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ステフィム先生、カムバーック!!

俺達は教室に戻って黒板の魔法陣を見ない様に注意しながらも消した

するとたちまち皆がむくりと起き上がって、黒板を消されているのを見て時計を見て慌てているのをぼんやり見ていた


「みんな魔術によって催眠を掛けられていたから今は昼食時なんだけど、もう術を解いたから大丈夫だよ。先生も術を掛けられているから今医務室なんだ。」


俺たちが自分の席へと戻るとシェンフ先輩が教卓の前へ立ち、そういって事情を話した

すると混乱している子達がだんだん落ち着いてきた

よかった、はっきりと事情を教えたからか少し心配そうにざわついていたのがシーンとなってシェンフ先輩を見ている


「それで、安全確認のために昼は皆自室でとって貰った後にショージ君に一応魔法で悪影響がないか調べて貰おうと思うんだけど、いいかな」

「ふぁ?!俺?」

「うん。君が調べるんだよ。分析魔法で、影響があるか無いかをサラッと調べて、異常があるなら魔法で治療なり、医務室へ連れて行くなりしたいと考えているんだけど駄目かな。」

「……あ、はい。それでいいです」


こんな状況で断れるわけないですやん…

俺がそう思っているとシェンフ先輩がにこやかに、快く引き受けてくれてよかったー、なんて言っているのがなんだか少しだけ面白くなかった

まぁ、分ちゃんに頼ればいいだけの話だとはいえ、そういう事は先に言っておいて欲しかったんですけど?!おもっくそ驚いたじゃねぇかよ、この似非王子め(ギリイ(―皿―゛))


俺がもやもやしているとひっそりとルールウド君が耳打ちしてきた


「(シェンフ先輩、軽く酔っぱらっているから無茶言ってきたんだと思うよ)」

「(え、酔ってるの、あれ。顔色悪くもないし、ふらついてないよ)」

「(シェンフ先輩お酒弱いんだ。でもお酒は好きなんだって。)」

「(…………今度、アルコール低い奴だけ渡すよ)」

「(そんな事も出来るの?)」

「(出来るよ。あの樽から出したのじゃなくて俺が作る奴ならアルコール加減が出来るから。一滴淹れただけのなら大丈夫だろうし)」

「(そっか。そうしてくれる?)」

「(うん)」


俺とルールウド君がこっそり話しているとそれぞれ生徒皆が従者さんに連れられて自室へと戻っていった

シェンフ先輩が俺とルールウド君のいる席まできて爽やかに笑って頼んだよと言ってきたので俺は何とも言えない顔をしてしまったに違いない

ルールウド君にひそかに注意までされてしまった


食堂に行きずらーっと従者さんのトンネルに呆れつつも生徒会メンバーに囲まれて食事をとり終えた後クラスメイト一人一人の個室を回って分ちゃんに頼み全員分悪影響を及ぼしているような魔法はかかっている様子がないのを確かめて周った


そしてその後鐘が鳴るまでどうしていたかというと…


「基本の魔法を組み合わせた者は中級、上級魔法と呼ばれるけれど、単純に2種類以上の魔法適正属性を持っている人は少ないんだよね」

「だから一般人は相手の魔法属性を見極めて相談し、補いながら魔法を中級魔法にするんだよ。その時魔力を適度に相手の魔法と同じくらいに自分の魔法や魔力をどれだけ早く出せるか、また二人して同じ魔法を想像し続ける事が問題なんだ」


なんでか、俺が一対十で授業を受けています

きっかけはルールウド君が俺に魔法を使うにあたって中級魔法の基本魔法を教えだした事だったのだが、よくわからないから質問したらなんかキキョウさんとソルシエ君が実際にやりながら教えてくれたのだ


急遽勉強会をしているなう、なうw


「生徒会メンバーにも、魔法を合わせて出すときもあるの?」

「あるよ。だからこそ、複数適正属性がある子は貴重だしルールウド君みたいな鑑定眼や、魔眼持ちは色々とメンバーと仲良くしてもらいたいね。」

「ほぉー」


俺が納得するとルールウド君がグリーン茶を飲みながらもくつろいで教えてくれた

え、グリーン茶はどこから、とか一瞬驚いたけどマクスェルさんが水筒を持っていたのですぐにわかった


「一度体験したらわかるけど相手と魔法を合わせるのは難しいんだよ。」

「ふーん?」

「…うん、今一伝わらないか…まだ昼休みだし、校庭に行って実際に見せようか?」

「うん」


校庭にルールウド君と行こうとしたらもれなくキキョウさんとコントロル君、清爽君にナイト君といった生徒会メンバーも数人ついてきた


「ところで清爽君は」

「こっちではカサロです。」

「あ、ごめん、カサロ君は白衣を何で着ているの?」

「錬金術や薬剤調合をするのが趣味兼チームでの役割ですので。」


俺がきょとん、としているとキキョウさんが校庭に行く足を止めずに簡単に話してくれた


「チームを組んだ後、メンバーで話し合って魔法や技術含めて何が得意かを教え合って、自分にできないことをカバーしてもらうの。で、役割をそこでざっくり決めちゃうのね。薬が作れるなら、治療薬担当、料理や細かい事が出来るなら調理担当、連絡役に、しんがり役とか色々と。ブルローネ君がショージちゃんに聞いた、何系統の魔法が得意なのかというのはチーム内の役割決めの時に必要な事なのよ。」

「ほぇー…」


そんなのあるんだ、初耳

でもよくよく考えて色々と命を預け合うならそういう役割もきちんと決めて、更に打ち合わせとかもしとかないといざという時に混乱しちゃうよね、納得した!


「今の所何とも言えないけど…ショージちゃんの魔法、万能だから、きっとあの役になるんじゃないかしら…」

「?俺万能じゃないよ?出来ないこと沢山ありますよ?」


俺が苦笑して右手を前に出し、手を左右に振ると信じられない物を見るような顔でキキョウさん達先輩Zが驚き目を見開いた

そして何言ってんだこいつ的な目で見てきた


解せぬ


俺は事実使えないことやスマホだって魔法で出せないと言うのに、何をそんなに驚くことがあるのだろうか


「…チーム内の役目としてはどうかわからないけれど、少なくとも人の創作魔法をまねたり、一度見ただけで魔法を分析したり、何人もの人を中継して行われる精神魔法をあっさり魔法にかかっている人だけを捕まえて見せたり異世界の食べ物や飲み物を魔法だけで再現できたり、思いもしないような魔法を連発してけろりとしている魔力量を所持している人物なんて…教頭や校長レベルだと思うわん。さらに光魔法を使えるってだけで凄いのよ、ショージちゃん…」


納得はいかない物の俺は結構過大評価されているようで、なんだか背中がむず痒く感じる

そんなにたいそうな物じゃないよ、俺がやってできる事なんて

そう思いつつも校庭に出たのでキキョウさんと清爽君が魔法を使い防音と魔法遮断の幕を俺達から五十mくらいの範囲で張り巡らした


「ショージ、透明化になる魔法をお願い」

「ん、はーい」


俺が真似をしてガラスのドーム状に光属性の魔法で透明化する魔法を作りお二人の魔法の外側に張るとコントロル君が呆れたような顔をして頬を引きつらせた


「…なんつーバケモンだよ」

「失礼な!」

「確かに、とんでもない人だ」


俺が憤慨するとナイト君が何故か同意していた

うぬぬ、解せぬ


「いい、ショージちゃん。実際にやってみたらわかると思うけど、今から私たちがぞれぞれ魔法を出すから…ショージちゃんの得意な魔法を合わせてみましょ、合わせるくらいなら簡単に思えるだろうけどそれだけよ。」


そう言ってそれぞれ魔法、初級魔法を出してくれた

んー?あわせりゃいいって…言われてもなぁ

ルールウド君に習いながらも、何とか土属性の魔法を合わせて、的を作ってその的に魔法を当てると言う事をして遊んだ


・・・

・・

・

「……なんか、納得いかないのだけれど。」

「うん、僕も…」


散々難しい、とか魔法を加減して相手のと合わせて、とか言ってた割にはあっさりできたので、俺は今上級の魔法を練習中です

俺が相手の魔法の使用中に、ちょいと干渉して光属性の魔法を相手の魔力から形になりかけている段階の魔法に練り込み、ねじ込み他の魔法へと変化をさせる、ただそれだけのもので・・・


「なーんか、簡単だったねー」

「普通は簡単じゃないのよ、ショージちゃんっ!」

「なんで他人の魔法に簡単に干渉できるんだ…」


やや悔しそうにキキョウさんが言うとナイト君が目を輝かせて呟いた

出来るもんは出来るんだから説明できんよ

直感さんが少し前からずっと俺の方を見て考え込んでいたけれども、ぽつりと何かつぶやくように溢した言葉は俺には聞こえなかったけれども、そばにいたルールウド君とコントロル君には聞こえたらしく、二人してめっちゃくちゃ怖い顔をしていた


鐘が鳴ったので俺は魔法を解除してルールウド君の所へ行き、教室に行こうと言うと何故か頭を撫でられた

…何故?


「どったの?具合でも悪い?」

「…ううん、なんでも。ただ…そう、教室に戻ってもステフィム先生いない中授業となると教頭先生が喜んできそうだな、って思ってね?」

「そしたら俺授業さぼる気でいるぞ!」

「こらこら」


こら、なんて言われてもあの筋肉くそ爺が教鞭をとるなら俺は影の中へと潜り陰の中で音楽でも聴いている方がずっとましだと思うんだよなぁ

本を読むのでもいいぞ

しかしルールウド君は俺の言いたいことを見抜いたのか、再び窘める様にこら、と言って俺にデコピンしてきた


いてぇ(>△<。”)


教室に行くと教室にはすでにカフィーユ君とルネア君達新入生と生徒会メンバーと…教頭がにっこにこしながらそこに居た

俺は回れ右をして自分の教室から出ようとしたけれども、ルールウド君とコントロル君に問答無用で両肩を掴まれ席へと誘導された


解せぬ


俺たちのそんなやり取りをスルーして教頭が幻術でよぼよぼの姿の爺に成りすましたまま、やけに嬉しそうににこにこしていた

俺たち全員が席に着くと教頭(と書いて筋肉くそ爺と読む)が幻術で細くなっている見た目の腕でドン、と教卓を叩くとそれだけでビクッとする幼気な新入生たちを見て目をさらに細めた


あのくそ爺、うちのクラスメイト達を怯えさせてどうすんだ


「わしはこの学園の教頭先生じゃ。えー、ステフィム先生はただいまとある事情から意識をまだ戻しておらんので、わしが授業をしてやるぞい」


はー、本当にこいつから教わんの?え、嫌なんですけどー

まじ最悪って感じー。ないわー、マジ卍

なーんて思ってても口に出さないで大人しくしている事にした

だって反抗すればするほど目立つしさ…もう手遅れ?今からでもワンチャン大人しい生徒になれるって、うん・・・たぶん(震え声)


・・・教頭の頭の髪の毛を燃やす方法が何かないかとか考えてないよ、本当だよ?


「ステフィム先生に代わっての授業じゃが、わしが教えられるのはあまり多くないからのぉ。ちょいと授業の内容変更するぞい」


錬術じゃなくなるらしい

てか真面目に授業をしてくれるのか


「じゃ、わしの得意な教科である魔術強化じゃ!練習場へ行くぞ!」


こいつ…自分の好みだけで授業教えるのを選ぶとか、お前…

お前…自分のやりたい事だけやる子供か…

やや呆れながらも一応教員なので文句も言わずに内心この野郎と思っているのを我慢して髪の毛全部燃やし飛ばして禿げさせてやりたいとか思いながらも着替えて、他の生徒たちと共に練習場へと無言で移動した


俺たちが練習場へとたどり着くと爺は武器が様々あるカートを持ってきて好きなのを取れと言ってきた

初日ぶりの武器オンパレードのカートから俺は問答無用で鞭を手に取る

ステフィム先生は今いないけれども一応念のためだ

パチンコなんて出して教頭にこれ以上付き纏われでもしたらとんでもない

俺は鞭を取ったけれどもルネア君とカフィーユ君は相変わらず静観しているようだ


俺がカフィーユ君の所に行き、少し雑談でも軽くしようかなと思っていると遊技君が俺の方へきて不思議そうに首を傾げた


「あれー?鞭とか珍しい武器選んだねー」

「ああ、俺本当は弓矢が得意なんだけど、過剰になっちゃうから。」

「えー、一度見てみたいなー、弓だして?」

「…出すだけならいいよ?」


俺は土属性の魔法を使って和弓や矢筒を出した

そして遊技君にせがまれ弓を貸したら喜ばれた

あるよね、弓道に憧れる時って…俺はどっちかというと憧れてたっていうのもあるけど弓だした時なんかあこがれっていうか子供でも魔物を倒せる物と考えたら一番作りやすかったからというか…そんなのだから感慨事態はそうそうないけどね


その後パチンコを作ったり、クロスボウ、アーチェリー作ったりして見せると流石の遊技君も口を開けて驚いてたけれどね


「こ…この武器はボク達にも使う事出来るの?」

「どういうこと?」

「実体化した魔法の武器って、他人には扱えない時の方が多いんだ。」

「へー。使えますよ、だって弓矢貸したでしょう?」

「弓矢は持っただけだから…使ってないし。使おうとして弦を引くと消えると思ってたんだよ。他人に使えない魔法武器って、そういう物だから」


ほぉー、そうなんだ、と思っていたらパチンコをルールウド君に没収されてしまった

あまりいいような顔をしているわけじゃないから、注意したいけれどまだ何もしてないから見過ごしてあげるか、的な感情を読み取れた

遊技君が弓を返してくれたので俺は全部魔法解除した

ルールウド君の手の中に渡っているパチンコも土くれに戻り、ルールウド君は手を叩いて土を落としていた


「ところで、過剰ってどういう事?」

「俺弓矢を使うなら森や山の中だけってルールウド君に決められているんだ」

「木とかが邪魔にならないの?」

「え、なんで?だって魔力で操ってホーミングすればいいじゃない。出来るでしょ?」

「「「             」」」

「あれ、どうしたの、そんな顔して。簡単でしょ?」


俺がそういうと遊技君だけじゃなく、カフィーユ君やルネア君もキキョウさんやコントロル君なんかもあんぐりと口を開けて驚き声を出さないで驚いているけれど…そんなに難しい事なのかな

単純に、無属性の初期魔法である探索魔法の一つを使い敵対する魔力持ちの気配を感じ取り、そこに誘導するように矢をコントロールすれば良いだけだけどな


「………弓が得意と聞いていましたが、そんな事出来るんですかショージ様」


カフィーユ君がそういうから頷いてみるとさらに驚かれた

そんな驚くことはないと思うんだけど、よほど難しく考えているんだろうか


「簡単だよ。矢のこの部分に、魔法の糸をくっつけたイメージを保ったまま、矢を放つでしょ、その後に魔物とか、獲物に向かってついてくように動かすの。」

「そ、そんなに簡単に言うけれども、魔力を糸のように細くなんてしたら操るのはほぼ砂漠で砂一粒を探すような物よ…?」

「そうですか?矢を体の一部のように考えるんですよ。ほら髪の毛とか、爪とかと同じで最初は思い通りにいかないかもしれないけれども、次第に手足の様に使えるようになるよ?」


俺がそう言って矢を矢筒から出して俺の周りに浮かべてみせる

周りにいるわくわくしている生徒達をよそに遊技君やらキキョウさん達上級生たちも驚いているのを見るがそんなに変な事をしているのだろうか


ルールウド君が無言でにっこり笑って、やめるように言った後筋肉くそ爺の方を指示した

そこには物凄くワクワクしたような、新しい玩具の新しい機能をもった物を見つけたような何とも言えないような楽しそうな顔をして俺を見ていた

………ナズェミテイルンディス


俺は目を反らし、極力くそ爺を見ないようにした


「小僧」

「…あー、お兄様、ほら僕たちは向こうに行きましょ!」

「おい小僧無視するのはどうかと思うぞい」


ガシッと頭を掴みやがったくそ爺は俺をグリッと無理やり自分の方へと向けた

く、首がもげる

止めろ、めっちゃいてぇだろがぁ!


「おい小僧」

「なんですか教頭先生、個人的に用があるのなら授業後にしてもらえませんかそして頭が痛いので今すぐ放して頂けたら幸いです。と言いますか結構真面目に痛いのですが。」

「…はっはっは、すまんすまん小僧がむきになって無視してくるからのぉ、つい」


つい、でやんじゃねぇこの禿予備軍

そう思いつつもにこやか~に笑いつつ、いつかこの爺の髪の毛毟ってやると思っているとルールウド君がひやひやしているような表情で俺達を見ていたのに気付いた

あははは、口汚く罵っているのではないからか、特にお咎めないようだ


やったぜ


筋肉くそ爺がぱっと俺の頭から手を放したので自由になったのでよかったとか思っていたらまだ何か文句があるようで


「小僧その魔法はどこまで追尾機能を発揮できるんじゃ」

「どこまでと言いますと?」

「瞬間移動されたり透明化した相手はどうなんじゃ」

「あ、それは無理。」


そう答えるとしょんぼりした爺

この魔法の相手は瞬間移動に対応してないこと前提だしなにより俺は今日初めて瞬間移動見たばかりだしそんなの想定しているわけないじゃないか

ちなみに透明化をされた後は魔力を探っても周りに紛れて探せない様になっているのだ、そこまでされちゃ流石に無理です


まぁ頑張れば探せるかもしれないけど面倒臭いからそんなことしない


俺はそそくさと爺から距離を取って一番爺から遠い所にいた直感さんとナイト君テンツァー君のいる方へと逃げて置いた

爺が物欲しそうに顎に手を当ててなんかほざいているけど知るか


「警戒されとるのぉ…じいちゃん寂しいぞ」


知るかボケ爺

手加減しないくせに撫でるのやめねぇてめぇか言うか

ガルルル(# ゜盆゜)


「うーん…そう警戒しなくてもいいのでは…?やりすぎかとは思うけども悪い人じゃないですよ?…やり方は多少荒いですが…」

「…追尾機能か…いい。面白いアイディアだ」

「…本当に、予想外な事をしてくるな…」


直感さんが俺に言い聞かせるように言ってくるし、ナイト君はナイト君で魔法の事を考えているのか目を輝かせているし、テンツァー君は俺の頭をポンポンと軽く叩いてきた

なんか子供みている眼で見られているのがもやっとするのですが?

そう思いつつも筋肉爺がずっと見てきているのを無視すること数分


「なぁ、やっぱり今からダンジョン攻略に行かんか?」

「さすがにそれは駄目ですよ教頭先生」

「わしが全力でサポートしてやるから」

「駄目ですよ。他の生徒たちは新入生、未熟で魔法をちゃんと的へと当てられるような威力のままの物は使えるのも数人なんですよ?」


シェンフ先輩カッコいーきゃー!(棒読み)

ただでさえ授業変更されているのにこの上さらに危険なところに行かせようとしているとかこの鬼畜爺の言い分全部拒否っちゃってください、オナシャス

しょうがない、というような表情をして爺は納得いってない態度を示しながらも渋々武器を持った生徒たちを前に自分の魔力を選んだ武器に纏わせるように言った


それに従う生徒たちを尻目に俺はのんびりしながらもナイト君達とちょっとだけ生徒会室にいるステフィム先生が今目を覚めたらどうするのかとかといった話を主に雑談していた

ステフィム先生なら起きたら何とか事情が把握できるような魔法を使うだろうと言ってきたのでそんなことできるのかと思ってしまった

まぁ腐っても先生だから、俺の知らないことの10や20知っていてもおかしくないし、それ位の応用力がないとこの教頭の元働けないだろとテンツァー君に言われたので納得してしまった

まぁそんなステフィム先生でも俺にとってはその応用力が足りないようだが、なんて後付けされてちょっぴり納得いかないけれども…


「…昇次さんは本当に、生徒会に入る気ないのか?個人的にもっと魔法が見たいんだが」

「可能性自体はなくはないけれども俺位の魔法なんてみんなできると思いますよ?」

「……できないから、誘っているんだが…」

「そうですかぁ?」


俺的には本当にナイト君達がどうにも俺を過大評価しすぎている気がしているんだが…

だって数々の魔法を見ても俺より凄いのとかレシェルナさんめちゃくちゃ使いまくってたし、エルフィールさんだって使ってたし…トーマスさんだってアッと驚くようなことを平気でやってきたんだぞ?そこに来て俺なんか些細なまねごとや(こっちの世界にとっては)異世界の物の再現やこういうのがあったらな―的な物を魔法で再現しているに過ぎない


こんな些細な事を大々的に言うのはどうかと思うし、一々驚かれるとか恥ずかしいんですけれども、なんだかなー…と思っていると教頭事くそ爺が武器に魔力を付与して強化しろと文句言ってきた


話なんざ聞いてなかったから、仕方ないね(まぁ最初から聞く耳なかったけど)


んー…大体、鞭を強化ってどないせいというんだ…

あ、魔法を付ければいいんだから適当に…と俺が試しに闇属性の魔力を鞭にかぶせて強化させてみた

すると鞭が黒くなり、細長くなった2mくらいの長さの鞭になり、しなやかさが増した気がする


「できたー」

「……普通そんなにあっさりできない…」

「うん、なぜか強化というより改竄という言葉の方が当てはまっているような気がしますね…長さや物が変わっているように見えます」

「…昇次さん、何属性の魔力を使ったんだ」

「闇属性ですよぉ?」

「「「……成程」」」


なんか納得されたみたいだ、それがよかったのかどうかはわからないけれども

そう思っていると直感さんが苦笑して肩をすくめた


「黒く長くなったから、特殊な武器に変化させたと言うのはわかりやすいのですが何属性なのかわからなかったものですから」

「黒だからわかりやすいと思いますけどねー」


さてさてこれはどんな事出来るのかなっと思っていたら襟元に丸まっていた襟巻になっていたスミレがひょいと飛び降りて華麗にスタッと降りた

そして俺の足元に大人しくお座りした


『みゃー』


ん?スミレがなんかたしたしと地面をたたいた

どうしたんだろうか


「?どうしたんだ、昇次さん」


ナイト君がそういうので俺はスミレが地面を叩いているのでそのまま伝えた

そしたら三人して首を傾げた

俺はスミレに、どうしたのかを聞いてみるとスミレが、ステフィム先生が起きたと言ってきたので、あぁ無事に目が覚めたのかとちょっとだけ安心した


「よかった、ステフィム先生が起きたらしいです」

「…そんなこともわかるものなんだ?」

「スミレはわかったみたいですよ。」

「凄いね、君の精霊…」


俺はスミレを抱きかかえてそのままルールウド君の方へ行き、ステフィム先生が起きたようだと言う事を伝えた

ルールウド君が少しほっとした表情をした後にスミレが教えてくれたと言うとさらに目に見えてほっとした…なにゆえ?


「そっか、よかった。…それより、ショージ、それ何?どうしたの?」

「強化として闇属性の魔力を纏わせたらこうなったの。」

「……属性強化しちゃったのか」

「ステフィム先生事情分かるかなー?今生徒会室だし、他の人たち居るから混乱してないかなー?」

「…うん、まぁ大丈夫だと思うよ。教頭先生~」


ルールウド君が筋肉爺を呼んだのは俺的には予想外だったので陰に隠れてそそくさとナイト君達の元へと逃げた

小さく逃げられちゃったとルールウド君が言うのを聞きながらも俺は影から出て、そのままナイト君達に闇属性の魔力を纏わせている鞭を的に向かって振るってみて欲しいと言われたので俺がヒュンと的に向かって振るってみると鞭が矢じりのように尖り、地面にドスッとささ・・・え?なんでそうなんの?

地面に刺さったよ?なんで?

俺闇属性の魔力を纏わせたのに、なぜに、と思っていたのだが、その後鞭が当たるバシン、という音がして的が真っ二つに割れた


・・・・・・?


「え、なにいまの」

「的が割れましたね。」

「…うん、やはり予想外な攻撃方法だ。」


いやいや、なんか納得しているような言い方をされても俺自身分かりもしないんだけど、何あれ何で地面に潜って、更に的が真っ二つになるの

え、怖い!

俺はどうしたらいいの、弁償するべき?

俺が一人でおろおろしているとケロッとしている表情で直感さんがなんか板を取り出して魔法を板に使うとパッと俺が鞭を持ち構えて的に向けて振るった動画が映りだして、スロー再生し、その場面場面で文字が…添えられている


……何それスゲぇ!iPadみたい!

なんて思っていると直感さんが俺にも見えるように角度を変えて一緒に見せてくれた


「わぁすごい!」


俺がそういうと目を細めて直感さんが、この板は俺で言う所の分ちゃんみたいなものだと言って教えてくれた


「風魔法の応用で、空気中の魔祖や地中の魔祖、地表の振動などから魔法を使われたらわかると言う魔法ですよ。簡単に似たような物を上げるならばエコー動画みたいなものですね。エコー画像を細かく重ね、動画にしたようなものです。」

「へ~…凄いんですね」

「…昇次君にそれを言われるとなんだか微妙な気分になるのですが…」

「?」

「いえ、なんでもありませんよ。」


なんだか複雑だと堂々顔に書かれているような表情をして直感さんは苦笑をした

なんで?凄い物を凄いと言っただけだが、変なのかな?

【あのくらい“私”だってできる。ヽ(`Д´)ノプンプン】

べ、別に分ちゃんを馬鹿にしているわけでも、否定しているわけでもないよ?

【嘘だ、昇次はさりげなく“私”よりも凄いと思った。遺憾に思う!】

…それは少し、うん、思ったかもしれない…ごめんね?

【“私”にだって、昇次の魔法くらい簡単に見破れる!なぜ真っ先に聞かない!!】

…ごめんね?


分ちゃんに一頻り謝っておいた

そしたら分ちゃんが頭の中で、ひそかに小さいフォントで、言い過ぎたかもしれないとか書いてきたので分ちゃんにはツンデレ属性があるのかと驚愕した

【そんなのない、勝手に魔法の人格に変な属性付けるな】

・・・分ちゃんにお小言迄貰った


直感さんが見せてくれた動画によると、地面に潜ったように見えた鞭の先はすぐには的に向かわず地面に接している人や物の影の中で曲がりくねると何かを探しているようにうろつき、目的の的を見つけたのかそのまま的の影を鞭が割いた

すると地上の的が同じように割けた


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