第9話 過去の大事件
さて、多少メンタルも回復したし話の続きをするかな・・・
「で、その派閥争いのせいでね・・・」
「待ってください。」
「うん?どうしたんだい藍田君」
「派閥争いを発生させてしまったことが汚点というではないのですか?」
あー、そう言えなくもないけど・・・
「残念ながら違うのさ。派閥争いの結果、国として上位ダンジョン攻略をバックアップするのは、シックスカラーズと、橙木夫妻、桃・梅の当主たちだけ、つまり魔法省に従う派閥のみ、ということになったのさ。まぁ、従わない派閥の者達が我慢ならず、相互不可侵を言い出したのが原因なんだけどね。」
「はぁ・・・それが汚点ですか?」
それだったらよかったんだけどねぇ・・・
「残念ながら、ちがうんだな・・・」
「もう十分に汚点だと思うのですが」
私もそう思う。
「そう思うのも無理ないけど、この後話すことが本題なのさ。ま、結論が出た灰原家は、シックスカラーズに入り、紫と黒は否とする氏族同様勝手に潜ることにしたのさ。まぁ、私が知ったのは結論が出た後なのだがね。ダンジョンに入り浸っていて始まったことも終わったことも知らなかったのさ。で、このとき否と言った派閥の長たちは、天賦と妖斬を除き、生存していない。」
「えっ?」「・・・暗殺ですか?」
「暗殺の方がましさ。2015年11月に、否とする派閥の内、天賦と妖斬を除く9氏族がダンジョンで増した自らの力を過信し、国を乗っ取ろうとしたんだ。で、その時に檜の次期当主である駆逐氏、竜の次期当主であるりゅーさん、天の次期当主であるちくわさん、楓の次期当主である根っこ氏、樫の次期当主である粕窪さん、あ、粕窪って偽名なんだよね。寅の次期当主であるえーすさんの6人の次期当主と、妖怪連合の連合主の息子であるしんさんを加えた7人で、桜を襲撃してある種の虐待を受けていた巫女姫様・・・この当時は次期、だけど、を攫い、そのお目付け役であった深海さんを味方につけたのさ。で、樫の家を主とする家の翡さんが加わって、国乗っ取りを防ぎ、〈英雄〉として現代の強者の大半が一丸となって一つの派閥になった。民間でね。」
「これが、汚点ですか?汚点には思えないのですが・・・」
「まぁ、この時点では、国の失態感はないかもしれないけどね・・・国の乗っ取りを企んだ理由が、灰原の傀儡になっていたという理由でなければね。」
「・・・つまり、魔法省側が魔法省に逆らう人たちを正義のふりをして討伐しようとした、ということですか?」
「そう、駆逐さん達も思ってしまったわけだ。特定し囲っていた、潜っていたはずのダンジョンから緑川氏だけが出てくるまでは、ね。」




