小さな冒険者
自然豊かなアルバ国。王都アイレスの北にあるハルン村、そこにリオンと呼ばれる1人の少年がいた。
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「空は雲1つ無い快晴、これで冒険に行かなきゃ太陽に失礼ってもんだ!!」
窓を開け外の天気を確認し、今日1日の予定を立てる。
「今日はこの間西の森で見つけた洞窟に行ってみよう。数日ぶり冒険だし、しっかり準備しないとな」
「また勝手に森に遊びに行くんですか兄さん」
準備を終え、物音を立てずに家を出ようとした所で呼び止められた。
「静かに、母さんにバレるだろ。それとシャリス、遊びじゃなくて冒険だって何回も言ってるだろ」
双子の妹シャリスティア。グレーの瞳に肩の辺りで切りそろえてある栗色の髪、礼儀正しく村の皆からも好かれている。少し口うるさい所もあるが自慢の妹だ。
「兄さんのやってる事は冒険と言うより探検の方が合ってますよ。それに黙って出かけたらまたお母さんに怒られますよ」
「だ、大好きな兄が自分を置いて出掛けるからって脅すつもりか」
「別に脅してる訳じゃありませんが、何回も同じ説教を聞かされる私の身にもなって下さい」
もう13歳なのに、と妹にため息混じりの愚痴を言われる、そんな兄が他にいるだろうか。きっといるに違いない。
「まぁ久しぶりに鍛錬が休みですからね。お母さんには私から言っておきますから、ケガだけはしないで下さいね」
なんだかんだ言って優しい妹である。
「あっと驚くようなお宝見つけて来るからな、期待してろよ!」
シャリスに見送られ村の西にある森へ向かった。
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「到着っと 、目印を残してたから直ぐにここまで来れたぜ」
カバンの中から拳大程の石を取り出し、洞窟へ足を踏み入れた。
洞窟へ入ると左手に持った石に魔力を込めると光出した。
「おぉ明るい明るい。俺の魔力でもこんなに明るくなるなんて光照石は本当に便利だな」
洞窟内を光照石で照らしながらリオンは足を進めた。
「父さんや母さんは光魔法を使えるみたいだけど俺は簡単な氷魔法と物に魔力を込めるくらいしか出来ないからなぁ」
才能無いのかな、と呟きながら洞窟の奥へと進んで行く。
道中隠し扉や隠し通路があることに期待しながら進んでいたが、子供が入れる程度の大きさの穴や窪みがあるだけで別の道がある訳でも無くさらに奥へ進む。
「あれ、行き止まりか」
入口から5分程歩いた所で行き止まりに行き着いた。
「なんだよ、何も無いじゃないか。期待して損し・・・ん?」
来た道を戻ろうとすると入り口の方から足音が聞こえてきた
「村の誰かかな。見つかると何言われるか分からないし隠れよ」
少し様子を見る為、横にあった穴に身を隠し光照石に魔力を込めるのをやめた。
「あら、行き止まり?」
聞こえてきた声は女の子の物だった。
穴から少し顔を出し声の主の方を見た。
フードで顔が隠れていたが声と身長から自分と同じくらいと思われる少女の胸の前には、ふわふわと光の玉が浮いていた。
「(凄いな、俺とあまり変わらなさそうなのに光魔法を使えるなんて)」
呑気にそんな事を考えながら少女を見ていた。
「遠くに明かりが見えたから何処かに繋がってると思った けど、気のせいだったかしら」
どうやら光照石の明かりを出口と勘違いしてたようだ。
「(変な人じゃないみたいだし、声かけてみようかな)」
横穴から体を出し少女に話しかけた。
「こんに…」
「ひゃわぁぁぁぁぁ!!出たぁぁぁぁぁ!!」
挨拶をしながら少女の肩に手を置いた瞬間、左頬に鈍い痛みが走った。
「痛ぇ!!何するんだ!!」
「嫌ぁぁぁ食べないでぇぇぇ………え、男の子?」
どうやらオバケか何かと勘違いをしていたようだ
「そんな事より、いきなり殴るなんて酷いじゃないか」
「そんな事じゃないわよ、本当に怖かったんだから。それに暗い洞窟の中で急に後ろから話しかける方が非常識だと思うけど?」
「………ごめん」
確かに急に後ろから話しかけられれば誰だって驚くはずだ。
「でも幽霊や魔物じゃ無くて良かったわ。私も殴った事は謝るわ、ごめんなさい」
「じゃ、お互い様ってことで。所で君はどうしてここに?」
「散歩してたらこの洞窟を見つけたの。それで何処かに繋がってるのかなと思って。あなたは?」
彼女はどうやら好奇心が強いみたいだ。
「良く聞いてくれた、話すと長くなるんだが」
「長くなるようなら、とりあえず外に出ましょう。」
「じゃあ歩きながら話すよ」
彼女に会うまでの事を話しながら外に向かった。
皆様初めまして。この度はこの作品を読んで下さりありがとうございます
以前から小説を書いてみたいと思っていたのですが、なかなか実行に移せずにいました。
ですが色々な作品を読んでる内に小説を書きたいと言う意欲が湧いてきて、投稿致しました。
初小説と言う事で伝わりにくい描写も出てくるとは思いますが、少しでも皆様に楽しんで頂ける物を書いて行きたいと思いますのでよろしくお願いいたします。




