第2話 決行前夜 その2
「そういえば、そもそも覚醒者の定義ってよくわかんないんだよね。レベル500を超えたら覚醒者?」
「俺もよくわからないな。覚醒者が強い、というのははっきりとニュースなどでもやっているが・・・」
「ふむ。では、覚醒者について教えましょうか。覚醒者の条件はたった1つです。レベル500を超えていて、特定のまとまりがあるスキルが5つあった場合にそれらをまとめて生じる、ミソロジースキルを持っていること。この1点に尽きます。」
「そういえば、あの時のあの男も覚醒者なのかしら?」
「・・・そうですね。あの男はバンパイアのスキルを持つ覚醒者でした。」
「えーっと、何があったのかわからないけど、その人は黄泉さんに討伐された、でいいんだよね?」
「そうなりますね。目の前でバッサリと・・・え・・・?」
「ど、どうかした?聞いちゃいけないこと聞いた感じ?」
「・・・お嬢様。」
「なぁに?そんな険しい顔してどうしたの?」
「あの男が逮捕された、という話を聞きましたか?」
「はぁ?何を言っているの?死者を逮捕できるわけが・・・」
「違います!あの男は、死んでない!あそこは物理無効特殊G級ダンジョンの内部だったんです!で、あればあの後ダンジョンの入り口に・・・」
「・・・逮捕された、という話を聞いた覚えはないけれど、1年以上たっても何もないということは、逮捕されたのではなくって?」
「そうでしょうか・・・?不安ですので、この後デストロイヤーに問い合わせて・・・」
「やめなさい。今行う必要はないでしょう?ダンジョン解放連盟の本部襲撃後でも問題ないはずよ」
「それも、そう、ですね。私としたことが、焦りで冷静さを欠いてしまいました」
「まぁ、私も、あの時襲ってきた人がその辺にいるかも、って思ったら生きた心地しないし、気持ちはわかるよ。私の場合はダンジョン外の拠点に黄泉さんが乗り込んで支部ごと殲滅した、って聞いたから少し安心してるだけだし・・・」
「俺も、襲ってきたあの男たちが野放しにされている可能性があるとしたら、居ても立っても居られないだろうな。むしろ美咲が肝座りすぎてるんだよ」
「そうかしら?生きていても生きていなくてもこの呪いが解けることにかかわらないから、たいして気にしなかったけれど・・・生きているのなら、本人を叩きのめして無理くり解除させればいい話ですわね。目的としてはいいかもしれません」
「お嬢様・・・」
「さて、今日はもう夜遅いですし、寝ましょう?」
「はーい」「そうしよう」「寝室までご案内いたします」
3人が睡眠を開始したことを確認した元黒は、鮮色中学学長に連絡を取り、無事会うアポイントを取ることに成功した。技を見せてほしいというと渋られたが、「あなたの学校に通っている生徒が見たいといっていますよ?」というと「仕方ない。見せるか・・・あれは非効率的なのだがな」と言質を取ることに成功した。




