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間に閑話として数話挟みました。読みにくいかな…すみません…
「ルシナスの話は後にして、ちょうどリアに聞きたいことがあった」
レイはリアを見据え、静かに言った。
「辛い記憶を思い出させるようで悪いが、亡くなった母君のことを教えてくれないか?」
「私の……お母さん?どうしてでしょう?」
リアは不思議そうに聞き返した。
「少し、気になることがある」
「……幼い頃に亡くなったので、あまり覚えてはいませんが」
リアは遠くを見つめ、懐かしむように言葉をこぼした。
「病弱でしたが、弱音は吐かない強い人でした……私が初めて癒しの力に目覚めたとき……“力は正しきことに使うのよ”と、何度も繰り返し言っていた気がします」
レイ達は顔を見合わせた。
“力は正しきことに使う”――その言葉は、魔力を持つ家系、すなわち王族か高位貴族にしか知り得ないものだからだ。
「他には覚えていることはないか?」
レイは何かを確信したように目を細め、問いかけた。
「他……ですか? 確か、北の出身だったような……そういえば、一度だけ植えたばかりの種から花を咲かせて見せてくれました」
リアは伏し目がちに、涙を堪えるような表情を浮かべている。
「思い出させて悪かった。最後に、ハーヴェルという名に聞き覚えはあるか?」
レイはすべてを理解したように表情を曇らせ、最後の質問をした。
「私は聞いたこと……ないです。お父さんなら、わかるかもしれません」
「感謝する。それだけで十分だ」
レイは柔らかな眼差しを向けた。
「…なるほどね、大体理解した」
話を聞いていたルシナスも、大体事情を察したように小さく息を吐いた。
「ルシナス、お前には別に話がある……ついてこい」
レオニスはルシナスに、部屋の外へ出るよう促した。
「了解」
「またな、リア」
渋々とした表情で返事をすると、リアの頭を優しく撫で、レオニスのあとに続いて部屋を出ていった。
入れ違いで従者がやって来て、慌ただしく報告を告げた。
「先ほど、リア様を尾行していた青年を捕えたのですが……なかなか口を割りません。どうやら、他に何か企てている者がいるようです」
リアは突然の報告に、驚きの表情を浮かべた。
「分かった、必ず話させろ」
レイは眉をひそめ、鋭い視線で言う。
「はっ」
従者は返事をすると、すぐに走り去っていった。
「帰りの馬車はこちらで出す……一人での外出は控えた方がいい」
レイは懸念を含んだ表情で言った。
「そういえば、リア様に次のおすすめの本を用意しておりました」
アルヴェインは、空気を変えるように言った。
「ありがとうございます」
リアは本を受け取り、小さく微笑んで感謝を伝えた。
(最初から誰かにここへ連れてきてもらえばよかった……レオニス様にご迷惑をおかけしてしまった)
そうすれば、あんなことは起きなかったのに――そう思った。
「次は、読み終わる頃にはお迎えに上がれるかと思います。ご自宅でお待ちください」
アルヴェインは穏やかに言った。
「それは、私がどう扱われるかが決まる……ということでしょうか?」
リアは不安そうに尋ねた。
「大丈夫だ、心配はいらない」
レイは優しく笑いかけた。
「リアを家まで送っていく」
アルヴェインにそう告げると、レイは立ち上がり、リアの側へ歩み寄る。
そして背にそっと手を添え、部屋の外へ連れ出す。
アルヴェインは苦笑しながら、二人を見送った。
間に挟むのってどうなんだろ…最適解が分からない。




