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VS希望龍(後編)①

俺たち【クラウン】のメンバー達は今まさに新種クエスト【防衛】のクエストを受注したところだ。【王族の脱出】A級のクエストで、クリア条件は王族が脱出完了する10分の間にモンスターを城内に一体も入れないことだ。

俺たちはいつものテレポートでクエスト場所へと向かった。

そこは船の上だろうか。上を見ると風に帆が揺らめいていた。しかし普通の船ではないことに一目で分かった。なぜなら、海のはるか高いところを船は進んでいた。空中船(スカイシップ)。空海両用の特別な船だ。空を飛ぶことで速く移動できるが、俺たちにはあまり関係ない。そうか、船を防衛するから船のステージなんだ!



「あれ?おかしくないか?【防衛】のステージって城(キャッスル)じゃなかったっけ?」


そう疑問を投げかけたのは、タカトだった。


「あぁ、城(キャッスル)じゃな。アップデート早々バグかの?」


ゲンさんはバグだと思っているようだ。でも俺はなぜか凄く嫌な予感がしていた。まだまともな普通のクエストに出くわしていないからだ。と言っても、まだ2回しか行っていないけど......。最初に行ったケイトとのクエストは【時間限定クエスト】だったし、ユイリちゃんと言ったクエストには、超レアモンスターの【キンパチー】が出てきた。まぁこれはいい事なんだが、まだ普通にクエストに行って、普通に何事も無くクリアして帰ったことが一度もない。信じたくはない。だが、もしかしたらがある。


「ま、まさか【特殊クエスト】じゃ......ないですよね。まさかね......」


俺はそう言ったが、半分本気だ。バグ以外それしか考えようがなかった。そして、今までの経験上俺に普通の冒険は出来ないことも薄々勘付いてはきていたから......。



『ここは全世界最大級の海【喜(希)望の大海原】』


いきなりの音声に全員が驚く。


『なぜ、この海はそう呼ばれるのか。それは、かつてこの海を支配していた龍が関係する。その龍は出会うと希望が叶うと云(い)われることから『喜望龍(きぼうりゅう)』と呼ばれた。

願いが叶う。その伝説を信じた者たちは、その龍を見つけ、捕まえることで、億万長者になろうという一心で大海原に出ていった。しかし、誰一人として喜望龍を見つけることは出来なかった。しかし、最近数々の島が一晩で壊滅して行くという事件が起こっている。その原因は皆がが伝説の龍と騒いでいたモンスター、喜望龍であった。このままでは喜望龍によって小さな島々がすべてなくなってしまう。さぁ冒険者よ!武器を持ち共に闘おう!喜望龍を止めるのだ!』


みんな空いた口が塞がらない。


「もうダメだぁぁああ!!!!」


ヘタレイツキングの渾身のヘタレ発言が炸裂した。しかし、この時ばかりは俺もそう思った......。多分、みんなもそう思っただろう。なんせ冒険者って俺たちのことを言っているのだから。


更新遅くなって申し訳ないです...

最後まで読んでくださりありがとうございます!

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