第4話 決行前夜 その4
しばらく沈黙が場を包むが、駆逐が不意にバルコニーの下をのぞき込み、声をかける。
「・・・さて、盗み聞きをしていた諸君?」
「やっぱりばれてたし・・・」
「だから言ったやろ!ヴィドさんはともかく駆逐さんはごまかせんて!」
「おっかしいなぁ・・・俺はいけると思ったんだが」
「しんさんはいつも見積もりが甘いのです」
「医者にこう言われたら本格的にやばいし。頭の医者にかかるべきだと思うし?」
「うっせぇちくわ!お前だって行けるって言ってたから同罪だ同罪!」
「そうやな。ちくわもそっち側や。ついでに根っこも」
「りゅー、自分を除外しない。私たちはどうあがいても4つの枠を押し付けきれずに5人入った。つまり皆同程度のアホ。」
「っちょ、俺にまで飛び火すんのやめてくれない!?」
「ま、あんなくさい台詞を言った駆逐のメンツつぶすわけにはいかなし!明日は全力で行くし!」
「それもそうやな。後輩にはかっこいい背中見せてやらんとなぁ」
「俺も、いい所見せないといい加減変態扱いは回避したい。」
「無理がある。あの少女のことがある限りもうしんは一生変態決定」
「うっ・・・そのことは掘り返さないで・・・」
「掘り返すも何も未解決やろがい!」
「え?もしかしてまだ逃げてんの?」
「そうだし!いい加減あってあげろし!」
「いやぁ・・・あれは薬の効果による一時の気の迷いだ」
「5日前にあったとき、すでに薬は抜けていたがまだぞっこんだったぞ」
「おーおー、愛されてるなぁ、しん!」
「っちょ、痛いってりゅー!叩くな叩くな!」
「むぅ・・・私はこのカップリングが成立すると思っていたのに」
「根っこは身内のカップリングやめろし!そんなんだから腐れ根っことか言われるんだし!」
「・・・それは誰が?」
「某学長」
「・・・あとで〆る」
「南無南無・・・」
「あと駆逐。」
「うぇ!?そんなこと言ったっけ!?」
「宴会の時に言ってたし!」
「あ、あぁそうだ、思い出した。あの学長、結局来てないんだよな」
「誤魔化したし」「誤魔化したなぁ」「誤魔化した」「誤魔化すな」
「う、うるさい!言いたいのは、もう一回電話してみないか?ってことだよ。戦闘能力が高いわけじゃないが、いると便利だし」
「私としては敵でなければべつにいい」
「あいつは平穏な暮らしを選んだんだからもうかかわらない方がいいと思うし?」
「俺は電話してもいいと思うぜ?来ないだろうけど」
「まぁ、あいつにもいろいろ事情があるのだろうさ」
「・・・かけてみようぜ?」
「主目的ごまかすことだよな?」
「・・・あれ?通話中?」
「さて駆逐、観念しろ」




