第6話 決着
パチン、と指を鳴らす音とともに桐山が消え去り、円卓は二つに割れる。いや、本来のあるべき姿に戻ったのである。
「もういいわ。本部の場所も判明したし、こんなまどろっこしい幻影なんて不要よ。にしても、桐山が気付けたのに、その上の大幹部、遼河・ヨルムンガンド、あなたが気付けないとはね。耄碌したのかしら?」
「「「なっ!?」」」
「貴様、原初の覚醒者!いつの間にここに!そして、桐山をどこへやった!」
「えぇ、ニーズホッグよ。そして、いつ、と問われれば、そこの美咲・フェニヤが大天使から逃げるために転移宝珠を使った時から、ね。で、桐山は、あの世よ。」
「なっ!馬鹿な!では、会議中ずっといたというのか!私が、連れてきたせいで・・・」
「ヒュミルを・・・殺した、だと?」
「えぇ。彼はステータスを用いた大罪人。殺害が法律上認められているわ」
「許せん!食らうがいい、永氷魔法Lv10、エターナル・ゼロ!」
「打ち消せ、大鎌」
遼河の魔法と黄泉の大鎌が一瞬拮抗し、しかし内包エネルギーの差により残ったのは黄泉の大鎌のみである。
「うぉお!」「おらぁ!」
そう叫びながら琳派・スルトが炎を宿した拳で、新山・べリが氷を宿した拳で殴り掛かってくるが、黄泉は一言、
「大鎌よ、切れ」
とつぶやくと、大鎌を振るい、二人の腕を切り飛ばし、二人は地に伏す。
「覚醒したばかりでなければ、スルトの力は侮れなかったかもしれないわね」
「くそが!私の最高威力の魔法で、死ね!死魔法Lv7、デスジャベリン!」
美咲が魔法を放つが、黄泉がそちらを一瞥し、
「深淵魔法Lv10、アビスホール」
と唱えると、出現した闇に美咲が放ったはずの魔法は飲み込まれ、美咲は絶望した表情を浮かべ膝から崩れ落ちる。
「あぁあ!潰せ、巨槌!」
そう言い、遼河がどこからともなく取り出した大きなハンマーで黄泉をつぶそうとする。
「切り裂け、大鎌」
遼河のハンマーと黄泉の大鎌が拮抗し、余波で周りの解放連盟の構成員たちや新山、琳派、美咲が吹き飛ぶ。
そして、競り合いを制したのは、黄泉であった。
「いい戦いだったわ。でも、あなたは犯罪者。見逃すわけにはいかないの」
そう言い黄泉は唇を舐め、艶やかに、
「だから、死になさい。大鎌」
と言い、黄泉が大鎌を大きく横に振ると、そこに残っていたのは、黄泉と瓦礫だけであった。
「さて、ちくわさんに伝言は頼んだけれど、早めに戻って、本部の情報を伝えて、一気に攻め入る話をすれば、ヴィドさんごまかされてくれるかしら?最近はあまり独断行動していなかったし、大丈夫よね?」
黄泉はそうつぶやくと、クランデストロイヤーのクランハウスへと飛んで行った。




