第二項 凍てついた心を溶かすもの(第40話)
第一部 新世界の産声編 第二章 英雄達の新世界紀行 第三節 雪女とUMA
R18+ギャグ?な展開が最後に来ます(もちろん直接描写はありません)
雪女の村落に来てから、もう三か月か。
体調もだいぶ整い身体の痛みが無くなりはしたものの、戦闘尽くめの生活から離れていたせいか、身体がかなり鈍っている。
その為、村落内の力仕事を請け負いつつ、鍛錬に励むのが現在の俺の日課となっている。
「トーガさん。そろそろ休みませんか?」
「ん? もうそんな時間か」
「はい、そろそろ夕飯の時間ですよ」
「わかった。片づけたらすぐに行こう」
「あ、ゆっくりでいいですよ。今日はお鍋ですから」
ゆっくりでいいとは言われたが、片づけを始めながら会話を続ける。
「それはありがたい。お雪さんの作る鍋料理は美味いからな」
鍋料理と言えば簡単な部類に入るのだろうが、たかが鍋と侮るなかれ。
お雪さんの鍋は出汁の取り方が上手いのか、素材の旨味だけで白飯がいくらでも掻き込めるほどの美味さだ。
おまけに材料の火の通り具合なども絶妙で、肉に魚に野菜と、其々の良い食感を楽しめるような煮込み具合となっている。
「お母さんって鍋料理だけは異様に上手いのよね」
と、横から口を出してくるみぞれは、つい先ほどまで俺の鍛錬に付き合ってもらっていた。
この村落の雪女達は武闘派と知れ渡るくらいには有名らしく、そんな村落で生まれたみぞれもまた武闘派だった。
彼女らが使う技巧は確かに武術と呼べる類いの物であり、身体を使った動きなだけあって、俺の知っている武術と似たような技が多い。
強いて言うなら合気や柔術がそれに近いだろうか。とにかく、相手の力をいなしたり流すのが巧い。
身体が鈍っているとはいえ、本気でかかって行っても問題が無いとは思わなかった。
「鍋料理以外だってきちんとできます! それよりみぞれちゃん、ちょっと動きが鈍ってたみたいだけど、日々の鍛錬を怠けてたでしょう」
「そんなことないわよ。むしろ燈牙さんがすごいんだって」
「そうなの?」
「うん。技術も経験も完全に上を行かれてるって感じたもの。流石に手加減はしてくれてたみたいだけど」
「いや、あれで精いっぱいだったんだが」
変身していたのならこちらが圧倒できる自信はあるが、それでも結社の戦闘員程度なら束になっても敵わない程度の実力はあるな。
何なら相手次第では怪人と差しでも勝てるのではないだろうか。
「息も切らしてないのによく言うわ」
「それは此方の台詞だ。どういう体力をしている」
「これでも鍛えてるからね。というか、燈牙さんってどれだけ戦闘経験積んでるのよ。こっちの動きが悉く読まれて怖かったんだけど?」
「そのくらいは筋肉の動きで解る」
その程度は戦闘者なら常識的に身に着けている物だろうに。
「ほらね。おかしいでしょ?」
「えぇ……? その辺りの訓練は徹底的に仕込んであるはずなのに」
「確かによく訓練はされているようだがまだ甘いな。全ての動作の起こりを無くすことができてからが達人の第一歩だと俺は教わった」
「それどこの修羅の世界?」
「失礼な。表向きは平和な世界だったぞ」
裏の方では酷い物だったが。
「表向きとは言え、平和な世界というのは羨ましいですよね」
「まあ、こっちは常に魔物の脅威に晒されてるしね」
魔物という存在もここに来て初めて知ったものだ。
「あの妙な生き物か」
そう、この世界――というよりはお雪さん達の居た世界には魔物という存在が居る。
この村落に来てから何度かそいつらの襲撃を受けてきたが、大体は村落の外側にいる警備隊によって撃破されており、なかなか姿を拝むことはなかったものの、つい先日ようやくその姿を拝むことができたのだ。
「あの小鬼のような……ゴブリンだったか」
身体の大きさは子供くらいで、頭に小さな角を生やし緑色の肌をした生き物だった。
見た目は醜悪ともとれる有様で、薄気味悪い笑い声を挙げながら村落の雪女達に飛び掛かっては始末されていた。
曰く、普通のゴブリンはもう少し大人しく理性的だそうだが、群れから追い出されるような問題児がああいうはぐれになるのだとか。その辺りは人も魔物も変わらないらしい。
それを偶々目にすることが叶ったのは、奴らの繁殖力の高さ故で、どうやら野生の獣の雌を利用して繁殖していたらしいということだ。なんでも、雌であれば大抵の種との間に子を成せるんだとか。
その為、先日の襲撃の際はあまりの数の多さにお雪さん達まで駆り出されたくらいだ。
一方で俺は怪我人兼客人という事もあり、非戦闘員となっている妊婦や子供達、それらを守る護衛と共に避難所にいたんだが、そこに討ち漏らしのゴブリンが何匹かやってきたというのが顛末だ。
「一匹なら大した事が無い相手だったな」
どうせならと俺も手を出してみたんだが、多少すばしっこい以外は特筆すべきような強さでもなかったな。
強さ的にはお雪さん達の世界側では子供でも倒せる程度だそうだが、俺の世界側だとそこらのチンピラ程度の力はあったな。
とはいえ、数が揃うと厄介なのは違いないだろう。
「そうね。あいつらの本領は群れた時に発揮される物だし」
「群生進化……だったか?」
要はバッタなどのように増え過ぎた際に変化するらしい。あっちは収斂進化だったか。
「そうです。ゴブリンなどの一部の魔物は群れの数が一定数を超えると特異な個体が発生して、より大きな組織立った群れを構成するようになるんですよね」
「そうそう。冒険者をやってた頃に王級が率いる群れと戦ったけど、数が多いのなんのってね」
「面倒になって群れを丸ごと凍らせたっていう話でしょう?」
「あれのせいで永久凍土なんて言う二つ名を付けられちゃったのよね」
「永久凍土……?」
「ええ、大河におびき寄せた所をまとめて凍らせてやったのよ」
「相当な規模を凍らせたという事か」
それにしては少し大げさな気がするが、二つ名なんてものは大体そんな物だろう。
「普通の雪女だったら冬の雪山でもない限り難しいでしょうけど、私はいわゆる特殊個体ってやつなのよ」
「ああ、そうだろうとは思っていたが、やはりか」
「ま、見た目からして違うしね」
「見た目としては成熟した雪女といった具合だが」
「実際のところ、雪女って私ぐらいの外見年齢にはならないのよね。お母さんは若過ぎるけど」
「はいはい、お話はその辺にして、ご飯にしましょう」
「はーい」
「ああ、そうだな」
片付けながら話をしていたが、話している間に片づけはとうに終わっていた。
……異世界でも女性というのはよく喋るものだな。
夕飯のあとは少しの食休みを挟み、村落の温泉を利用できる時間までは自由行動となっている。
自由行動とはいっても、不用意に村落内をうろつくと他の雪女達に襲われる恐れがあるので、行動範囲はお雪さん宅の敷地内に限られている。
雪女にとって男を襲うのは本能のようなものであり、歳若いほどにその衝動が強く抑えが効きにくいのだそうで、特に若い雪女には注意しろと村落の長老には念を押すように言われたな。
正直なところ、雪女の外見年齢はあまり変わりがないので老いも若いも俺には判別できないのだが。ちなみに長老はお雪さんと同じタイプというか、童女のような見た目だった。雪女は歳を重ねるほど幼くなるのか……?
ともかく、村落内は出歩けないため、この時間に俺がしているのはもっぱら座禅を組んでの瞑想か、お雪さん宅の書斎で本を読んでいるかのどちらかだ。
座禅の方は心よりも身体を落ち着ける為に行っているのだが、余り良好な結果が出ているとは言い難い。効果がないわけではないのだがな。
肉体に精神が引っ張られるという話を昔聞いたが、今になってそれを実感するとは思わなかった。
とはいえ、本日は特に誘惑らしい物もなく落ち着いているため、読書に専念することにする。
「今日はこれにするか」
この家の書斎にはお雪さんが趣味で集めたというだけあってそれなりの数の蔵書があり、小さな図書館といった有様となっているのに加えて本の種類も多彩とあって退屈しない。
少々懸念していた文字に関しては驚いたことに俺の母国語とほぼ同じ文字――名称は異なる――が使われており、偶に知らない単語が出てきたりはするもののそれ以外に大きな問題はなく本を読み進めることができた。
「如月斗真、か……」
現在読んでいるのは自伝もので、この世界の武術家が自身の武者修行時代の経歴を書き纏めたもののようだった。
著者名を見た時は名前からして同郷かと思ったのだが、当人は生まれも育ちもこの世界らしい。
お雪さん曰く、大昔にそれなりにいた転生者の影響でこの手の名前は珍しくはあるものの、居ないわけではないとのことだった。
みぞれが俺の事を転生者かと聞いてきたことがあったのは、この世界でのお約束のような物らしい。
話は戻るが、自伝の著者である如月斗真は転生者ではなかったが、どうも彼の両親が転生者であったらしく、彼の使う武術等は両親から教わった物らしい。
この武術というのがなかなか興味深く、一子相伝の対人戦闘術であった物をこの世界で生き抜くために改良していったものらしい。
その名も如月流。無手での戦闘を基本とし、様々な武器をはじめ石や小枝などの自然物まで利用するという幅広いもので内容を突き詰めると、勝利よりも生存することに要点を置いた武術である。
その詳細は長くなるので省くが、個人の感想としては何というか……かなりえげつない内容となっている。
そんな如月流を修めている如月斗真氏の自伝の内容は冒頭に語られている流派の凄惨さとは裏腹に、どこそこの料理が美味かったとかどこぞの秘境の絶景は必見の価値ありなどといった具合の旅行案内本じみた内容となっており、対戦相手に関する情報は名前とちょっとした事くらいしか記されていない。
最も、女性に関しては妙に事細かに書かれていたり、少々下世話な感想なども書かれているあたり、彼は相当な女好きであったことが伺えた。
とまあ、読み物としてはなかなかに読み応えがある為、初巻から通して読んでいるのだが、十巻目にして話の中の経過時間が十か月しか経っていない。どうも一巻につき一月分となっているようだ。というか、氏の一日辺りの情報密度が濃すぎる。
その例を挙げると、とある昼下がりどこぞの国の城下町で食べ歩きをしていたら物腰からか暗殺者と疑われその場を大立ち回りをしながら逃走したところ、別件で氏を追ってきていた暗殺者と遭遇し襲撃を受けるもこれを撃退、相手が女であったため憂さ晴らしに宿に連れ込んで強引に肉体関係を結び、一息ついて宿の部屋を出た所を衛兵に包囲されて仕方なく同行し、その先で暗殺者と誤解された件の謝罪を受けるとその場で酒と女を要求し、宴会に突入するという乱痴気騒ぎを起こす、そんな中に有名な冒険者(斗真氏の事だ)を一目見ようと女給として紛れ込んだ王族の姫君をそうと知らずに誑し込み、酔った勢いで一夜を共にしてしまう。といった具合だな。
どうも斗真氏は誤解を受けやすい質(本人談)らしい。そして女性関係が派手過ぎる。
「……いい教訓にはなるか」
特に女性関係。斗真氏はひと月に一度は女性に文字通り刺されているからな。よく死なないものだ。氏曰く、巧く急所を避けて刺されるのがコツらしい。
それでも改めない辺りは尊敬したらよいのか呆れたらよいのか……理解し難い思考をしているのは間違いない。
「燈牙さん。そろそろ温泉に……あら? 斗真様の本ですか。懐かしいですね」
「まさか、お雪さんの知り合いか?」
「いえ、長老の……人族で言う所の曽爺様辺りになる方ですよ。雪女に興味があってここまで来たそうです」
「そ、そうか……」
凄まじい行動力だな。
「そんなことより温泉に行きませんか? 今日の鍛錬は随分と力が入っていたようですし」
「ああ、最近は大分動けるようになってきたからな」
「完治するのはいつ頃になりそうですか?」
「完治は難しいだろうな。とはいえ、もうひと月もあれば山を下りることくらいには回復するだろうな」
「お身体の調子、あまりよろしくないんですか?」
「三十年以上戦い続けてきたからな。身体が限界なんだろう」
「実年齢は六十近いんでしたよね。あ、一度長老に診てもらうのはどうです?」
「長老に? だが、怪人の身体の事がわかるのか?」
「怪人とはいっても人族に近いんですよね?」
「正確には人間がベースになっているからだが……まあ、近いと言えば近いんだろうな」
「でしたら大丈夫かと。じゃあ、まずは温泉に行きましょう。あ、何なら温泉で診てもらうのも良さそうですね」
「とんとん拍子に話が進むが、流石にそれはまずいんじゃないか?」
「大丈夫ですよ。長老もトーガさんの事は気にしてましたし」
「ならいいが……そう言えばみぞれはどうした?」
「一足先に温泉に行きました。随分と疲れていたようですし」
「む、付き合わせすぎたか?」
「いえいえ、いい運動になったと言っていましたよ?」
あれでいい運動か。
「……あれでも全力だったんだがな」
「私も少しだけ見ましたけど、みぞれちゃんとあそこまで渡り合えるのは十分にすごい事なんですよ?」
「そうなのか?」
「はい、あれでもあの子は冒険者として最上位に位置する等級なんですよ?」
「冒険者か……すまないが、具体的にはどの程度なのだろうか?」
「そうですね……まず、以前にトーガさんも見かけたゴブリンが冒険者として最低限倒せなくてはならないものなんです」
「ああ、あれが最低限の指標なのか」
「はい、そして冒険者個人の等級はそういった人型の魔物を指標として格付けされていて、ゴブリン級、コボルト級、オーク級といったように等級が上がって行って、一番上とされているのがデーモン級となっています」
「デーモン……悪魔が居るのか?」
「アクマ? あ、トーガさん達の世界ではそういうんですね。こちらでは降魔という別称がありますね」
「なるほど、言葉が通じるとは言えものの呼称までまるきり同じというわけではないのか」
「そうみたいですね。で、話は戻るんですが、みぞれちゃんはそのデーモン級……ではなく、もう一つ上の特殊な等級をいただいているんです。ロード級というんですけど」
「ロードと言ったら……王、いや、魔王でも倒したのか?」
そういえば、ゴブリンの王級が率いる群れを倒したと言っていたか。
……あれも魔王に成るのか。そう考えると魔物というのは恐ろしい生物だな。
「はい、その通りです。魔王と言ってもピンキリだそうですが、みぞれちゃんが初めて倒したのは当時においては蟲王と呼ばれていた存在ですね。凶悪な魔王の一人でした」
「蟲王か。冷気を扱う雪女なら相性が良さそうだな」
「実際、圧勝とまでは言わないまでも苦戦することはなかったそうですね」
「それでロード級という事か」
「あ、いえそこまで行くには魔王を三体は倒さないといけないんです」
「……魔王とはそんなにたくさんいる物なのか?」
「そうですね……年に数体は現れる程度でしょうか。生きた災害とも言われています」
「じゃあ、みぞれはそんな魔王を三体以上は倒しているわけか」
「はい、本人は正確な数を覚えてないそうですが、既に十体以上は倒しているという話ですよ?」
「……凄まじいな」
「はい、なのでそんなみぞれちゃんと渡り合えるトーガさんも大概という事になりますね」
「そうだったのか……」
思えば、一般人と接触したのは随分と前になるな。
大体絡んでくるのは結社の怪人か俺と同様の脱走者達くらいだった。つまりほとんど怪人のみ、と。
どうやら自身の想像以上に戦闘能力が向上していたらしい。
「とはいえ慢心はだめですよ? 私からしてみたら二人ともまだまだなんですからね?」
「ああ、肝に銘じて……ん? それはどういう……」
「さっ、温泉に行って温まりましょう。あ、長老の所にも寄らないとですね」
「あ、ああ、そうだな」
先の発言の意味を尋ねようとするも、有無を言わせぬ調子でお雪さんに手を引かれ、何も言えなくなってしまった。
「……ふむ、気の乱れが酷いね。生命力も極端に低下している。よくもまあその状態で生きてられるねぇ」
それが、俺を診た長老の第一声だった。
「ただ、肉体は健康そのものだね。深手を負ったような痕跡はまだ残ってはいるけど、これくらいならすぐに治るだろうさ。どういう回復力してんだか」
「つまり、身体に問題はないという事だろうか?」
「うむ、怪人とは聞いたが、いったいどういう種族なんだい?」
「怪人という種族ではなく、元は人間……いや、人族なんだが、肉体改造をされてこうなった」
「改造ねぇ……それが本当だとしたら禁忌とされている技法かもしれないねぇ。あまりにも自然で、それが逆に不自然すぎる」
「あの、長老……それで、トーガさんはどうしたら良くなるのでしょうか?」
「ん? そうさね……まずは気の乱れを鎮め、整えてから生命力を注いで魂を刺激してやればおのずと回復してくだろうね。とはいえ……あんた、燈牙といったね?」
「なにか?」
「あんた、生きるつもりがないだろう?」
「……」
そう言われて図星という部分も確かにある。
「あんたの過去に何があったかは知らないけどね、今こうやって生きている以上はそれを放棄するのは生者は勿論、死者に対しても冒涜ってもんだよ」
「……いや、別に死ぬ気はないんだが?」
「んん? あぁ、そうじゃない。死ぬつもりがないのと生きるつもりがないのは同じじゃあないんだよ。あんたにはまだやり残したことがあって、それをやるまでは死ぬつもりがないんだろうけどね。じゃあ、それが全部終わったらどうするんだいって話なのさ」
「それは、お雪さんとの約束があるから、ここに戻って残った命をお雪さんの為に捧げるつもりだ」
「あー、こりゃ難物だ……魂が凍り付いてるとでもいうべきかね。細雪、こいつがきちんと生を全うするには目的が必要だよ。まるで生きる目的を見失った老人のような状態だ。こいつの凍てついた心を溶かすものに、あんたがならなきゃいけないよ?」
俺の事情はほとんど話していないと言うのに、こうも的確に自分の状況を当てられるというのは恐ろしいな。
「もとより覚悟の上です。私も、彼を死なせるつもりはないですから」
「ならいいさ。さしあたっては気の乱れを鎮めるのに、あんたら、ちょっとそこで一発済ませな」
「……ん? なにをするんだ?」
「なにってナニに決まってるだろう。細雪とはそういう関係なんだろう?」
「待ってくれ、気の乱れとはそういう事か? それならちゃんと平常心を保っている」
「阿呆か。それはただのやせ我慢だよ! 餓鬼じゃあるまいし、さっさとおっぱじめな! それともこのでかい逸物は飾りもんかい!?」
「わ、わかった! わかったからせめて心の準備を……」
「まどろっこしい! みぞれ! そいつを抑えな!」
「はーい、私も混ざってもいい?」
「あ、駄目ですよ! 私が先です!」
「どっちでもいいからさっさと済ませな!」
背後からみぞれに組み付かれ、お雪さんが前から近づいてきて……長老の制止が入るまで、俺は色々と搾り尽くされることとなった。
ここの雪女は少女の姿で成人となります(それまでは人間と同じくらいの早さで成長)
具体的な外見年齢は人間換算で15歳程度が最大で、あとは個体差があるくらい
なので、みぞれは雪女の村落でもかなり浮いた存在となっています
長老に関しては作中では明かしていませんが、みぞれと同じ特殊個体です
ちなみにお雪さんは外見が幼めなだけの通常個体です
ついでに裏話をひとつ
雪女について
四つの世界の内、雪女がいるのは二つの世界で、ここに出ている雪女は龍王様の世界の雪女となっています
もう一つの世界は春香(魔法少女)が居る世界で、異形として存在しています




