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勇者の次は……?


 僕は今、何に驚いているのか分からなかった。いや、まさか異世界なんてものがあるなんて……。


 僕が行きたいくらいだわ。


 てか、それに比べたら心を読める程度の人間が僕以外にいることくらいは対した事ではないな。うん。間違いない。


 僕は心が読める謎の女子高生をそこそこに、なんとな〜く先程の勇者に視線を向けた。


 すると、彼女と偶然視線があった。


『うわ、なんて冴えない顔なの。今から虐められないか心配だわ』


「ぶぅふっ!?」


 なんて失礼な奴なんだ。いや、心で思う分には自由だが……。心の読める女子高生なんて噴き出したぞ。


『まあ、隣同士になるみたいだし、私が仲良くしてあげなきゃね』


 なんでちょっと上から目線なんだよ。僕は勇者様と仲良くなる気はありませんよ?


「私の隣はあなたね?私の名前はアリス……結城有栖よ。よろしく」


 まあ、だからと言って無視するのはまずいよな。


「えーっと、信宗心理です。よろしく」


『ふーん、パッとしない名前ね。忘れないようにしないといけないわ』


 本当に失礼な奴だな。こいつとは仲良くなれそうにないな。


 軽い挨拶と共に愛想笑いと会釈で返した僕は、そのまま視線を外して他の人物の心を覗くことに。


 そうだな、ちょうど今教室に入って来たあの娘にしよう。


『ふむ、あれが今回の暗殺対象ですか。資料通り根暗そうな顔をしていますね……」


 おい、あいつ僕のことを見ながら考えていないか?なあ、どう思う?心が読める女子高生さん?


『何自然に話し掛けてるんですか』


『いや、でも、だって、おまえ、これ、僕、なんか暗殺されそう』


『ご冥福をお祈りします』


『は?まだ死んでねーよ。でも、ありがとう』


「ごほっ!……んっ!んっー!」


 鳩尾辺りをトントンと叩き、肺辺りに水が入った風を装う心が読める女子高生。かなり悪目立ちをしている。


 そんな彼女は一旦置いておき、視線を自称暗殺者の元へ。いや、視線を合わせるのはなんとなく怖いから意識だけ。


『ひとまずはいつも通り対象の観察。行動パターンや1人になるタイミングなどを把握するところからですかね』


 よし。行動パターンは毎回バラバラにしよう。そして、絶対に1人にはならん。


 いざとなったら助けてくれ!心が読める女子高生!


『それは無理ですね』


『なんでだよ!この人でなし!』


『そ、そんなこと言われても……』


 よし。勇者に頼るか。


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