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最強の矛VS最強の盾

ロット・ステイメン…主に回復や防御をおこなう僧侶、常に冷静沈着で戦術指示も出すチームの頭脳的な存在

クルム・フリニオーラ…世界最強の魔法使いと言われたクルム・ハイドニールの弟子で師匠の仇である魔王を憎んでいた、史上最年少で”クルム”の名を継いだ天才魔法使い

前田利家…信長の側近〈赤母衣衆〉として活躍し〈槍の又左〉の異名をとる、秀吉の親友

上杉謙信…越後の戦国大名、武田信玄のライバルであり〈軍神〉の異名をとる


フリニオーラとステイメンの活躍により巨人族の軍団を撃滅したが


それもつかの間、柴田勝家達の目の前に姿を現したのは上杉謙信その人であった


「あの魔法を放ったのはお主か小娘よ」


謙信のそばにはたった二人の供しかおらず、唖然とする勝家と利家


「おのれ上杉謙信、我が軍を愚弄するのも程がある、あ奴らを捕らえよ‼」


勝家の号令に柴田兵達が一斉に動き出し謙信たちがいる山を登り始めた。


「殿、ここはお逃げくだされ‼」


「そうですぞ、いくら殿が強くとも多勢に無勢、ここは我らが食い止めます


 早くお逃げくだされ‼」


必死で訴えかける甘粕景持と柿崎景家を尻目に全く動じる様子の無い謙信。


「ふん、無駄なあがきを・・・」


謙信はそう言って右手の人差し指と中指を立て額の前に持ってくると


目を閉じて呟き始めた。


「ノウマク サンマンダ バザラダンガン オン ハッタ ソワカ」


すると柴田兵達の動きがピタリと止まったのだ。


「なっ、何だ、何が起こったのじゃ!?」


驚きを隠せない勝家が思わず口走る。


「体が・・・動かない・・・」


「まるで金縛りにでもあった様だ、何だコレは!?」


急に動けなくなった兵達はこの不思議な現象に戸惑い、もがき苦しむが


その思いとは裏腹に、身動き一つとれないのである。


「貴様らの様なザコ共に私の縛呪は破れぬ・・・」


そう言いながら、動きが止まりオブジェと化した柴田兵の横を


すり抜ける様に山を下りて聞く謙信、白馬に跨りながらも地面を


滑る様に移動し有り得ない速度で勝家達の前に姿を現したのだ。


勝家や利家も呆気に取られるが、それは景持や景家も同様であった


しかし謙信はそんな連中の動向など知った事ではないと言わんばかりに


ただ一点、目の前の少女だけを見つめていた。


いきなりあらわれた敵の首魁にやや戸惑い気味のフリニオーラ


横には先程の結界で力を使い果たし、息を切らせながらまだ


立ち上がれないステイメンもいた。


「ゼエゼエ すみませんフリニオーラ 本来でしたら・・・


 リッチである上杉謙信公は・・・私が相手を・・・するつもり


 だったのですが・・・」


「かまいませんよ、上杉謙信公は私が相手いたします


 ステイメンさんはゆっくり休んでいてください」


そう言いながら謙信を睨みつけるフリニオーラ。


『しかし私は人を守りながらの戦いというのはあまり得意ではありません


 謙信公が攻撃を仕掛けてきたらみんなを守れるかどうか・・・


 ならば先手必勝‼」


フリニオーラは右手の杖を高々と掲げ叫んだ。


「ホーリーアロー‼」


次の瞬間、三本の光の矢が突如発生し凄まじい速度で


謙信に向かって放たれた、目にもとまらぬスピードで謙信に飛来し


直撃したか!?と思った瞬間、謙信の周りに半透明の


四角すいの結界が現れ光の矢をはじいたのである


「なっ、私のマジックアローが弾かれた、結界ですか!?」


驚きを隠せないフリニオーラに対し、それがさも当然といった


態度を見せる謙信


「フッ、アンデッドに対し神聖魔法か・・・定石よのう


 故につまらぬわ、その様な術では我が四聖獣の結界は破れぬ


 もっと見せてみよ」


余裕の態度でフリニオーラを格下扱いする謙信、思わず歯ぎしりする


フリニオーラ


『なるほど、地面から頭上にかけて結界が施されている


 という訳ですね、ならば・・・』


フリニオーラは手に持っている杖を謙信に向けた。


「グレーターボルケーノ‼」


次の瞬間、謙信の足元から巨大な火柱が立ち昇り謙信の体を


一気に飲み込んだ。


「殿ーーー‼」


景持と景家が思わず叫ぶ、そんな様子を見てニヤリと


口元を緩めるフリニオーラ。


「地面より上は結界で守られているなら地下から攻撃すればいい


 グレーターボルケーノの熱は約1,200度、アンデッドにも


 有効な火炎属性の攻撃です、いくらリッチとはいえこれを食らったら


 ひとたまりもないでしょう」


巨大な火柱が収束していくと、そこには黒焦げ状態の人体の骨が


立っていた、まるで骨格標本の様に骨だけがそこにたたずんでいたのである。


「殿ーーー‼おのれ~~‼」


「殿、何というお姿に・・・お守りできずに申し訳ございません・・・」


主君の変わり果てた姿に怒りと落胆を見せる景持と景家、すると


黒焦げ状態の骨が突然喋り始めたのである。


「狼狽えるでない、このような事、想定済みじゃ」


思わぬ展開にギョッとしての骨を見つめる景持と景家、あまりの事に


フリニオーラを始め勝家や利家も言葉を失っていた。


次の瞬間、細かな粒子状の光がその黒焦げ状態の骨の周りに集まり始め


形を成していく、それは見る見るうちに人の形へと変化していき


ものの十秒もしないうちに謙信は元通りの姿へと再生を果たしたのである。


「何ですかそれは!?」


目の前で起こった現象を信じられないといった表情で見つめる


フリニオーラ、当然景持と景家も目を丸くして驚いていた。


「殿・・・いったい何が起こったのですか!?」


「殿が・・・殿が・・・ワシは夢でも見ているのか?」


そんな時、まだ立ち上がれないステイメンがフリニオーラに声を掛けた。


「フリニオーラ・・・あれは、自らの骨に火炎属性に対する


 何らかの対抗魔術を施していたと考えられます、つまり骨と魂さえ


 健在なら何度でも蘇るというカラクリです」


それを聞いて眉を顰めるフリニオーラ。


『なんという用意周到さですか、本来アンデッドというのは


 自分の不死性に胡坐をかいて 対策なんてしないモノですが・・・』


戸惑う一同をあざ笑うかのように不敵な笑みを浮かべる謙信。


「アンデッドには神聖魔法と火炎魔法、その様な定石にワシが


 何も手を打たない訳がないであろうが、どうしたもう終わりか小娘?」


依然として見下すような口調で余裕を見せつける謙信を


ジッと睨みつける様に見つめるフリニオーラ。


『しかし参りましたね、グレーターボルケーノは火炎系魔法の中でも


 最上位クラスの魔法です、それを無効化するとなるともう


 アレしか・・・』


「どうした小娘、何なら先程の巨大魔法を放ってみよ」


その言葉に思わず顔をしかめるフリニオーラ。


「あいにく【ジェノサイド ディビジョン】は威力がありすぎて


 味方に被害が出ますから、使いませんよ」


すると少しガッカリした表情を見せた謙信。


『そもそも【ジェノサイド ディビジョン】を討つための触媒


 濃縮ペドラナイトがもうないですから使えないんですけどね・・・


 それにしても、あの魔法を目の当たりにして挑発してくるとは


 あの魔法も受けきる自信があるというのですか?あれは


 火炎魔法という属性には収まりきらない超魔法なのですが・・・』


「随分と自信があるようですね謙信公、私の魔法を全て受けきる


 つもりですか?」


「左様、お主の魔法を我が魔道の研究に生かしてやるというのだ


 ありがたく思うのだな、全てを出し尽くし我が糧となれ


 我こそは最強にして至高の存在となる者なり、深淵を覗き


 天変地異をも司る神とならん、お主はその為の生贄に過ぎぬ


 わかったか、最強の魔導士たるこのワシの糧となれる事を


 これ以上ない誉と受け取り胸を張って死んでいくがよい」


自信に満ちた口調で堂々と言い切る謙信、しかしその言葉に


フリニオーラの眉がピクリと動いた。


「最強の魔導士?」


言葉を発したフリニオーラの体が小刻みに震え始める。


「どうした小娘、臆したか?我の力と崇高なる意思を知って


 怯えるのは仕方なきことだが、もうしばし我に魔法を見せてみよ


 その後に名誉ある死をくれてやる」


するとフリニオーラは顔を上げ、凄い形相で謙信を睨みつけていた。


「アナタは今、聞き捨てならない事を言いましたね


 最強の魔導士?この私の前でよくもそんな大言壮語を


 私は怯えていたのではなく、怒りで震えていたのです」


「ほぅ、あくまで我に抗うと?フッ、その意気や良し、しかし


 気持ちだけでは戦は勝てぬ、実力の差というモノを思い知るがいい


 冥途の土産にいいものを見せてやる、我が編み出した最強の結界


 【衆天楼閣】を、己の無力さを感じながら死んでいくがよい」


完全に勝ちを確信している謙信に対し、右手の杖を突き付けて


反論するフリニオーラ。


「その喧嘩買いましょう、我が名はクルム・フリニオーラ


 最強の魔法使いの称号〈クルム〉の名を冠する者、我が名において


 魔法による敗北は許されません、貴方の自慢の結界


 この私が破ってみせましょう‼」


その言葉にニヤリと笑う謙信。


「無駄な事を・・・この結界は破れぬ、例え神でもな」


「ならば神をも超える力で破るだけの話です、私に前で


 ”最強の魔導士”を名乗った事、後悔させてあげますよ」


そして謙信が初めて真剣な表情を見せ人差し指と中指を立て


空中に五芒星を描く謙信。


「東に青龍、南に朱雀、西に白虎、北に玄武、四聖の力を持って


 我に加護の力、与えん オン サンザン サンザク ソワカ」


謙信がそう唱えると謙信の周りに光の粒が舞い降りてきた


キラキラと光る無数の光が降り注ぐその幻想的な光景は


これから始まる戦いを彩るオープニングセレモニーのようでもあった。


更に謙信は動きを止めることなく二本の指で激しく空中に描いていく。


「恵比寿、大黒天、福禄寿、寿老人、布袋、弁財天、毘沙門天による


 七神の意志をもって我に堅固なる力を与えん 


 オン ハッタウン アビラウンケン ソワカ」


すると地面に七つの梵字が現れ光り始め半透明のドーム状の結界が


現れた、しかし謙信はこれで終わることなく、更に動き続けた


「東に持国天、南に増長天、西に広目天、北に毘沙門天


 四天の力を持って我に絶対の加護を授けん 


 ノウマク サンマンダ バザラ ダンカン」


今度は謙信の周りの四方から光の柱が天へと立ち昇っていく。


「それがあなたの自慢の結界ですか?」


「その通り、これは我が編み出した最強の結界〈衆天楼閣〉だ


 四聖獣の結界に七福神の結界、そして四天王の結界による


 三重結界がこの結界の正体よ、七福神と四天王には我が守護神


 毘沙門天がおる、その意味が分かるか?そう全ての御仏の


 力が混合せし至高にして究極の結界、これすなわち絶対防御也


 この神にも匹敵する力の前でひれ伏すがよいわ」


最強を自負する結界を展開し挑戦状をたたきつける謙信


それに応えるかのように杖を持っている右手と何も持っていない


左手を突き出し言い返すフリニオーラ。


「例え神でも私の前で最強の魔法を名乗らせるわけにはいきません


 ではこの戦いも終幕といたしましょうか謙信公、貴方の自慢の


 結界、打ち破ってみせましょう ダークフレアストーム‼」


その瞬間、それまで静かに落ち着いていた空に闇が絶ち込め


太陽の光を遮る様に覆い隠すと一変して辺りは闇に包まれた。


「な、何が起こったというのじゃ、天変地異の前触れか!?」


急激に変わった天候を見て、慌てふためく柴田勝家、周りの兵達も


動揺し騒ぎ始めた、利家も動揺を隠せず、周りをキョロキョロと


見回しながら思わずステイメンに問いかけた。


「ステイメン殿、まさかこの暗雲もフリニオーラ殿がやっているのでござるか!?」


その質問にコクリと頷くステイメン。


「ええ、これがフリニオーラの持っている魔法の中でも最強の術式


 ダークフレアストームです、これを食らって生きている者は


 いないと断言できます、もう勝利は確定したといってもいいでしょう」


そんな会話を尻目にダークフレアストームによる闇は完全に


空を覆いつくした、そしてその闇が渦となって徐々に


高速回転を始め、それは次第に巨大竜巻へと変わる


ゴウゴウと物々しい音をまき散らしながら巨大竜巻は謙信を


を襲う、その巨大竜巻の周りには大量のプラズマが発生し


バチバチと音を立てながらスパーク現象を繰り返し青白く光り輝いていた


荒れ狂う巨大竜巻は大型捕食動物の様に謙信を結界ごと飲み込む


巨大竜巻の中心で赤々と燃え盛る爆炎が闇によって黒く染まった


周りの景色を赤く染めていく、それは周りで見ていた勝家達ですら


暖かく感じる程の高熱が巨大な竜巻の中で燃え盛っている証拠であった。


「なるほど、暗黒魔法による闇、風魔法による竜巻、電撃魔法による


 放電現象、そして火炎魔法によるこの炎か・・・中々面白い


 魔法ではないか、よい魔法を見せてもらった、どのような


 術式で組まれているのか興味深き所だ、この戦い終了後


 じっくりと考察させてもらうとするぞ、だが残念だったな


 この程度の魔法で我の結界は破れぬ、この魔法が収束した時


 お主の命が尽きる時だと知れ」


激しく荒れ狂うダークフレアストームを前にまだ余裕の謙信


しかしフリニオーラは独り言の様に小声でつぶやいた。


「この魔法を他の魔法と同じように考えているとしたら


 それは大きな間違いですよ、さあここからが本領発揮です


 覚悟はいいですか!?」


その言葉とは裏腹に険しい表情を見せるフリニオーラ。


『ここまでかなり巨大魔法を連発しましたからね、もう魔力切れ


 寸前です、相変わらずこの魔法の魔力消費はえげつないですねぇ』


そんな事を考えつつタイミングを計っているフリニオーラ。


「魔力増槽卵《マジカルドロップエッグ》一号 解呪《ディスペル》‼」


その瞬間フリニオーラのマントに貼り付けていた魔力増槽卵《マジカルドロップエッグ》の


一つが弾けるように割れ魔力が流出する、それに連動しその卵に施してあった


小さな魔法陣が赤く輝きその魔力をフリニオーラに転送していった


「うほ~~来ました来ました‼切れかけた魔力が補充されて


 いきます、荒れ狂えダークフレアストーム、全てを飲み込み


 破壊しつくせ‼」


思わず歓喜の雄叫びを上げるフリニオーラ、ようやく異変に気が付いた謙信


徐々に厳しい表情に変わっていき周りの結界を心配そうに見つめた


「何だこの魔法は、徐々に威力が増していく魔法だと!?


 その様な術式は聞いたことがないぞ!?」


戸惑う謙信に説明を始めるフリニオーラ。


「アナタの言い草ではありませんが冥途の土産に教えてあげます


 この魔法ダークフレアストームは術が継続している限り威力が


 増していくという稀有な魔法です、その代償として術の継続中は


 際限なく魔力を消費していきます、つまりあなたの結界が消し飛ぶ


 のが先か、私の魔力が切れるのが先か?という勝負です、ちなみに


 この魔法はドラゴンの結界すら破ることが可能です、それが


 どういう意味か、わかりますよね?」


フリニオーラの言葉に初めて焦りの表情を浮かべる謙信


「馬鹿な、そんな魔法があるはずが・・・」


そんな謙信をあざ笑うかのように荒れ狂う黒き闇の竜巻


ダークフレアストームはその特性上、術を継続すれば


するほど威力を増していく魔法である


黒き闇の竜巻は徐々に回転数を上げながら勢いを増し


まるで荒れ狂う嵐の様にどんどん激しくなるプラズマ


そして益々激しく燃え盛る爆炎の業火が容赦なく


謙信の〈衆天楼閣)の結界を攻め立てる


「魔力増槽卵《マジカルドロップエッグ》二号 解呪《ディスペル》‼」


フリニオーラが二つ目の魔力増槽卵《マジカルドロップエッグ》を開放する


注入された魔力により体中に力がみなぎりギラついた目が益々鋭くなる


そしてそれに呼応するかのように更に勢いを増すダークフレアストーム


それとは対照的に謙信には既に余裕は無かった、厳しい表情を浮かべ


眼前の魔法少女を睨みつけるように耐え忍んでいるようにも見えた


展開している結界が悲鳴を上げ始める、嵐の夜に風雨がガラス窓を


叩くかのように激しく結界を責め立てる、そしてその瞬間が訪れた


”パリン”という音と共に一番外側に展開していた四聖獣の結界が


吹き飛んだのだ。


「なっ!?馬鹿な‼」


思わぬ事態に驚きを隠せない謙信、先程までの余裕は完全に消え失せ


初めて脅威を感じたのである、そして目の前から再び声が聞こえた。


「魔力増槽卵《マジカルドロップエッグ》三号 解呪《ディスペル》‼」


その瞬間、謙信を守っていた第二の結界 七福神の結界が消し飛んだ。


「馬鹿な、こんな馬鹿な、ワシの結界が・・・」


困惑する謙信を気にする様子もなくフリニオーラとダークフレアストームは


津波の様に結界を飲み込み、これでもかとばかりに攻撃の手を緩めない


大海で大嵐に会った小舟の様に激しく揺れる結界、ギシギシときしむ音が


聞こえそうなほど激しい猛攻に耐え忍んでいた、それはまるで獰猛な肉食獣が


爪と牙を突き立てながら家の入口を激しく叩き”早く家の中に入れろ‼”


と訴えているかのようでもあった、必死で結界の維持に努める謙信


両手を合わせ、印を結んで内側から必死の抵抗を試みていた、しかし


ふとある事に気が付いた、目の前の少女のマントの裏に無数の卵がある事に


そしてそれが魔力補充の役目を果たしているという事実を認識したのである。


それに気が付いたフリニオーラはニヤリと笑った。


「よくこの魔力増槽卵《マジカルドロップエッグ》の事に気が付きましたね


 さすがと言っておきましょう、しかし残念ですが貴方とはもうすぐ


 お別れです、この魔力増槽卵《マジカルドロップエッグ》はあと13個あります


 これがどういう意味かお分かりですよね?この魔法ダークフレアストームは


 その特性上、術を継続すればするほど威力を増していく魔法です


 これだけの魔力増槽卵《マジカルドロップエッグ》を使い切る時には


 今の17倍の威力が出ているという事です、貴方はそれに耐えることが


 可能だと思いますか?」


フリニオーラはサディスティックな笑みを浮かべた、逆にそれを聞いて


絶望的な表情を浮かべる謙信、その瞬間、最後の結界は粉々に砕け散り


完全に崩壊した。


「ぐあぁぁぁぁ~~~‼」


今まで結界を攻めたてていた竜巻、プラズマ、爆炎が一斉に


謙信を攻め立てる。


「そんな馬鹿な‼たかが人間にこのワシが、こんなところで


 死ぬわけにはいかぬ、ワシには崇高なる使命が・・・・」


ダークフレアストームの情け容赦ない攻撃に蹂躙され結界ごと


消し飛んでしまった謙信、魔法が収束した後は先程までの騒ぎが嘘の様に


空は晴れ渡り、優し気なそよ風の中たたずむフリニオーラ


「たかがアンデッドが、人間をナメないでください


 貴方にも使命があったのかもしれませんが


 私にだってゾフィさんに文句の一つも言ってやらないといけない


 という崇高な使命があるのです、まあ貴方の間違いは


 私に喧嘩を売ったという事ですね・・・」


そう言って皆の元に歩いていくフリニオーラ、こうして越後での


魔法決戦は幕を閉じたのである。







 





 



 





さて今回は越後編の最終章でしたがいかがだったでしょうか?思ったより長くなってしまいましたので

キリい所で区切りました、次話では相模国です、もう少しお付き合いください、では。

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