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異世界だけど優しい世界だった

食事をしていたらドラゴンパパさんが俺がフォークとナイフを置くのを待ってから子供のようにはしゃいだ声色で提案してきた


「食事が終わったら今度は父さんと出掛けようでは無いか」

「あら貴方狡いですわ、私もショージと出掛けたいです」

「お二人とも、駄目です。ミーシェの体はまだ外の魔祖になれてないし、風邪引いちゃうので僕と勉強です!」

「「ルールウドばかり狡い・・・!」」

「僕はショージのお兄ちゃんなので」


何か勝手に取り合いが始まった・・・

俺はどうしようも無いぜ・・・

ご両親は自分の子供なのにルールウドくんと張り合うかのように何か言いだした

うーん・・・


「じゃ、ショージに決めて貰いましょう」

「「そうだね!」」

「え」


三人して期待した目で俺を見てきたけど、先にも思った通り、俺にはどうしようも無いよ?

強いて言うのなら勉強かな・・・まだ魔法を実感してないし、ミーシェちゃんに見せるためのノートにも書いてないし・・・出掛けるのは、結構寒かったから遠慮したいしなぁ・・・


「魔法の勉強・・・まだ途中だから、お出かけはまた別の機会にお願いします・・・」

「うんうん、勉強は大事だよ!ね、ショージ!」

「そうか・・・残念だがしかたない・・」

「そうね・・・勉強ばかりしていたら疲れちゃうわ、息抜きも大事ですからね?」

「はい」


確かに勉強ばかりしていたら息抜きも必要だけど知りたかった情報が手に入るんだから多少の労力は辞さないよ?昨日は流石に長時間椅子に座って徹底的に文字書きまくって疲れたけど・・・まぁ多少はね。仕方ないよね?

魔法も憶えるの、一寸楽しみだし、ルールウドくん優しいし・・・


俺が魔法の勉強するといったのでルールウドくんは嬉しそうにしてる物の、ドラゴンパパさんはちょっぴり不満そうにしてテーブルの上に乗っている皿をかつかつとスプーンで音を立てだした

不満ですと顔に書かれてる・・・ドラゴンの不機嫌な様子ってヤバくね?とも一瞬だけ思ったけど、何だか段々とお母さんに欲しかった玩具やお菓子を買って貰えなかった子供が拗ねてるみたいに見えてきたのでちょこっとだけ微笑ましく思えた


「行儀悪いですよ、旦那様」

「・・・私だって、ショージと色々と出掛けたかったんだ・・・ショージは男児だろう?何時までもミーシェの服はあんまりじゃ無いか?」


あぁ、それには賛成だ

是非共男性用の服を購入、若しくはお下がりでも良いから欲しい


「私の行きつけの店で一式揃えて親子で買い物もしたかったんだがなぁ・・・その為に折角ファッション店を新たにいくつか買っておいたというのに・・・」

「あら、それを言うなら私だってショージと共に好きな家具を見て回りたいですわ。ショージは人間さんですもの、家具だって人間さんの作る物の方が多少使い勝手が良いのでは無いかしらとお店を幾つか買い占めてるんですから」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・誰か聞き間違ってると言って欲しいです

うん、服を、買ってくれる、家具を買ってくれるまでは、良いです、嬉しいことです。

売ってる、店まで買う?はい?何それ怖い・・・

貴族怖い・・・聞き間違っただけ、だよ・・・ね?ねぇ誰かそう言って?


「お、おみ、せ?お店を買うって・・・」

「あら、お店ごと品物を買うのは良い事なのよ?」


ききまちがいじゃなかっっったああああああああああ、ああ!

絶望!圧倒的に権力使いまくってて異世界の中の常識が分からなすぎて絶望!

俺等のいた世界でもそう言う方はいらっしゃったかも知れませんが、俺そんなの知り合いにいないからか動揺するわ!

店の株を買うとか権利を買うなら少し分かるけど、何、店丸ごと服やデザート感覚で買ってるの子の方達!・・・うん?株?


・・・あぁ、成る程確かに金持ちは自分の息の掛かった会社に資金を“投資”して代わりに“株的な物”を発行させて、経済を回す・・・

そういうのも、この世界にあっても可笑しくないか・・・

そっかそっか!納得した!


店を買うなんて一見とんでもないことを言われて何を言い出したのかと思ったけど、そう考えれば良いのか。そうかそうか・・・あぁ驚いた


「お店丸ごとを買って、資金援助してくんですか?」

「おお、よくわかったね。店や店の建つ土地自体の権利を買って、資金やその店に出したい品物の素材を有利にやり取りしたりするんだ。私はここいら一帯の大族だからね、色んな店やこの国一帯の土地の権利を持っているんだ。新たに店を開くときに土地や資金を貸す代わりにいくらか融通して貰うというわけだ」


あ、土地もですか、そうですか・・・

凄ぇ地主様じゃ無いですか・・・そりゃ店の一軒や二件どうってことなく権利的な物を買えますわ


「加工技術も、何だったら工場や工房、技術職を幾つか紹介してあげるからとても良い品が出来る。新作も出来たら領民がくれたりすることもあるぞ?」

「凄いお仕事ですね」

「ははは、ルールウドも同じ事を言ってくれたが、地味な仕事だぞ?もっとこう・・・領民が話す冒険とかして派手に暴れてみたい物だ」

「旦那様、いけませんからね」

「マトソンはこの話をするとすぐこれだ・・・」


ドラゴンが冒険なんてとんでもない過剰戦力になりそうだが・・・まぁ執事さんが止めてる限りドラゴンパパさんはお仕事を頑張るんだろうな・・・


「大変地味だろうと、何だろうと大事な事ですよ父さん」

「そうだな。わかってるとも。」

「もっといってあげて下さいませ、ルールウドお坊ちゃま」

「ハハハ、勘弁してくれ・・・仕事さぼったりしないさ、多分・・・」


俺の年下の兄は、しっかり者のようでドラゴンパパさんから執事のお兄さんまで信頼をされているようです

エルフママさんもそんなやり取りをニコニコと笑いながらも食事を口にした

和やかに会話しながらも、ドラゴンパパさんは仕事に、エルフママさんはどこかへお出かけしに行くそうです

俺は再び抱き上げられて書庫へ戻り再びお勉強をする


今度は魔法の性質と精霊術の性質を軽く本で見ながら勉強した後、その場で後ろの羽根を使い飛ぶ練習をした

何かこう・・・今までない物を使うというので違和感を感じるんだが、何とかジャンプして、背中に力をいれる様にするとパタ、パタと羽音がした


「そうそう、そのままもう一寸頑張ってみて」

「う、がんばるって、いった、ってええ、わああああああああ!?」


背中をそのまま意識してたらどんどん天井に近づいて、よろけてバランス崩して本棚にごっ!とぶつかって真っ逆さまに墜ちた

痛い・・・


「・・・だ、大丈夫?」

「・・・痛い・・・です」

「ふふ、派手にぶつかった物ね。でも次はもっと上手に飛べるよ。もう一回してごらん」

「・・・うん!」


もう一度ジャンプからの背中の羽根を意識して動かすようにぐぐぐっと力を入れる

浮いてるが、フラフラしてしまう・・・何だか制御がとても難しい!

あ、駄目だ、空中でひっくりかえ、あ、おち・・・!ぎゃああ!?


「う、うわ、わ、おとと!おわああああ!いで」

「ふふふ、なんでそうなるんだいショージ」


床にゴチっと頭をぶつける前にルールウドくんに助けられた

風でクッションを作って貰って、ぷよぷよと柔らかいクッションにして受け止めて貰った

助けて貰っておいて何だけど、その・・・めっちゃ笑うのを止めて欲しい

俺はとっても真剣にやってるんだけど、今まで使ったことの無い筋肉を総動員して運動してるようなもんだぜ?多少の失敗だって仕方ない事だし笑われると子供っぽくはあるかも知れないがムッとしてしまう・・・


「上手く飛べない・・・」

「フフフ、笑ってゴメンね。でももう一寸力抜いても飛べると思うよ」

「やって見せてよ」

「いいよ、ほら!」


むぐぐぐ・・・意図も簡単に飛んでみせるルールウドくんに俺も向きになって飛んで、ふらつきながらもやってみる

ルールウドくんはすんなり、まるで呼吸をするかのように飛んでる

くるうりと大きく円を描きながら降りてみせるルールウドくんに見守られながら、まるで墜落するかのようにあちこちフラフラと落ちかけたり、上に急に上がったりして酔っ払いみたいな感じでやっと飛んでる俺・・・


情けなくなってきた・・・


あ、また落ちるるるる!!!しかも今度は顔面から落ちるウウウウ!


「ぎゃあああ!」

「あーあ・・・まぁた落ちた」

「わぷ!」

「大丈夫かい?フフフ、ショージは本当に面白いなぁ。飛ぶ前に羽根を動かすやり方は教えたでしょう?最初はジャンプして、魔力を羽根に通すんだよ」

「・・・もう一回!」

「うん、もう一回!」


うんうん言いながらも何度も墜ちて、何度も練習してルールウドくんに何度も何度も助けて貰って漸く自分で安定して飛べるようになったのが夕飯にメイドさんが呼びに来た時だったのでビックリしてまた墜ちてしまって、メイドさんを驚かしてしまった・・・

うぅ、恥ずかしいところ見られてしまった・・・でもこれで抱きかかえられることも無く一人で廊下行けるぞ!と意気込んだけどもれなくメイドさんに抱きかかえられて食堂まで運送されてしまった・・・(少しだけ不満)


ルールウドくんもニコニコ楽しげだったけれど、俺としてはやっと自分で飛べるようになってきたのにまたこうして抱きかかえられるのは一寸不満だ・・・

まぁメイドさんにとってはミーシェちゃんがまた目の前で墜ちたりしたら大変だって言うのがあるのかも知れないけれどさ・・・

扉開けてすぐ目の前に墜ちたのは、少しばかり反省しなきゃいけないなって思うけど・・・

見られてびっくりして緩んじゃったんだもんな・・・アレは不可抗力だよ・・・

ちゃんと飛べていたのに・・・


「ショージ、そんな顔しないの。メニーもお仕事なんだよ?」

「折角飛べてたのに、また落っこちた・・・」

「ふふふ、ミーシェの体は子供で、君は羽根が無い人間だったんだよね?だったらよけいに慣れてないんだから仕方ないよ」

「・・・そうだね」


その慣れてない人間に行き成り“じゃ空魔法を教えるより役に立つから飛ぶのをやろうか、じゃ飛んで”と言い出したのはどうなんですかねぇ・・・

魔法の練習の筈が、丸々午後の時間を使い夕飯まで飛行訓練になってしまったのはその性だったりする・・・多少、自分からも言い出したこともあり、何度墜ちても続けてたおかげで少しだけ、飛べるようになったのでヨシとするけど


食堂に着くとメイドさんが椅子に座らせてくれて、お水をくれた


「!あ、ありがとう」

「本当にお水で良いのですか?お坊ちゃま・・・」

「坊ちゃまって・・・」


ゴメンナサイメイドさんその呼ばれ方凄く違和感在る・・・

俺こう見えても(とはいっても体事態はミーシェちゃんの姿だけど!)バリバリの庶民なんです、元農家生まれの、一社会人です・・・

坊ちゃんなんて呼ばれる身分なんかじゃ無いからか、凄く・・・その・・・恥ずかしい


「旦那様がご家族とお認めになられた以上、人間でも何でも、私どものお仕えする方です。坊ちゃまがおいやでしたか?なんとお呼びすれば・・・」

「い、いえ、えと、出来れば、名前で・・・あの、坊ちゃまとか呼ばれると慣れないので・・・」

「左様ですか。ではショージ様、とお呼びいたします」


うん、まだそっちの方が良い・・・精神的にもまだね

お水を飲んで、少し落ち着けた所でエルフママさんが微笑みながら頭を撫でてきた


「あらあら、こんなに擦り傷作って・・・お勉強をしていたんじゃないの?」

「え、あ、ゴメンナサイ、ミーシェちゃんに怪我させちゃったみたいで?」

「あら、ミーシェじゃ無くてショージが怪我してるのよ。」

「?確かに今は俺ですけど、ミーシェちゃんの体で怪我を負ったから、ミーシェちゃんが怪我したんじゃ・・・?」

「・・・あら、ショージの意識があるときはショージの霊体が、直接怪我するのよ?」

「???」


今一分からん、なんだそりゃ

ミーシェちゃんの体なんだから、俺が意識乗っ取ってても体はそのままミーシェちゃんの物で、怪我すればそのままミーシェちゃんが怪我したことになるんじゃ無いのか?

何で霊体って奴が傷つくんだ?

よく分からないまま、首を傾げるとクスリと笑ってエルフママさんはそのまま俺の頭を撫でて、今は分からなくても気にしなくて良いって言い出した


「霊体が怪我を負っていると、一時的にだけど魔法が使えなくなるのよ?特に今ショージは霊体でミーシェの体に入っているのだから怪我には気を付けないといけないわ」

「俺みたいなのが霊体というやつに怪我したらどうなるんですか?」

「疲れて完全に回復するまで眠っちゃうんだよ。霊体を回復するには食べ物か、睡眠を取る必要があるって本で読んだことがあるよ。」

「寝れば治るって事か・・・(まるでゲームだなぁ・・・)」

「唯、霊体って目に見えないから怪我しているのか分からないんだ。母さんは別だよ?」


エルフだからか?と思ったけれど、それならエルフとドラゴンのハーフのルールウドくんでもその霊体の怪我とやらは分からないのかと思うンだけどなぁ・・・?そんなもんなんだろうか・・・そうこうしている間にメイドさんがまた銀色の半円形の蓋を被せている皿を俺等の前に並べている


「今日はショージが飛ぶ練習してたら天井にぶつかったり本棚にぶつかったりしてたんだ。ほら僕達は羽根があるから空魔法は必要ないし、習わないから代わりに羽で飛ぶ方法を練習したんだ。」

「まぁまぁ・・・。ショージは空を羽根で上手く飛べたかしら?」

「飛べないんだ!」

「あらあら、だからこんなに顔を怪我したのね。」


エルフママさんは面白可笑しいと言いたそうにコロコロと鈴を転がすように声を上げて笑い出した

美人さんが笑うとどうしてこうも心情的に許せるんだろう

笑われているという事実は変わらないのに、ルールウドくんの時は許せなかったというのにエルフママさんだったらあっさりと許せた自分がいた

現金な、とか思うかもしれないが、男なんてそんなもんだって・・・

だってエルフママさん凄く綺麗な美人さんなんだぜ?そりゃそうなるだろ・・・

一応戸籍上は俺が養子になったので母親扱いになるだろうけど・・・ルールウドくんやミーシェちゃんを子に持っている、二児の母親だけど美人なのは変わらないし


なんて考えてたからか、ドラゴンパパさんに早く食事にしようと言われたときに、少しばかりどきっとしてしまったのは不可抗力だ


料理は美味しそうな薄黄色のスープの上に、葉っぱが浮いてる物と、皿の淵に白いソースが掛かっている魚の切り身、それにパンがバスケットに入っている物が俺の目の前に並べられた

美味しそうな見た目だけど、味はどうだろう・・・

そう思っていたらメイドさんが水のお代わりを入れてくれたので水をもう一口のんだ

・・・

魚は相変わらず柔らかくてソースも美味しかった

パンは焼きたてとはいかなくてもまだ柔らかくて結構食べてしまった

葉っぱは食べなかったけれど、香り付け的な何かだろうから良い・・・ンじゃ無いかな?

どうなんだろう・・・こうなる前に一度キチンとしたレストランとか行っておけば礼儀作法とか分かったのかも知れないけれど、レストランなんて行ったことないので何となく作法も何も無い状態で食べた


それに関して何も言ってこなかったので、良かったのかは不安になるがまぁ注意されない限りは大丈夫でしょ、多分・・・


「良かった、それはとても口に合うのね」

「ショージ、その白いのは、何?」

「パンだよ、美味しいよ。」

「ぱん・・・?ふぅん、ゼリースライムみたいな物?」

「・・・?」


お互いに、わからなくて困惑しているとメイドさんが恐らく近いと思われる食材を口にしたのでルールウドくんは納得してくれたみたいだった

今一俺にはどんな物なのか分からないままだったけど・・・まぁそれはお互い様だよね

食事が終わって、ホットミルクを出して貰ったのでちびちび飲んでいるとルールウドくんが興味を引かれたようで、俺に一口分くれないかといってきた


「でも人間の物を口にするのは毒って・・・」

「毒っていっても子供にとってはとつくし、魔祖がそんなに含まれてないから食べても意味が無いってだけだよ。ね、ショージ良いでしょう?一口だけ!」

「・・・具合悪くなったら大変だから、駄目!」

「少し、スプーン一杯だけ!」


ルールウドくんはどうしてもと言うので、ティースプーンのような小さいスプーンにミルクを入れて、渡してあげた

興味があるモノはどうしても譲らないところはまだまだ子供っぽいな、なんて思った

結果、少しだけだけれどもミルクをあげたら凄く喜ばれた

飲んでどこか異常が見られるとか、病気になったりとかはならなくて、もう一杯欲しいとさえ言われた(勿論断ったよ。最初は一杯って言う約束だからね)


「甘くて、でも変な味だね」

「・・・う、うん」


変な味・・・ミルクは普通だし、俺のいた世界のもこんな感じだったけどな・・・

寧ろ液体エックスの方が、変な味だったけれども・・・まぁ魔族で言うところのお水並みにスタンダードな飲み物っぽいから、彼らは変に思わないのだろうな・・・

ホットミルクを飲み終えるとエルフママさんが今日はもう寝ると良いというので頷いて自室へと行こうとしたらルールウドくんが運んでくれるというので渋々運んで貰った

もう自分で短い距離くらいなら何とか飛べるのに・・・確かにまだフラフラしたり墜ちたりするかも知れないけれど、休み休み行けばいけなくはないのにと不満に思ってしまった


・・・否、自分の部屋を憶えきれてないから心配してくれたのかも知れないな・・・うん、そう思っておくことにした・・・


部屋に行くとすぐに着替えさせてくれたので礼を言って、ノートに今日の出来事をミーシェちゃん向けに記録した

初めて飛んで、天井にぶつけたことも、恥ずかしいけれどもキチンと書いた

出来ればこれも、話題の一つになってくれればいいなという思いもなくは、ない

だってミーシェちゃんは俺よりかなり年下で、唯でさえ子供となんて話したことの無い俺が、異世界の子供と、しかも魔族という人種違う子供だなんて話題が一つ二つある位じゃ話が途切れてしまうかも知れないじゃ無いか


まぁ笑われるのはもう我慢しよう

誰でも最初は失敗だらけだとおもうし、きっと・・・うん


「ふふ、ミーシェにも飛んで、墜ちたことを教えちゃうの?」

「それは本当ならやだけどさ、やっぱり話題の一つになるかなって」

「そっか、ミーシェもきっと話したいこと沢山あると思うし、二人ともこのノートを通して沢山お話しできると良いね」

「うん」


ノートを閉じたらルールウドくんは部屋を出て行ったので、俺も寝室に行き、ふかふかのベッドに入った

シーツが常に洗い立てのにおいなのだろうか良い香りがした

・・・そう言えば、湯船に湯を張ってるお風呂ってこっちに来て一度も入ってないけど・・・そういう習慣は無いのかな


初日にシャワーみたいにホースから直接温かいお湯を掛けて、ボディーソープもどきみたいな液体で洗われてたけれど、湯船みたいな物は無かったし・・・貴族って言うくらいだから、お湯もお水も多くあると思ってたけれど(水が毒だと知る前までは、ね)お湯の掛け流しはあるんだから貯めて、お風呂にするとか・・・

無いんだろうか・・・無いと思うと何だか凄く入りたいなぁ・・・


なんてことを考えながら眠りにつくことにした



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