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成長期?

 それぞれからの情報を聞くと、セリルは完璧に任務を遂行したと述べているが、よく聞くと必要以上に挑発をして、相手から変に思われているのではないかと僕は心配になる。


 「挑発して強い冒険者から狙われていると思わせるのは、悪くはない、だが、必要以上に(あお)るのは良くなかったかもしれないな。 状況を見て居ないからはっきり言えないが、逆に怪しいと疑われると、俺達の作戦が台無しになってしまう恐れもある。 今度から気を付けて行動をしてくれ」


 「大丈夫よ。 ちゃんと相手の監視には手を出していないし、完璧だったと言えるわ。 お姉さんを信じなさい」


 「ああ、セリルの事は信用しているし、万が一の為だ。 それと、俺はもう子供じゃないし、お姉さんぶるのはそろそろ止めて欲しいな。 俺はまだまだ半人前かもしれないが、それでも俺はお前達の主だから」


 セリルは「そう……」と呟いて、僕の方を見て何か言いたげだったけど、そのまま黙った。

 ちょっと変な言い方しちゃったかな……反省の気持ちはあるけど、今は皆の話に集中しないと。


 ヘンリーナは、相手の諜報員が全く尾行に気が付かず、大して重要な人物ではなかった為、無理やり接触したんだったな。

 そして、自分が調べていた相手はハズレだと直接本人に伝えて、諜報員達に向けて調べている人物がいる事を(ほの)めかして帰って来たと……


 さり気無く知られるくらいでも良かったけど、ヘンリーナなりに頑張ってくれたんだろう。

 直接接触してしまうのは、別の思惑があるのではと、疑いを招きかねない。

 けど、ヘンリーナは良く頑張ってくれたと思うし、頭を撫でて褒めて上げた。


 不安はあるけど、僕は眷属達を信じる。

 しばらくすれば、ドリエルから良い知らせが届くだろう。

 アトラスも諜報員を見つけ出し、順調なようだ。


 接触はしていないみたいだけど、やはり白金級の冒険者達が情報収集をしているらしく、ギルドが第一王子派閥に裏で協力をしている情報まで持ち帰って来てくれた。


 日が昇ったらまた、ドリエルに会って報告してみようと思う。

 アトラスの情報と、ドリエルの雇った冒険者の情報があれば、半数くらいは割り出せているだろうし、貴族達の争いもそう長くは続かないだろう。


 アトラスには継続して諜報員の割り出しに当たってもらって、僕達はドリエルとの話によってどう動くか決める事にする。


 夜中はする事もないので、拠点へと戻りアリアドネ達と話をする。


 「貴族争いで諜報活動をしている人物を探しているのですね。 作戦としては中々いい選択肢をされたと思います。 ギルド長とも情報を共有した方が良いかもしれませんね」


 「僕もそう考えて、明日ドリエルと話し合った後、会話の内容しだいで訪ねて見るつもりだ。 この程度の事ならアリアドネに相談しなくても、旅に出ている僕達でなんとかやっていけるよ。 僕達の事は大丈夫だから、アリアドネは拠点の事に集中して」


 「はい! 分かりました! ディル様の頼もしいお言葉にアリアドネは感激です! アリアドネに会いたくなったらいつでも来てくださいね!」


 ん? どういう意味だろう?

 たまにアリアドネは、良く分からない事を言うけど、気にしないでおこう。


 僕は訓練場に行き、オウルと手合わせをする。

 地竜との戦闘を見た後だし、明らかに手加減されているのは分かるし、もっと強くなる為にはもっと厳しくしてもらわないと……


 ジャレイフなんて、最近気が付いたけど、なんでも褒めてくれる。

 今のジャレイフと比べれば僕の剣技は子供同然なのかもしれないけど、それでも頑張っているんだからもっとちゃんと教えてくれないと困る。


 基本動作や、基礎の練習は今でも毎日欠かさずにやっている。

 技術だけじゃなく、心も体のバランスも大切な事も理解している。


 だからこそもっと身の入った訓練を積みたいんだ。

 僕はジャレイフにも厳しく指導をしてもらうように、弟子としての振る舞いを見せて頼むと、何故か落ち込んでいる様に見えたけど、間違った事を言っているつもりもないし大丈夫だろう。


 リストに遊ぼうと誘われたけど、僕はちゃんと断って、重要な仕事や訓練がある事を伝えると頬を膨らませていた。

 リストも子供じゃないんだから、しっかり眷属としての(つと)めと向き合って欲しい。


 クラークスの街の様子や、ダンジョンの様子も見て、眷属達と挨拶を交わし、宿に戻ろうとしたらアリアドネに伝言を頼まれた。


 「ディル様。 急な話なのですが……眷属達を集める必要が出来てしまったので、アトラスとセリルとヘンリーナを一度拠点に来るように伝えて頂けますか?」


 「ん? 僕はいいのか?」


 「大丈夫です! ディル様は貴族との話し合いもあると思いますし、眷属達だけで事足りる事ですので!」


 「わかった。 それじゃあ今から戻って、三人にはアリアドネが用があるみたいだから、拠点に戻って貰うように伝えるよ」

 

 僕はアリアドネに別れを告げて、宿へ戻り、三人にその事を伝え、セリルの≪ゲート≫で三人を見送り、僕はドリエルの所へ行くために宿を出た。

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