童話とかでよくありそうな光景…
幹の周りが10メートル位在りそうなくらいの大樹へとつれてこられてしまった
『竜胆のしずく、ここにあるよ。』
「え」
『あのね、私たちここに住んでいるの。だから、しっているよ。』
「教えてくれるの?」
『『教えるのは君にだけだよ』』
何でだろう、と思ったけれど兎や猫たちも平気で俺の分かる言葉を話している点から考えたら分かるようなことだった
・・・この動物達と人型にもなっている何かは精霊なのだ、と
『ほら、これが“竜胆のしずく”だよ。中に“しずく”が入っているんだ。』
犬の姿の精霊さんが、尻尾に巻き付け持って来たのは確かに図鑑で見た【竜胆のしずく】の実だったので受け取ると木の枝にぶら下がっている猿に似た精霊さんが今度は違う大樹の木を指さした
『今度は、“ドラゴンシード”でしょう?それならあっちの木の穴に生っているよ』
『でも手を入れただけで分かるようになっていないんだ。』
『手に入れるにはねー、魔力を纏って木の穴に手を入れるんだよー』
色んな姿の精霊さん達がアドバイスしてくれたのでその通りに従って俺は土属性の魔力を手に纏わせて見て、木の洞の中に入れた
すると木の中に何かいるのか、手を何かに触られた
「わ、何?!」
『大丈夫、大樹の意思だよ。魔力と引き替えに少しシードを分けてくれるの。』
馬の姿の精霊さんにそう言われたので引っ込めようとしていた手をそのままにした
そしたら木の意思とやらに掌に何かを握らされた
「ん?なにか握らされた・・・?」
『手を出してみて?』
「うん・・・」
素直に出すと手の中には小さな木で出来たバスケットがあった
子供の俺が掌に収められるくらいの大きさのバスケットだ
中身には、竜胆のしずくが中にある木の実が5コ入っていた
『これで、お使いはすんだね』
「え、あ、ありがとう」
『今度は遊びに来てねー?』
『病気治ると良いねー』
どうやらここの精霊さん達はアルトくんの病気のことも知って居るようだった
精霊さんにお礼を言って抱えて【ドラゴンシード】と【竜胆のしずく】をもってルールウドくん達の居る所へと行った
「あ、ショージ!もう何処に行ってたの?急にいなくなるのは駄目だよ!一応この山は屋敷と違って危ないんだからね!」
「ショージお兄ちゃん、め!」
「・・・うん、ゴメンね」
俺が戻るとルールウドくんとミーシェちゃんに怒られてしまった
でも俺も精霊さん達に連れて行って貰わないと手に入れられなかったから、仕方ないんだ
するとキューリャさんが俺の抱えている物をみて驚き目を見開いた
「ショージ様、ご無事で何よりです。所で、お抱えになっている、それは・・・」
「それは・・・ドラゴンシードじゃない、ですか」
「あれだけ探したのに、こんな子供が俺達より先に見つける、だと・・・」
エルフさんが二人とも、あり得ないモノでも見たかのように見てきた
俺は嬉しくなって、笑いながらもさっきあったことを教えた
「ここに住んでいる精霊さんに教えて貰ったんだ!」
「へー・・・どこにいるのー?」
「あっちにいるよ?また後で遊びにくるねー!」
俺が手を振ると除いてルールウドくん達のいる場所まで案内してくれた馬の姿の精霊さんが嘶いた上で人型に変身して手を振ってどこかへ行ってしまった
きっと、他の精霊さん達の居る所へ戻ったんだろう
「むー・・・見えないけどありがとねー」
ミーシェちゃんがそう言うと嬉しそうに馬の嘶きだけが聞こえた
精霊さん達は木の陰から手を振っている気配を感じた
「お礼は伝わっているみたいだったよ。」
「そっか、よかったぁ!じゃおばあちゃんちに戻ろっか」
「う・・・またあの鳥に乗らないといけないの・・・?」
「あぁ・・・そうだった><」
ルールウドくんがげっそりとした表情で、ミーシェちゃんは何だか今から凄く嫌な勉強をすると言われているときのような表情になった
俺もジェットコースター顔負けのあの急加速、急上昇は嫌だったので俺は鳥の所に行き鳥の足下で少しだけ緩やかに行動するように“お願い”してみた
すると鳥は何度も首を縦に振り、任せろというように翼を拡げた
俺は籠に風よけとして土属性の魔法で蓋を作って更に空気抵抗を減らすように鳥に土魔法で斜めの金属を着けた
これで少しはマシになってくれることを願う
「ショージ、魔力は大丈夫?」
「大丈夫だよ?ほら」
俺は腕に簡略化で出したステータスを見せたら驚かれた
【HP120、MP140 状態異常;無】となっていただけだけれど、何か変だったのだろうか・・・俺には実感としての異常ないのだがルールウドくん的には違和感を感じたのだろうか
「そんなに魔力使ってないね。驚いた。」
「あ、そっちの意味で驚いていたのか。俺はてっきり別の意味で驚いたのかと思った」
「別の意味って・・・あぁ、使いすぎて、とかって言う意味?」
「うん」
「かなり魔法を使っているのにこれだけ残っていたら驚くと思うけれどなぁ・・・」
うーん、そう言う物なのだろうか?
俺は他の人達のステータスを見たことが余りないし、誰がどの位魔法を使うとどの程度魔力が減るとか分からないからなぁ・・・
まぁルールウドくんが言う位なのだから俺のこの数字は使っていた魔法に対して割と消費を抑えられていたと考えるのが妥当だと思うことにしたけれどね
まぁ念のために魔力回復薬を口にしておこうと取り出すとルールウドくんもそれには賛成だと言う表情をしていた
俺が薬を飲んでいるとミーシェちゃんが大事そうにドラゴンシードを持ちつつもぺたぺたと触って遊んでいたのが一寸可愛かった
俺達は鳥の籠に乗り込み、再びフロストエルフの里の二本の木の前にまで飛んで貰った
今度は一切急発進急加速、急停止するようなジョットコースター顔負けの危険な旅では無く、緩やかに上昇して、気を付けつつ飛んでくれた
・・・それでも多少揺れるのは仕方のないことで、大の大人がなんかトラウマを引き起こされたのか、その・・・再びとても名誉を傷つけるようなことを仕掛けて、慌てて一回鳥さんに地上へ降りて貰った事は、黙っておいてあげよう
「エルフさん達大丈夫~?」
「ミーシェ、近寄ったらいけないよ。こういう時はそっとしておいてあげようね。」
「??????はぁい?」
うん、そうだよ、そっとしておいてあげようね
エルフさん達の具合が良くなるよう俺は無言で気分を回復する光魔法を水に付与してから黒いマントを着ているエルフさんに上げて、俺と同じように光魔法を緑色のマントを着ているエルフさんに使ってあげているキューリャさんに生暖かい目を向けられてしまった
・・・けれど、俺はここまで酷くなると予想してお仕置きしてあげた訳じゃないからね?
まぁ、少~しばかり遊びが過ぎたかな、とは思っているけどさ・・・
だって幾ら子守が苦手で、上司に無理矢理有無を言わさずに押しつけられたからと言ってもさ、何も知らないいたいけな子供に紐もベルトもないジェットコースター(強制、しかもジョットコースターより酷い速度)死すら生ぬるいくらいの急停止の後でアレは酷いと思うんだよね、よって俺は怒ったこと自体は正当防衛だと言い張るね
答えは聞いていない
それがエルフさん達にどれだけ深い後遺症やトラウマを生み付けられようが知るか
俺は一寸前まで人間だったんだぞ!下手すれば死ぬじゃないか!!
それに比べればあんなの可愛い物だと思うけれどね!俺まだ怒ってんだからね!
ルールウドくんとミーシェちゃんが許してるから俺も仕方なしに許してあげることにして解放してあげたんだからな!ルールウドくん達に感謝して欲しいくらいだ!
・・・とまぁ俺だけは怒っていてももう過ぎたことだし一度はしっかり怒った訳だし無言で光魔法を使ってあげてるんだけどね!全く!
エルフさん達の顔色が少しマシになってきたので俺はせかした
何故か涙目になっている気がするが、俺には分からないな
早くお薬作って貰わねばならないんだから、仕方ないでしょ?ないよね
・・・
・・
エルフの里の前、木の門へと到着するとチチチと鳥が鳴いて俺に顔をすり寄ったので、俺は撫でてお礼を言った
「ありがとね。おかげで助かったよ」
「・・・我々より懐いている気がするのは気のせいか」
「・・・・・・そのようだな・・・何なのだ、あの子供は・・・」
エルフさん達が何か言っているけれど気にせず俺は里に行くよ
もう帰ってさっさと【ドラゴンシード】と【竜胆のしずく】をアルトくんのお兄さんに渡して薬作って貰いたいんだ
更に更にスミレにロー・・・何処だったか忘れたけれどもう一つの薬の材料をとってきて貰える様いってもんぽちを上げないといけないんだ
スミレを病院において来ちゃったからきっと拗ねてるよ・・・
今回ばかりはもんぽちも辞さないよ
仕方ないから、更ににゃおチュールも着けるよ
今回は、勝手に置いてきてしまったし拗ねるだろうから・・・しかも俺絶対に怒られるよな・・・ルールウドくん達も巻き込んで屋敷抜け出させてしまったし・・・
屋敷の使用人さん達に、更にご両親達に怒られるだろう・・・
憂鬱になるからって避ける訳にもいかないし、しっかりと怒られることにします・・・はぁ。
それとスミレが何とか機嫌を直してロー何とかから薬の材料を獲ってくてくれる様説得せねばならないな・・・
そう思いつつも俺達はフロストエルフの里へいった




