
宜しくお願いします。




