誕生日の告白そして???
今日は、穂乃果の誕生日プレゼントを用意して、いよいよ、彼女に告白する日だ。
事前に穂乃果に、家族は、透の誕生日祝いで出かけてるとのことだ。つまり、2人きりの誕生日パーティー。よく親は許してくれたなと思った。
チャイムを鳴らして、穂乃果が出てきた。今日の穂乃果は、ツインテールで、白のTシャツに、青のショートパンツ。夏だからなんだけど、俺には、刺激的過ぎる。
中学の頃はよく見てて、なんとも思わなかったけど、今はなんというか…彼女が眩しいというか。
「ようこそ、晴人君、待ってたよ。さぁ入って。」
彼女に招き入れられ、俺は部屋に入った。
「よく、親が許可したね。その…2人きりになる事をさ。」
「ふふふ、それだけ晴人君をみんな気に入ってるって事だよ。特にお母さんが、晴人君のこと超が付くほど気に入ってるから。」
そう彼女は説明した。
「そうなんだ。気に入られてるんだ。」
「うん、晴人君、推し活って知ってる?」
「知ってるよ、それぐらいは。急になんだよ? 穂乃果推し活してるの?」
「あのね、私のお母さんが、晴人君、推しなんだよ。」
「はは、推しなんだ、俺。」
「ガチだよ。でも、私が晴人君の話しばっかりするから、晴人君のストーカー呼ばわりされたことある。」
「つまり、ガチ度は、私のが上だよ。」
「おい、はは、何を親子で張り合ってんだよ。」俺は笑いすぎて、涙が出ててきた。
「へへ、さて…それを今から証明するね。」
穂乃果の視点にかわる。
「今日は晴人くんに、伝えたいことがあるの。」
勇気を出して自分を励まし、私は彼に告白する。
「私は晴人君のことがす…す…す…しです。」
キチンと言えなかった。彼を見ると、優しく微笑んで、私をしっかりと見据えた。
「俺のことすし…なんだ。じゃあ…すし食べてもらおうかな。」
私を見つめて、顎に手を触れて、彼は私の唇に自分の唇を重ねた。
それはまた、妄想…ではなかった。
「晴人君…結構キザだね。
私は恥ずかしくて、彼に誤魔化す様に言った。」
彼はすしと言った私を、きちんとフォローする様にキスをしてくれた。彼の優しさが身に染みる。
「うん、よく言われる。」彼が微笑んだ。
その微笑みの表情は、照れ臭いようで、私に向けられた、愛情表現だと思った。
「いきなりキスしてあれだけど、穂乃果の気持ちは、分かったから…その、俺も同じ気持ち。穂乃果すしです、付き合って欲しい。」
「えー、そこは真面目に言ってくれないと、晴人君?」
「もう一回やり直し。」
私は心が弾む様に嬉しかったけれど、それを押し留め、彼に再度ねだった。
「はは、そうだよな。冗談抜きで言うね。」
「穂乃果大好きです。俺と付き合って下さい。」
ああ…幸せ…泣くな自分。そう言い聞かせ、彼に答えるように「はい、私も大好きです。」そう彼に答えた。
晴人の視点に戻る
俺は告白して、穂乃果と付き合うことになった。先にキスしてしまったけど…先に告白するべきだったよなぁ。
我ながらキザな奴だ。そう自分を卑下した。
けど、好きってはっきり言えずに、すしと言った彼女の気持ちは、俺のことが大切で、それでいて、照れ臭くさい、そんな気持ちが分かったから。
それでも、頑張って言ってくれた。そんな穂乃果の表情を見て、告白より、キスを我慢出来ずに優先させてしまった。
「晴人君、ほら、席に座って。」
彼女にそう言われたので席に座った。
「さて、晴人君が彼氏になったら、やってみたいことがあったの。夢見たいなこと、それを叶えたい。」
「なんだよ? 今出来る事なの?」
俺は彼女に聞いた。
「うん、すぐ出来るよ。」彼女がケーキにフォークを刺してた。
「晴人君口を開けて、あ〜ん。」
「俺は穂乃果に言われて口を開けて、ケーキを食べさせてもらった。」
「へへへ、幸せ。晴人君…私にもして〜。」
彼女がねだって言う。
しょうがないな〜全く、この甘えん坊さんが…ってもう口開けてるのか、早いな。
俺が口を開けてと言う前に、彼女は大きく開けていた。
「ほらあ〜ん。」と俺はケーキを彼女に食べさせた。幸せそうな表情がほんとに愛らしくて、胸が高鳴る。
「パク、うーん甘いぃ。」彼女が目をつぶって美味しそうに食べる。
俺は彼女に見惚れていた。
「ん〜どうしたのかな? 晴人君?」
「いや、ほんと可愛いなと思ってさ。」
「ふふ、ありがとう。晴人君もカッコいいよ。」
「はぁ〜夢見たい。夢じゃないよね?
私幸せ過ぎてつらい。」
「夢じゃないぞ。ほら。」俺は軽く、彼女の頬を引っ張った。
「少し痛いかな、お返し。」
彼女も俺の頬を引っ張た。
彼女の指先がの肌触りで痛気持ちいい感じだ。
ご褒美かな? さすがにこれは口では、言えなかった。
「夢じゃなかったろ?」
「うん、夢じゃなかった。良かった…って、私晴人君好きすぎだね。」
「重い彼女にならないよう気をつけなきゃ。」
「大丈夫だよ、重くても、穂乃果ならむしろ大歓迎。」
「えへへ、言ったな〜じゃあいっぱい甘えよっと。」そう言い彼女は俺を抱きしめた。
「ねぇ頭撫でて。」そう彼女がおねだりした。
「あはは、もう付き合って1日目と言うか、まだ1時間経ったか? くらいなのに。」
「ほら。」俺は彼女の髪を撫でてあげた。
「んふふ、猫になったみたい、にゃ〜。」
「でっかい猫だなー。穂乃果そんなキャラだったの?」
「うん、そう言うキャラだよ。晴人君の前では、このキャラで通すからね。」
「えー、
それは…ちょっと…はは、嬉しいかな。」
「もう引いたのかと思った。脅かさないで。」
彼女微笑んで言う。
「ってか晴人君も甘えん坊だよね?
私より甘えん坊じゃない?」
「はぁ?
全然甘えん坊じゃないし。」
「うわ〜自覚ないんだ、ヤバいね。晴人君は甘えん坊だよ?」
「どこらへんが?」
「私からしてる事、ばっかりなとこ。ただ受けれ入れてる感じだから…もっと女の子に積極的じゃないと嫌われちゃうぞっ。」
「分かった、じゃあ今日は穂乃果寝かせないぞ。」
「きゃっ…誕生日に食べられちゃう。」
「穂乃果…そんなキャラだったのか。」
「妄想の私はこんなだよ?」
「どんな妄想してんだよ。」
「晴人君とキスする妄想。」
「今日は妄想じゃないな。」
「さぁゲームして寝かせないぞ。」
「晴人君…そっちですか。」
「そりゃ初日じゃん、どんなこと考えてたんかな?」
「それ女の子に聞きますか?」
彼女は笑って言った。
「ごめん、あ…でも今日、甘えさせてくれって穂乃果が言ったから、受け身だったんだよ?」
「晴人君、乙女の言うこと間に受けて、受け身じゃだめだぞっ。」
「はぁ…そーですか。」
「私ね…晴人君のこと好きすぎだから…晴人君に成長してもらいたいの。私泣き虫で弱いからさ。強い人になってもらいたくて。」
「でも、うざかったら言って、辞めるから。」
「ごめんね、付き合ってばっかりなのに。でも、晴人君と付き合うの、ほんといまだに夢見たいだから、ごめんなさい。」
彼女は厳しい事を言ってるけど、それは俺の為なんだな。そう思うと彼女の優しさが身に染みた。
彼女の真意を考えると、うざがられてまで言うのは、流れに乗って他の子と仲よくなるのを断固拒否できるぐらい、強くなれってことかな。
「それを聞いたら、うん、むしろ有難いよ。
それに穂乃果は泣き虫だけど、弱いからじゃない。人のために泣ける優しくて強い子だ。」
そう彼女に伝えると、照れるように微笑んだ。
「よし、じゃあ今日はやっぱり寝かせないぞ。」
「うん、いっぱいしてね。」
第一部完




