二人だけでダンジョン
そういえば、ダンジョンに行った日もアトラスとミランダは情報収集に行こうとしていたけど、何の情報を集めているのか気になったので聞いてみると、僕の種族である魔族の事やオウルの獣魔人は、調べても見当たらなかったので、継続して調べている。
他には現在の国の勢力や、有名な冒険者の事なんかまで調べてくれているらしい。
魔族と魔人の話題が出ていたので、その事に関して最近得た、僕の持つ情報を渡す。
僕は称号として≪原初の魔族≫を取得していて、オウルも≪原初の魔人≫と言う称号を取得している。
だから魔族や魔人の事を調べても、恐らく情報は出てこない事を教えて上げた。
二人は僕の話を聞いた後、そのまま情報を集めに街へと旅立った。
僕とセリルはどうしよう?
「セリルは街でやりたい事とかある?」
「んー……特には無いけど、戦闘はアトラスとミランダを頼り過ぎていると思うから、二人だけでダンジョンの魔獣達を倒したいって思ってるよ」
「確かにそうかもしれないな……二人でダンジョンに行ってみよう!」
第一階層と第二階層の最短の道は僕も覚えているし、セリルもそこには自信があるみたいだったので大丈夫だろう。
戦闘以外で問題になるのは第三階層での索敵くらいかな。
僕達にはそういったスキルもないし、探しても見当たらないかもしれない。
他には倒した魔獣の処理だけど、解体用のナイフに大きな袋を持っているので大丈夫だと思う。
ダンジョンの近くまで≪ゲート≫で移動し、問題なくダンジョンの第三階層に辿り着いた。
戦闘での作戦は単純に僕が前でセリルが後ろ、二匹以上の群れと戦闘になりそうだった場合は逃げる事にしている。
第三階層は見通しのいい場所なので、遠目に魔獣を探しすけど、影も形も見当たらない。
大きな湖をグルリと回る様に探索していると、宝箱を発見する。
これがダンジョンで稀に現れるって言うマジックアイテムなんかが入っている宝箱か……
触るとパカッと宝箱が開いたので、中身を手に取ると宝箱は消えてしまった。
手に取ったアイテムは良く分からない赤い塊で、鉱石か何かだと思う。
「ディル! 見つけたよ! 遠くに二つ影がある」
セリルが指した先を見てみると確かに何か見える。
魔獣……いや、あれはオーガか。
素材としてはオーガの爪と牙が取れるし、動きもそこまで早くなさそうだから、いざという時にはセリルだけでも逃げ切れるだろう。
「よし! あいつ等を狩ろう! セリルは十分な距離を取って援護を頼む。」
「分かった。 頑張ろう!」
オーガに向かい走りだした僕は、まだ気が付いていないオーガに向かって剣を振り上げた!




