久々の街
私達は街に日が暮れる前に到着することができていた。トワは街に来たことで途中から魔物が出なくなって落ち込んでいたのがすっかり無かったかのようにはしゃいでいた。
「ここが街かー」
「前にもここに来たことがあるだろう?」
「あんまり覚えていないや」
確かに私と出会ったときは本当に幼かったし、あまり街では良い記憶もないようなので覚えていなくてもいいと考えた。
「で、ソウちゃん。ここでまず何をするの?」
「旅に必要な身分証を作るといったところかな」
「身分証?」
「こんなものだ」
私は自分の懐からカードを取り出す。トワと出会う前に使っていたギルドカードだ
「おおー、ソウちゃんはこれを使うの?」
「これは古いし、何かと他の街で使うには不便だったから私も更新することにする」
「で、これどこで作れるの?」
そんなことを話しながら私達はギルドについた。
「もしかしてここで作るの?」
「そうだ」
「おおおー、なんだかわくわくする作りの建物ですなー」
「口調変わっていないか?」
「このくらいは変わってるとは言わないでしょー」
とりあえず受付に行って早速ギルドカードの申請をしよう。
「お……おい、あれ《名無し》じゃないか?」
「銀髪のエルフ……数年間見ていなかったから死んだと思っていたが……」
「あと《名無し》だとして、連れてるガキは誰だ?」
歩き出す前にトワが周りを見渡していることに気づいた。
「どうした?」
「あの人たちわたしたちのこと見ながら話してるよ?」
「……気にしなくていいんじゃないか?」
彼等には見覚えがなかったし、敵意を感じなかったため無視することにした。
「いらっしゃいませ、ってあなた……《名無し》ですか!?」
「数年前はそう呼ばれていたな」
「すみませんてっきり死んだかと……」
「私は死なないぞ?」
「人はいつ死ぬかわかりませんから……それで用事があってここに来たのでしょう?」
「ああ、私のギルドカードの更新と、この子のギルドカードを作ってほしくてな」
私はトワを持ち上げて受付の者に見せる。トワはまんざらでもないといった表情をしていた。
「この子ですか?かなり幼いように見えますが冒険者として生活して大丈夫でしょうか?」
「問題ない、ここにいる者たちよりかは強いはずだ」
「……はぁ、なら登録させていただきます。君、名前は?」
「私はトワ!」
「そうだ、私のギルドカードに更新の上に修正を入れてほしい」
「なんでしょうか?」
「私の名前にソウと登録してくれ」
この時、なぜかわからないがギルドないががざわめいた。
「……か、かしこまりました。修正させていただきます。」
受付の者もなぜか驚いたような表情をしていた。なにかおどろくようなことでもあっただろうか?
「もしかしてソウちゃんって人気者?」
「おそらく、そういうわけではないだろう」
この時、ギルドにいた者たちの心の声は
(あんたは有名人だよ!)
と一致していた。




