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変人に気に入られてしまったようです

「影の手で殴ったら解放してくれると思ったのに、虫を払うみたいに片手で追い払われて消されて、一寸カチンときたからバリスタだした。」

「それはやりすぎだよ…あれは裏山の地形に大きな穴開けたじゃない…父上に怒られたの忘れたの?」

「……………だしたら、面白い、打ってこいっていうから打った」

「ショージ…」


先生たちはここまで会話を聞いて、筋肉だるまをジトリと見たり、俺を畏怖の目で見たり、俺を異端な物を見る目で見たり頭を抱えたり思い切り白目になったり…(大丈夫か、あの先生)ルールウド君は俺を呆れたように米神を押さえたまま指で軽く揉んだ


「やり過ぎかなって思った、けどこの筋肉爺受け止めたんだ、だから怖いなって…」

【正確に言うなら魔法無効を常時発動しているため昇次には分が悪い相手。さらに昇次はキューリャがマクスェルとルールウドが来ると言った時、慌てて逃げた。】

「…ショージ、僕たちが来ると思って逃げたんだ…?多少は悪いって思ったんだね?」

「…………………………はい」


くそう、分ちゃんめ…そんなことまで教えなくてもいいというのに…ッ!


「そんな事より」

「そんな事って…ハァ、まぁそうですね、はい。お仕置きや説教は後にしましょう。ショージ、僕がこれに似たような物を持っているって言っていたけど、何?」

「…鏡電話。」


俺がそういうとルールウド君は片手を皿のようにして、その上にもう片方の手を乗せて納得したような表情をした


「…あぁ!なんだ、カガミデンワの事か。てことは、この物体は、何かと一対になっているのかい」

「…近いけど、此れと鏡電話は別物なんだ。でも、できることは同じ。」

「仕組みを聞いてもいいかな?」


一からちゃんと説明できるとは思えないので俺は紙を出し友人認定の分ちゃんに頼ろうとした

だって説明するのは分ちゃんの領分だからさ、うん…

決して説明するの面倒とかじゃないよ?にわかにしかわかってない俺が説明するよりもちゃんとした分ちゃんの説明の方が分かりやすいと思っての事だよ、本当ですよ


…本当に、面倒じゃないのかと聞かれれば、微妙な所だけれども…


「…分ちゃん、説明ヨロ!」

【断る】

「だめだって」


あっさりと却下された

こんちくせう・・・


「なんで?!分ちゃん説明はあんたの仕事でしょうが!」

【解;魔力残量】

「……………………くっそ!」


俺は思わず分ちゃんの文字の紙をぐしゃりと潰して床に捨てた

…その後ちゃんと拾ったけど、ルールウド君は眉を顰めて俺を咎めるように見てきたからきっと後でこれも怒られる奴だろうけどついやっちゃったんだぜ、てへぺろ

・・・・はい、ごめんなさい


分ちゃんもごめんね?くしゃくしゃにして投げたりして…

分ちゃんは頭の中でウィンドウ会話をしてきた


【大丈夫、“私”は文章だから魔法解除さえなければ問題ない。紙を捨てても破いても燃やしても水に流しても平気。紙には“私”はいない。あくまで魔法だから、半分不死身だぞ

☆(ゝω・)vキャピ】

・・・元気そうで何よりです


「あんなに大きなもの実体化させるんだもの、しかもその後透明化に影潜り…魔力も心配するよね」


ルールウド君がそういうと分ちゃんがくしゃくしゃになった紙の上に文字を走らせた


【魔力が心配、じゃない。昇次は後一回長文の“私”の意見をだしたら眩暈がして倒れる】


そう言われてステータス簡略化の魔法を腕に出してみた

【HP;400/600 MP;95/2700 低魔力状態;青】

あぶね

俺はルールウド君が無言でデコピンをしてきたのを甘んじて受けて、額を押さえている間に差し出された魔力回復薬を飲んだ


「全く…調子に乗って魔法を使うからだよ」

「この人が悪い」

「人のせいにしないの。」


くぴ、と薬を飲んだらスッと気持ちが落ち着いてきた気がする

あんだけこの先生たちが沢山いて怖いと思っていたのも少し安らいだ


腕のステータス簡略化の数字を見てみると多少回復したらしい

【HP;400/600 MP;120/2700 異常状態;無】

この魔力回復薬はどうやらルールウド君が作ったものらしい

俺が作った魔力回復薬は200回復するからすぐにわかる


そして分ちゃんが子機の説明してくれない(できない)ので俺が適当に教えることにした


ただしそれがあってるかあってないかなんて知らんぞ?


「ショージ、これはどういう物なの?」

「電話って言って、ざっくり言うと声だけを電波っていう特殊な電気にのせて遠くにいる所にいる人に声を届ける物なんだ。」

「あぁ、それでカガミデンワに似ている、といったのか」

「そう。詳しく言うと専門用語でごちゃごちゃで分かりにくいし俺も正確に説明なんて無理だからわかりやすく言うとねー、此れと繋がっているこういうのがないと意味がないの」


俺は説明するために電話親機の本体の、外側をポン、と作って見せた


そしてついうっかりでやらかした


「…ショージ、もう少し考えて魔法を使おうね?」

「ごえんなさい・・・」


眩暈がしてソファーに倒れた

でも実物見せた方が分かりやすいと思ったんだ

外側だけなら作れると思っちゃったんだ

作れたんだ、眩暈と貧血付きだったけど


目がぐるぐるする、気持ち悪い…

(TД⊂グスン

ルールウド君が苦笑して俺が作ったエリクシェルを取り出し、俺に飲ませてくれるまでしばしの間、軽い小言を貰った


【馬ー鹿 m(^Д^)9m】


『…にゃう、ショージ、加減はしにゃいと駄目にゃよ…』


うるせいやい・・・分ちゃんにもスミレにも呆れた顔された><

だって魔法便利なんだもん!スマホの次位に便利なんだもん!俺悪くないもん!

…ぐすん


「それで、眩暈は治った?」

「完全回復した。ありがと、ルールウド君」

「一滴でいいんだからすごいよね、この薬」

「材料は裏山のツインズリードからだしね」

「うん、ってそうじゃなかった。この物の説明してくれる?」

「こういうこと。」


俺は紙にいくつか丸を書いて絵を使ってざっくり説明した

子機と親機の事と、仕組みなんかを大雑把にわかるように説明した


~数分後~

何とか納得してくれる説明は出来たようで不思議そうにしている数名の先生たちとルールウド君だったが、筋肉だるま事筋肉爺は鏡電話を興味深そうに眺めていた

何がそんなに面白いんだ、こいつ…


「おいステフィム」

「なんでしょうか、教頭」

「小僧をわしにくれ」

「物じゃないので駄目です」


…筋肉だるま爺がなんか俺をスカウトしだしたよ?

おもちゃが欲しい目で俺を見ているよ?

怖いよ?


「この小僧に何を教えとるんだ?うん?この小僧は自分で自作する想像力と上級魔法、更には魔法を掛け合わせる事が出来とるぞ?今更小等部の何を学ぶ」

「一定の基準に満たない生徒です、とにかくあなたのお気に入りの特別生徒の中にこのショージ様をお入れするわけには…」


なんだか、ステフィム先生が脂汗だし始めたよ

頑張れステフィム先生!

負けるなステフィム先生!

俺こいつ嫌いだからマジで頑張ってくれ!

その特別な生徒っていうのがなんだかわからないけれどもよくないことになりそうなので確実に頑張って突っぱねてk


「教頭として上司命令じゃ!」

「っぐ、しょ、職権乱用はよくない、ですよ教頭!」

「教頭なんて偉い職業なんだ、たまにはいいだろうが!」

「ルールウド第一皇子もそう言って特例で入園そうそうに昇格したばかりじゃないですか!特例ばかりはいきません!」

「わしが欲しいんじゃ!」

「駄目です!」


…………………ねぇ、これ俺もう帰っていい?

雲行きめっちゃ怪しくなってきて怖いんですけれども…


「あの、もう自室戻っていいですか?」

「あー…えっと…?もう少し、待っておいた方がいいかと。」

「そうですか…」


俺は見ているだけの群衆と化した先生の一人にこっそりと戻っていいか聞いてみたがもれなくストップさせられた

この筋肉だるま爺怖いんだけどなぁ

勝てなさそー…ステフィム先生…


俺がぼーっとしながらスミレの頭を撫でていたら筋肉だるま爺が急に俺に向かって質問してきた

ステフィム先生は頭を抱えている

おいうちの担任虐めんな筋肉だるま爺

ステフィム先生は今日お疲れなんだよ、どっかのぷー太郎先生のせいでね!

(え?俺のせいでもある?ないない。僕いい子だもん(目逸らし))


「おい小僧!お主はまだチームメイトを組んでおらんな!」

「組んでいます」


俺が仮だけど、と思っていたら筋肉だるま爺が眉を片方動かし、上げた

そしてにやりと歯を見せて笑う

…いやな予感しかしない


「誰と組んでおるんじゃ」

「誰が教えるか、筋肉爺」

「くんどらんのか?」

「チームメイトに迷惑がかかることは口にする訳ねぇだろ禿」

「ショージ!口が悪いよ!すいません教頭先生」


ルールウド君が何故か誤ったけど俺は嫌いな奴には徹底的に反抗することにしているのだ

そう、ぷー太郎先生と同じくな!!

ムスッとしているとルールウド君が溜息をついて仕方ないという顔をしてマクスェルさんに耳打ちを何かした

……………………いやな予感がする、すっごくする

お仕置き的な何かの意味で


「自室にお戻りになったらお話があるそうです」


確定で何かお叱りを受けるようです、ぜひとも遠慮を申し上げたい所であります

そんなこんなルールウド君のお叱りが確定したところで(俺としては嫌だが仕方ないね)筋肉だるまがまたなんか言いだしてきたので苦情を入れたい

…誰に苦情を言えばいいのかはわからんが


「おい小僧、わしが直々に教える特別授業に参加せんか」

「興味ないし俺まだ入学仕立てですから~」

「授業中お前がこやつに何を習っとるといえるんだ」

「それはもちろん色々とですが?それに勉強だけが学校にくる理由じゃねぇし」

「ほぉ?そのほかの理由はなんだ?」


筋肉だるま爺に、入学初日に父親に当たる国王ランドロークさんに執事長が言っていたことをそっくりそのまま口にしてやるとにやにやしたままその条件すべてひっくるめてクリアできると言ってのけた


「そもそも学園自体は通うのだから変わらんがな」

「あと俺お前嫌い」

「わしはお主が面白いから好きだぞ」

「うわぁ…」


思わず素で引いてしまった

ステフィム先生が頭を押さえる


「第一、お…僕はまだステフィム先生から教わりたいので嫌です」

「…む…はっきり言うて、こ奴はお主以下の魔力量じゃし魔法ランクも魔法クラスだってそれなりにはあるがひくいぞ?…」


筋肉だるまがそういうとステフィム先生は少しだけ悔しそうにして眉を顰めたが反論できなさそうでなんだかすこし可哀そうだった

なので俺はにっこり笑って鼻で笑って言い返してやった


「それでも僕のクラスの担任ですから?ステフィム先生僕もう自室に戻っていいですか?お兄様が僕とお話があるんだとかいうので帰りたいんですけど」

「!えぇ、どうぞ。教頭の件は私に任せてください。わざわざ引き留めてすみませんでしたねショージ様」


ステフィム先生は子犬のように、パアッと明るくなり、一気に元気になった

やたらと褒められて嬉しい、とアピールしているような表情なのでよほどうれしかったみたいだね、うんよかった、よかった

なんだか張り切っているので俺はステフィム先生に筋肉だるま爺の相手を任せてとっとと退散することにしてサッサと自室へと帰ることにした


俺が立ち上がり、スミレを抱きしめると今度は止められることなく欲しい物が他の子供に買われてしまいもやもやしているような顔をして筋肉だるま爺は俺を最後まで見ていた


扉を潜っても感じる視線に、俺は本気で恐怖を抱いた


一刻も早くこの階層から脱出したい

そう思う何かがある気がしてならない

気持ち早めにエレベーターに乗り込んで、ルールウド君と共に俺の部屋のある階層へキューリャさんに移動するようにしてもらった


無事にエレベーターで自室のある階にまで降りきると俺はそのまま大きくため息をついて脱力して床にへたり込んでしまった


「こ、……怖かったああああ!」

「……まぁ教頭先生はあれでいてドラゴンの中でも優秀な方の種族、オリハルコドラゴンだからね」

「…………………………」

「ショージ?どうしたの?」

「オリハルコドラゴンって、確かドラゴン族の中でもかなり希少種で、体も大きくてかたくて魔法を全種類使えて物理攻撃完全無効で羽の羽ばたき一つで2国くらい簡単に吹き飛ばせる、っていうトンデモナイドラゴン?」

「そうだよ。」


なんつーでたらめだと聞いたとき思ったチートドラゴンが、あの筋肉だるま爺、だと…

そりゃバリスタ位難なく受け止めますよねー

おっかねーのに気に入られた気がして仕方がないのだが


「ショージ、言っておくと教頭先生はショージを気にいっちゃったみたいだからある程度覚悟しておきなよ?」

「…と、いいますと?」

「教頭先生、自分に反抗的な生徒で実力がある生徒大好きなんだ。」

「……気に入られたらどうなんの」

「………………………ことあるごとに勧誘、脅迫、恫喝、更には強制で唐突にお願いという名の無理難題をいってくる。」


職権乱用ですね、わかります

分かりたくない…知りたくない…でも唐突わけわからず急遽ポンと無理難題を手渡しに俺の教室に来られても困るしなぁ


「…その、えーと…無理難題って何」

「そうだなぁ…例えるなら真新しい発見間もないダンジョンに、監督する教員と一緒にと言いながらも教頭ご自身と一緒に発掘作業、4日間学園に帰れないこともあったし」


…………


「鑑定眼を生まれ持っているからというだけの理由で他国へ旅行させられた挙句に何故かその国の貴重な物を値切って買って仕入れてこいだとか…その国のダンジョン、迷宮を攻略してお宝発掘してこいだとか」


・・・・・・・・・・・・・


「貴重な魔物やダンジョンだけで取れる薬草の採取とかめったに現れない植物を育てさせられたり」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「可愛い弟を、特別チームメイトに入るよう説得するように言う、とかかな?」


おい最後!

明らかにそれ今現在苦笑しながらルールウド君がしようとしている事じゃあないかッ!

しかもルールウド君がやたら俺の頭の方を見てくるのですが


【昇次の頭の方にあの男性教頭の魔力を感じます】

………あんの筋肉だるま、くそ爺っ!

【魔法では無く魔力の塊のようです、これは精神的に目的を遂げないといけないという強迫感を見ている相手に影響する魔力のようです】


つまり、ルールウド君はあの筋肉だるまくそ爺の魔力で俺を説得しないといけないという強迫観念を抱かされている、とな?

【イグザクトリー、その通り、そうです】

払う事できる?

【光魔法でできるよ。】

【やり方;光魔法の浄化をイメージしながら昇次自身の頭にある魔力の塊を払い落とす、それだけ】


OKそれだけならばやってやれないことはない!

俺は目を閉じて、光魔法を纏う魔力を出す

そしてそのまま大幣(巫女さんなんかが持つ、紙がついている棒)をイメージしてその魔力の塊を払うようにイメージして、その後はついでに、と魔力の塊に負けない位に光の薄い膜で全身を覆って見せた


「!ショージ…凄いね、もう全身光魔法付与を覚えたんだ?」


俺は目を開けてキョトンとしたがルールウド君は俺の頭を撫でるだけで何も言わなかった

うーん、まぁ、凄いというのだからいい事なんだよね、たぶん


いつまでもエレベーターの前にいるのもあれなので俺はルールウド君を俺の自室へと連れて行った

扉を開けるとスミレがひょいと飛び出しやはり狭い箱の中に入っていき、ゴロゴロと喉を鳴らしてくつろいだ

すぐにキューリャさんは紅茶とグリーン茶を用意してくれて、俺とルールウド君に出してくれた


「ショージ、猫用の道具と本ばかりだね」

「うん、スミレは気に入っているみたいだよ」

「そっか、スミレちゃんが気に入っているならよかったね」

「うん。」


紅茶なんかを飲みながらも授業中何があったとか友人の事を聞かれたりとかしたのでそれに答えていながらもいつ俺は怒られるんだろうかと不安に思っていたらそれをお見通しという表情でルールウド君は思い出したかのようにぽつりと話し出した


「ショージが落ち着いたみたいだからお説教、というか軽く注意しておこうか」

「……は、はい」


何を言われるんだろうかと、思わず全身に力が入ってしまう

力を抜いてもいいよ、そんなに強く言わない気でいるから、と言われてしまったがそれはもう仕方がない

だって怒られるんだもの…わかりきっているんだもの…


「ショージ、いくら気に食わなくても、あんな口調で言ったらだめだよ」

「いや怒るとこ違くね?」

「ここは学園なんだからね、貴族の子たちが沢山いるんだよ」

「はい…」

「うちにいる時は気にしないけれど、気を付けようね」

「はい」


嫌だから怒る、というか注意するところ違うでしょ?

どちらかというと悪口とか、態度とか、そういうのじゃないの?

多少やりすぎた簡易舐めてないので叱られるの覚悟で筋肉だるまに啖呵切っていたんだけど…なんだか、的外れっぽい?注意点が思っていたのと違った


「そうだ、ショージ、もう上級生達から手紙貰った?」

「その話題はやめて…散々今朝届いたよ」

「ふふふ、一種の恒例とかしている光景だからね。僕の時も、そりゃあもう大変だったよ」

「どのくらい来たの?」

「そうだなー、僕の場合、特待生だったから先生がある程度チェックしていてくれてね、はじいてくれていたみたいで、それでも2箱くらいは来ていたよ」


はじかれているのにもかかわらず、2箱…恐ろしいな

俺ははじかれずに直に4箱も手紙が来ていたよ(泣き)


そしてそれが明日もあると思うとなんだか悲しいなー

お小遣い稼ぎのために必死にならざるを得ない先輩たち怖いなぁ…

・・・はぁ、何とかして早くチームを決めてしまわないといけないな

今日はなんだかんだ言って駄目だったし…

明日こそ、チームメイト(友人)を三人、見つけるぞ!


「チームメイトを早く決めないと、教頭先生の決めたチーム入り確定しちゃうよ?」

「勘弁して!?俺あのき…教頭苦手なんだ」

「うん、掴み処のない性格しているし、何よりショージのような子好きなんだよね…」

「…ミサイルやロケランで吹っ飛ばせばあるいはいけるかな…」

「それらは駄目だと言ったよね?」

「冗談だよ…残念だけど」


小さいのがOKならⅭ4だったらいいのだろうか

もしくは手榴弾とか…あいつに効きそうにないが爆発ならいけるんじゃないかとも思うんだよな

そんな俺の考えが伝わったのかスミレが文句言ってきた


『にゃー!それやにゃ!め、にゃ!』


…冗談だよ、やらないから安心していいよ?本当だよ?

爆弾系は流石にダメだよな…バリスタだした俺が言うのもなんだけど


ルールウド君と二人で雑談しながらも夕食になるまで紅茶とグリーン茶片手にゆっくりしてくつろいでいた

ルールウド君にチームメイトの話を聞くと教頭事筋肉だるま(…逆だって?知らんな)のお気に入りになってしまったルールウド君は勧誘の手紙や直接あいさつしに来る上級生が居なくなり、無理やりチームメイトがもうすでに決定したと担任の先生にお知らせされたとか…何だ、その強引な手段は…

俺はそうならないようにしたいから、明日何とか見つけないといけないな


そう思いつつステフィム先生が迎えに来てくれるまでそんな話で盛り上がっていた


ノックの音がしてキューリャさんが出るとステフィム先生が夕食をどうするかと聞いてきたと言った…ただ俺には、そのステフィム先生が偽物だとわかってしまったのだけれども…(苦笑)なぜならステフィム先生の足音とは違うし、気配が違う人の出し、何より…


分ちゃんがポップアップで知らせているからだ


魔法で別人、しかも生徒がステフィム先生に化けているって、分ちゃんが言っているし、本物のステフィム先生ならばルネア君達の部屋を訪ねてから俺の所にくるんだよね…


「ショージ、どうしたの?夕食だって。どこで食べる?」

「…そうですね、自室で食べます。ルールウドお兄様もご一緒しましょう」

「!…うん、そうだね。」


ルールウド君がそういうと耳元でこっそりとどうしたのかを聞いてきたので俺は筆談で外にいる人はステフィム先生じゃないと思った根拠と分ちゃんの意見を書くとチラリと扉の方を見てからマクスェルさんが扉を開ける


するとにこにこしたステフィム先生(らしき生徒)がマクスェルさんを見て少し眉を顰めたがすぐに笑顔を保つともう一度俺が食事をどうするのか聞いてきた

キューリャさんが自室でと言うとにこにこしていたのにスッと笑顔を消して今度は目を紅くしマクスェルさんとキューリャさんを見た


「っ」


マクスェルさんがガクンと膝を折りその場で崩れる

しかしキューリャさんは咄嗟に目を反らしたのか、顔を背け、下がった


「何の御用ですか」


キューリャさんがそう偽物のステフィム先生に尋ねると偽ステフィム先生が指を鳴らした

すると膝をついているマクスェルさんが自分で立ち上がってルールウド君の元へ来ようとしたのだが、数歩歩いたところでスミレが威嚇してマクスェルさんの足に噛みつき精霊術で木を生やし動けなくした


「ッチ、精霊使いか…厄介なの気に入ったよなぁ、くそ教頭め」

「その口調…躁術…コントロル先輩ですか」

「………あぁ、そうさ。くそ禿野郎に命令された。ルールウドの弟なんだろぉ?説得してくれよ、面倒だからさぁ」

「あいにく、僕らの家訓は自由主義です。個人の意見を尊重します。」

「ッチ!お坊ちゃんめ」


………誰かどういう事かを教えて欲しいのですが

【教頭先生がルールウドの言っていた特別チームに指令として昇次を引き入れて来いと言ったと推測できる。ステフィム先生に化けて、昇次とルールウドを誘い出し、別の場所にて洗脳術を掛けようとしていたと思われる。マクスェルは不意打ちで操る術を喰らってしまった。】


『にゃー、こいつから、魔物や魔獣の匂いがするにゃ!臭いにゃ!』


【精霊は魔物、魔獣と相反する者のため敵対している匂いに過剰に反応する】


…スミレはこの偽ステフィムから魔獣や魔物の匂いをかぎ取ったようだ

俺はルールウド君が自分の背後に隠すようにルールウド君が腕を引いたので俺は無言でそれに従った


「ルールウド、チームに誘うだけなんだぜ?いいだろ?」

「お断りいたします。僕は兄なので弟を守る権利と義務があります」

「どぉしてもやり合うってのか?」

「そうとって貰って構いませんが、魔眼は僕には効きませんよ?」


…………えーと、俺はどうしたらいいやら…

俺が困惑していると分ちゃんがポップアップウィンドウで語りかけてきた


【魔眼…目に魔力を集めると特殊な行動、魔法、魔術を発動できる特殊スキルの総称】

【対策として目を見ない、相手の魔力へ干渉し数時間だけなら魔眼を発動しにくくすることが可能。】

【魔眼所有者同士には効果がない】


へ~そうなんだ、なんて思いつつも俺は見なければいいのなら、と影の中へと透明になって入ってみた

ルールウド君が引き留めている為か注意がそっちの方へ行っているからすんなりと透明になり陰に入る(一時的に逃げる)ことが何とか可能だった、といえる


俺が影の中から見ているとマクスェルさんが魔法を使って精霊術の樹を燃やした


「さぁて、二対一だぜ、ルールウドぉ」

「いいえコントロル先輩。二対三です。」

「おろ…強気だねぇ、魔力では俺の方が上だぜ?」

「技術では僕の方が、そして先輩よりも実力があるキューリャとショージがいます」


コントロル先輩とか言う偽ステフィム先生がスッと左手を前に出すと影が足元から盛り上がって、ぽこんと泡みたいな薄い膜みたいな大きな膨らみが割れて魔物が出てきた


キューリャさんとルールウド君が身構え、魔力が動くのを感じる

スミレも尻尾を膨らませて水の渦を生み出し自分の数倍もある水でできた虎のようなものを生み出して威嚇した


あわわ・・・一触即発って感じだ

いつでも互いに攻撃できるというようにお互いを睨み合っている

俺は本人なのに、俺抜きで話が進んでいる感じがしてならない

誰か止めてくれという俺の願いが届いたのか、開け放された扉の向こうから誰かが静止する声がした


「コントロル君、ルールウド君、駄目。」

「ッチ!」

「…はい」


素直に聞き入れる二人は、魔力がいつでも出せるよう渦巻いているのにもかかわらず、魔法を出さない様にしている

やがて廊下にいる人がもう一度名前を呼ぶと魔物がクウンと一鳴きしたので偽ステフィムが撫でて戻るように言うと魔物がズズズと影に沈んだ


それを見てスミレが威嚇しながらも影を水の虎に触らせていた

そして自分で安心していいと思ったのか、俺の潜む影の所まで来て座っている


『ニャー…魔物が影の中に消えたにゃ、もう安全にゃ!』


…いや俺は魔物に怯えて隠れたわけじゃないんだけど?

ルールウド君には効かなくても俺には効きそうだから魔眼対策で潜っているんだけれども?なぜ俺が魔物に怯えないといけないんだ、散々山で狩ってきたと言うのに…

それにしても、この喧嘩というか戦いに発展しそうな言い争いを止めた人物は誰なんだろうか

影の中ではよく見えない角度にいる為、なんともいえない


「コントロル君、魔眼を解いて従者を解放してあげて」

「…そうだな、仕方ねぇ」


偽ステフィムがぱちんと指を鳴らすとマクスェルさんがその場でくず折れた

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