第30色 姉+書
体がダルい...。
暑い...。
良く寝汗をかいて、ひどい目にあった。
1度深い眠りに着いてしまうと起きないのが、俺の弱点かもしれない...。
殺気や敵の気配には敏感だが、マーカラさんの様に忍び込まれると反応出来ない...。
そう...この様に...。
「姉さん...何で一緒に寝てるの?
...そして何故人間の姿なの?
...そして何故...裸なの?」
...姉も裸だが...。俺も、裸だ...。
えっ?何してんのコイツ?
「おはよう...」
...何故か殺気がある...。
怒っているのは、俺のハズなのに何故か姉さんがキレている...。
久しぶりに見た姉の姿、何百年も経ったはずなのに、見た目は失踪する前と変わらない...。
だが今では、その強さを目で見る事が出来る。
魔力の質が違い過ぎる...。
圧倒的な力の差...姉には絶対に勝てない...。
「...ユキちゃんそれは、何?」
...えっ?
なんだ、そんな事か...。
姉が指す所は、右手の契約神紋だった。
「親から貰った体に、傷を付けるなんて、何て事を...。
お姉さんは、許しません!!
綺麗な体に、なんて事を...。」
姉は泣きだそうとしている...マズイ...。
「いや、いや、いや!!
違うよ!!契約神紋!!
神器と契約してるから、付いたモノだから!」
「えっ?契約神紋って何なの?」
えっ?神器に至っていたんだよな?
天然の姉...。
忘れている可能性も高い...。
神器と、契約すると契約神紋が、宿り神器の力を引き出す事ができる事...。
馬鹿にでも簡単に説明した。
「そいつのせいでユキちゃんの綺麗な肌を...」
「だから違うって...」
...泣いた様な素振りを見せて隠す右手に、俺と似ているが、少し違う契約神紋が、見えた。
「あれ?、姉さんもあるじゃん!
それだよ契約神紋...。」
「あら...いつの間についたのかしら...。
うふふ...ユキちゃんとお揃いね...。」
うん?目線の先を追って自分の右手を見ると...。
契約神紋が少し変わっていた。
真ん中の模様はそのままだが、その周りを縁どるように細かい文字の様なものが書かれていた。
姉とまったく同じで...。
カードを出し確認する...。
[神器契約]
トーカ、オウカ
[眷属神契約]
マーナ=ヴェルディク、マーカラ・カルンスタイン(仮)
...増えてる...。
やっぱり神器扱いだったんだな...。
うちの姉は...。
...何で急に、等級も上がってないの、人化出来る様になってんだ?
『...トーカってヤツが私のユキちゃんを...。
それにマーナ=ヴェルディクとマーカラ・カルンスタインって誰?』
まだ怒りの気配を纏い、空気を揺らしている。
触れる魔力は死をも、予感させる程濃厚だった...。
何でこうなった...。
事細かく話していく。
ダンジョンにヨビコミされた時の事、トーカが居なかったら死んで居た事、皆との出会い、眷属になってくれた事を、話していった。
「...そうだったの...。
確かにあの神社には、神器が3つあったね...。
そう、言えば私の神器何処にいったんだろ...。
なんかボヤけてのか思い出せない...。
所々思い出しては、いるんだけど...。」
「...神器になったりして、記憶が混乱してるんじゃないかな?
神器になってる方がよっぽど異常だしね...」
「そうね...思い出したらまた言うわね...。」
理解して貰えたのか、魔力の威圧感はなくなっていた。
「その子...達にお礼を...言わないとね...」
「また会った時に、紹介するね...。
って何で、服何で着てないの?俺は何故、裸なの?」
えっ!?みたいな顔をしてるけど、普通こっちにリアクションでしょ?
渋々、口を尖らせて説明してくれる。
「ユキちゃんに...タトゥが他にも入ってないかなって...。
(...私も一緒に水浴びしたかったし...)
私は、人間の姿になった時は裸だったわ...。
着る服がないの...。」
呟く様に言うから、途中は聞き取れなかった。
視線を逸らしながら言ってる...説得力に欠けるな...。
まぁいい...。
ボックス内に収納していた猿の革を姉に渡して、即席の服を着てもらう。
野生身溢れる、女性版ターザンの出来上がりだ。
俺も服を着終わると、何故か残念そうな表情...。
マジで実の弟に、止めてくれ。
変な時間に起きてしまったが、話している間に時間は過ぎていたようだ...。
今日から北の山を攻略だ...楽しみだ。
...そう言えば魔導書...。
疲れ過ぎて後回しになってしまった。
どうやったら魔導書を出せるんだろう...。
「姉さん魔導書の出し方知ってる?」
「どうだったかな...知ってるのかも、わからないよ...」
...神殿なら教えてくれるだろうけど...。
確かマーナは、「神典、オープン」とか言ってたような...。
目を閉じて、心を鎮める。
イメージ...彩の魔導書...。
鑑定結果は、黒色と出ていた。
魔導書をロードしてやり方が曖昧だったからか、昨日、見た夢を思い出すかの様に、感覚を手探りで確認していく...。
自分の頭の中に一つの黒い本が見えた。
表紙には何も、書かれていない。
ただ単に、黒い革張りの本。
厚みもあり、程よい重み...。
本が開き、ページが勝手めくれていく。
中身は、何も書いていない最初から最後まで白紙の本。
俺が本に書き込み、作り上げていく。
...これが俺の彩の魔導書...。
目を開くと、右手に本を握っていた。
彩という真っ黒な本を...。
なるほど、イメージだけで本は出せるわけだ。
何度も、出しては、 消し、出しては、消しを繰り返し確認していく。
中身は、何も書いていない本...。
なんの為なのかイマイチ理解出来ていない。
出し入れ出来る本...マジシャンになれそうだ...。
魔導書の確認も終わったので、北側に乗り込みますか...。
「ユキちゃんお腹空いた...」
...刀に戻れよ...手ぶらでは、無理っしょ?
簡単に、猿や蟹をご馳走して、武器も持たずに、北の山に着いた...。
敵が、出たら刀に戻ると言った癖に、全て姉さんが一撃で倒している。
このままでは、姉さんがクリアしてしまいそうだ。
北の火山は、活火山になっているが、火口がゴールでは...なさそうだ。
山頂の手前ぐらいの洞窟...。
あそこに、何かが居てる...。
多分...アソコが、この島から出口...。
やっと見えてきた。
...とりあえず、姉さん...。
刀に戻って下さい。
周りには、沢山のワイバーンに囲まれていた。
《 分析》
ワイバーン
[rank]D
龍種、コウモリの翼、鷲の脚、矢尻の様なトゲを供えた空を飛ぶ竜。
炎を吐く。オスが緑メスが赤の2色
肉も、鱗も、甲殻も高く売れる。
あっ...学費見っけ...。
襲ってくる全てを、狩り尽くした...。
一言で言うなら乱戦...。
空に浮く事は、出来ないが、姉はそれに近い跳躍力を持っている。
ざっと彼女10~15mは、飛んでます。
ターザンの格好、宛らだな...。
ひたすら叩き落とし、俺が地面での戦闘を引き受けた。
新、必殺技...。
圧縮した石の槍を胸元にひたすら突き刺す。
地面に手を当てながら、イメージするは、鋼鉄の槍...橙と黒の塊を地面に設置して、キーワードを言うと...罠の様に発動する。
なかなか使える。
ワイバーンは、空を飛び、火を吹き、鷲の足で掴み、尻尾の毒で止めを指す。
低ランクの攻略者が、これに当たると、対処出来ずに、苦戦して殺される。
ワイバーンが、rankDたる所以だ。
その飛行のアドバンテージを奪われた、ワイバーンDの強さは皆無だった。
赤8匹に緑2匹...。
なかなかの成果では、ないだろうか...。
ワイバーンの数は、猿ほどいない。
これで、出口に辿り着いたも同然だ...。
後少しで皆に会える。
心を踊らせ家に帰る。
今日で17日目、焼き龍...美味しそうだ...。
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[テオドロス]Lv.12
[point]24
[ステータス]
力 :241(↑3):F
耐久:245(↑7):F
魔力:200(↑45):F(↑1)
器用:336(↑3):E
俊敏:312(↑2):E
運 : 37(↑1):E
[習得魔法]《 岩槍》
ご愛読頂いて誠に有難うございます。
ブックマークありがとうございます。
評価も頂ければ幸いです。
これからも宜しくお願いします。
...追いつかない...。
ヤバイっす!




