初入院、初の友達
部屋でスミレと一緒に本を読んでいるとスミレが手紙を書かなくて良いのかと言ってきた
ふと顔を上げるともう辺りは暗くなっていて、灯りを付けないといけない位になっていた
いつの間にこんなに暗くなったんだろうかと思って灯りの魔法具をつけてみるといつの間にかおいてあったサイドテーブルの上のトレイにのった野菜中心みたいな食事と飲み物、それと病院の楽しい楽しいお勧め本があった
そして本の上にはメモがあり、読書は良いけれど目を悪くしますよと言う親切心からか注意書きがあった
すこしだけ申し訳なくなる物の、今度からは気を付けようと思った
食事を取って、トレイをどうしたら良いのか困りつつもメモをもう一度見てみると先程見たような注意書きの他、トレイは明日の朝に取りに来るからそのままサイドテーブルにおいておけば良いと言うことが書かれていたのでおいとくことにした
そして就寝は早めにとの文もあった
悲しいかな、こんな事書かれてるメモや食事を置かれたことは全然気付かなかった
本当にいつの間においてあったんだろうか・・・
そして文字が勝手に独りでに書き換わるとか凄くない?デジタルとかじゃないのに、独りでに文章が浮かび上がってくるような物がこの世界にもあるのか、凄いな・・・と一瞬思ったけれど魔法があるんだしそりゃそう言う物もあるだろう
よし、二人に向けて手紙をさらさらと書いて今日合ったことやアルトくんのことも書いて、スミレにささみをあげて(スミレはささみが気に入ったらしい)ルールウドくんにアルトくんの病気について完治や改善することがないのかと聞いてみることにした
多分、アルトくんが言ったように腕の良い光魔法使える人とか手術でちまちま患部の石を削るしか、方法はないんだろうけれど・・・
ルールウドくんなら、何とか方法を見つけてくれそうな気がする
スミレに手紙を届けて貰って、戻ってくるまで図書室で借りた本に挟んで置いた栞の部分から読み始めた
4ページくらい読んでいたら、スミレがニャーと一鳴きして俺の膝を何度も踏んだ
ふにふにとした肉球が柔らかいんだか、くすぐったいんだか分からないが、スミレは止めてくれそうにない位かなり膝を踏んできた
仕方なしにスミレに止めるように手で邪魔をすると手の甲を猫の舌でざらざらと舐めた
若干くすぐったいし止めるようにと言うと逆にスミレに怒られてしまった
『ショージは本を読んだらお話きいてにゃいにゃ。悪い癖にゃ!』
「・・・ごめんなさい」
『にゃ!にゃい、お手紙にゃよ!』
「あぁ、ありがとう」
どうやらスミレはルールウドくんとミーシェちゃんの返事を貰ってきてくれたようだ
さっそくミーシェちゃんの方から見てみると、子供らしい歪だけれど、可愛らしい文字で今日合ったことを書いてくれていた
剣術の訓練は楽しかったけれど、精霊文字の勉強は詰まらない、退屈、難しいと書かれていたので少し微笑ましくなった
ミーシェちゃんに後で頑張るように伝えとこう、と思いつつも次に、ルールウドくんの手紙に目を通した
几帳面そうで綺麗な文字をしているルールウドくんの手紙を読むとミーシェちゃんが家庭教師の監視の目を盗んで逃げて猫のように木に登って降りられなくなったとか、俺の心配をしていたりとそれなりに忙しかったようだ
そして、病院の医師達に、病気を調べて貰う段階で俺が光魔法をバレていたことが判明
うん、知っていた。やたらと医者になるような本や医者になるように進める本を読むように進めたり、光魔法に適性があるとか知ってたりしたし、やたらと待遇も良いし・・・
医者になりたい訳じゃないけれど、こうも露骨にされると何だか必死だなとは思って同情してしまうけれどな・・・ならないけど!ならないぞ?!
誰に言い聞かせるでもなくそう思いながらも先を読んでいくと流石のルールウドくんもアルトくんの病気はどうしようもないと書かれていた
まず、専門家である数々の医者がさじを投げてる位進行してしまってる病状なのだから、仕方ないのでは無いのかと言うことが一つ。
次に、本人がまだ若く、強力な薬を服用することが出来るような年齢では無いこと。
最後に、薬により体事態が蝕まれ、手術も数回しているのだから、とんでもない上級者の光魔法を使える物でも難しいのでは無いか、とも書かれていた
やはり、難しいか・・・そうだよな、ルールウドくんも何でも知って居る訳ではないよな
でもなんかこう・・・凄い薬草を、教えてくれたりするかと思ったんだ
その薬草を飲んだり煎じたりしたら何でも治るとか、とか!
何かないのかと期待したんだ・・・ッ!
無理だったしルールウドくんの知って居る限りではないと言われたけれど!
まだ10代の、子供なのに・・・今の俺より顔色も悪かったし・・・
相当、辛いんだろうと伺えてしまうアルトくんの表情が印象的だった
否、俺事態日本で生きてたときはそんなに重病な病気とは無縁だった訳で・・・
何とか出来る事をしてやろうと物知りであるルールウドくんにも知らない、わからないと言われてしまった訳で・・・
まぁそんなことは土台無理だった訳だ
よし、しかたない、切り替えよう
ルールウドくんは手紙で学校のことを別の紙に書いてくれたので明日そっちの方を一緒に読もうと思い、俺は封筒にしまって、明日着る予定の服の上着ポケットに封筒を入れた
ついでに、ミーシェちゃんの手紙も上着に入れて明日見せようと思った
そしてスミレが枕元に歩いて行き、丸まっているのを横目に、布団の中に入った
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夢の中でミーシェちゃんに今日会ったアルトくんのことを話したら手紙で読んだと言われて、どんな人なのかを詳しく話せと言われたので知り合ったばかりだからそんなに詳しく細かくなんて無理だと言い聞かせた
唯、病気の性で長く図書室に行ったりしているみたいだと言うとアルトくんは病院の中ではルールウドくんみたいな人なんだねと言われて少しそうかも知れないと思った
その後は何事もなくスミレの世話をしつつ雑談をした
ミーシェちゃんは色々と屋敷での勉強に不満がありそうだった
『メニーがおしえるせ~れ~術の勉強難しいからキライ~』
『頑張れにゃ』
『わぁーん、スミレちゃんもルー兄様と同じ事言ってる!> <』
勉強は本人がするしかないからなぁ・・・(苦笑)
ぐちぐちと文句言いながらもミーシェちゃんはスミレの全身を撫でまくった
スミレはやや嫌そうにしつつも比較的我慢して撫でられていてあげていた
スミレ、頑張れ
俺はミーシェちゃんの話し、と言うか文句というか愚痴を聞いてあげた
まぁミーシェちゃんは本当に精神も体もまだ三歳児だから仕方がないよな
誰だって毎日机にかじりついて大人しく勉強をさせられるのはきついしな・・・
特にミーシェちゃんは貴族だから結構勉強することが多いから、事実大変なんだろうな
そりゃあ愚痴なんてルールウドくんや奥さん達にも言っているだろうけれど、今夢の中だから俺しかいないしな・・・慰めつつも愚痴を聞いてあげることにしたのだった
『勉強より剣術のお稽古してた方が楽しいのに~』
『楽しいことばかりしてたら飽きちゃうでしょう?勉強しておかないとね』
『むむむ・・・』
ミーシェちゃんが頬を膨らませる
うーん・・・こういうときに甘いお菓子があればな・・・
否、夢の中だし、いくらでもお菓子くらい出せるか
俺は想像をしてカップケーキを出して、カップケーキの隣にグリーン茶を出してミーシェちゃんと一緒に食べた
『おいし!』
『よかったにゃ?』
『うん!甘くって、ふかふかで、おいしい!』
『・・・みぃーも一寸欲しいにゃ』
『猫用じゃないから駄目だ』
『ニャぅ・・・』
残念そうに尻尾を丸め、足の間に入れてションボリしているのを表現しているスミレに少し同情し、ささみを出してあげると嬉しそうに平らげた
そうこうしていくうちに、7時になってしまってミーシェちゃんが起きる時間になってしまったので夢の中で別れて手紙をまた書くと約束し、俺達も起きた
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病室で起きた俺は顔を洗って、着替えの中でまだマシな服を選んで着替えた後朝の検診に来た主治医の男性医師に色々と雑談しながら検診して貰い、食事を取った後中庭に本と手紙を懐に入れたのをポケットの上から確認してそそくさと急いだ
アルトくんに、ルールウドくんの手紙を見せたくてやや早歩きになってしまったけれど、中庭に着くまでに疲れてしまったのは情けなくなるので内緒だ
中庭に着くとまだアルトくんはいなかったけれど、ベンチに座ってスミレと一緒に待っているとアルトくんがゆっくりとだけれど、やって来て驚かれた
「早いね。もしかして、待たせてたかな?」
「さっきいそいできた!」
「急がせる気はなかったんだけれど、ゴメンね?」
「兄に当たる人から外の話を書いてくれた手紙送って貰ったから」
「そうなんだ?」
ルールウドくんの手紙をポケットからとりだした
一緒に手紙を読んで、ルールウドくんのいっている学園を想像してみたり、アルトくんの話をしたりミーシェちゃんと俺が暮らしている屋敷の話をしたり屋敷にある本の話をしたりと話題には困らなかった
事本の話にはアルトくんが興味を記したので、今度お見舞いに来てくれるときに屋敷の本を数冊持って来て貰える様交渉してみようかと思った程だった
そしてアルトくんと中庭にて2日くらい本を読んだりルールウドくんに手紙を書いてみたりした
アルトくんと知り合ってから3日くらい立った時にルールウドくんの手紙で学園での話の中にあったダンジョンの中の話にあった、スライムの手触りが凄く良いらしいので実際に会ってみたいね、可愛らしいダンジョンのモンスターの話題になり、図書室からダンジョンにいるモンスターの図鑑を二人で見て、色々と話し合ったりした
その日の夕方も明日、中庭で会うよう約束をして別れた後自分の病室に行くと主治医の男性医師に西棟のアルトくんと仲が良いのかと聞かれたので頷いたら喜ばれた
「アルト様は長期入院を強いられており、友人が少ないので我々医師としても心配しているんですよ。」
「アルトくんイイコだから友人出来そうに見えるけれど・・・」
「検査が多くて、病室から中々出られないときが多いんですよ」
「あぁ・・・」
苦笑しながらも、医師から是非今後とも仲良くしてあげて欲しいと言うことと、なるべく元気づけるような言葉を掛けてあげて欲しいと言われた
医師が言っても、効果が薄く、かといって今までは友人もいなかったから落ち込みがちで防ぎがちの性格だったらしい
医師としては何となく元気を出してくれるように声を掛けてはいた物の、幾ら言ってもやはり取り繕われて終わってしまっただけだとのこと。
・・・そりゃそうなるよな、とも思う
医師に言われたからどうという変化はないけど、明日は何して凄そうかとは考えるくらいには、仲が良いと思う
因みに、スミレも人間の姿になって貰って自己紹介をして済ませてある
スミレは精霊だぞー、凄いんだぞー、とふんぞり返っていたので、もれなくささみを食べさせて黙らせておいた
アルトくんも精霊が欲しいと言っていたから、スミレが猫の姿の時にも見えるようにしてあげる方法を見つけると約束していたのを微笑ましく見守っていた
うん、多分無理だと思うんだ。だってスミレ知能低いから・・・
それに関しては、俺の性だけれどね、マジゴメンスミレ・・・
手紙を屋敷の二人へと向けて書いて、スミレに届けて貰った後、シャワーを浴びてベッドへと潜った
スミレが俺の枕元で丸くなっていたので俺は掛け布団に入らないのか聞いてみたけれど枕元で良いと言われてしまった
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スミレと俺が夢の中に来た、と認識した途端にミーシェちゃんが俺に抱きついてきた
俺は仕方なしに受け止めてあげると、それを見てたスミレが面白がったのかまねしてミーシェちゃんに勢いよく顔面に飛びついた
『ショージお兄ちゃん、スミレちゃん!おかえりー!』
『にゃー!』
『きゃー、きゃははは!行き成り飛びかかったら危ないわよ、スミレちゃん』
その“危ない”事を先にしたのはミーシェちゃんなんだけれどね?(苦笑)
ミーシェちゃんはとても楽しそうにスミレに説教をするかのように文句を言いつつもうりうりと頭や体を撫でる
ぐるる、と不満そうに喉を鳴らすスミレを無視してそのまま暫く撫でていたミーシェちゃんだがスミレがついに我慢できなくなったのか、不満そうに何時もより低い鳴き声でにゃぁあ、と鳴いて両前足でミーシェちゃんの手を捕まえた
『あ、スミレちゃんに捕まっちゃった』
『うううううう・・・』
『あれ、スミレちゃんお腹空いたの?』
『違うにゃ!・・・いい加減にゃでるにゃ!みーしぇは撫で方がにゃってにゃいにゃ!』
『(指摘するところが違うと思うんだが・・・まぁいいか)』
スミレには悪いと思う、だが、ミーシェちゃんとスミレのやり取りをみていると和むな・・・
スミレは以下に丁寧に撫でて欲しいかを熱弁しだした
が
ミーシェちゃんはよく分かっていなかったようで、スミレの頭をぐりぐりと先程よりも乱雑に撫でてはスミレを不機嫌にさせていた
ふふふ、三歳児には流石に無理だ、諦めろ
子供は容赦がないから大変だぞ、頑張れ(助ける気はない)
さてと、スミレがミーシェちゃんの相手に夢中になっている間に俺はスミレのご機嫌を少しでも回復するためにかりかりでも出してやるかな
俺が何時もあげてる餌皿を出すとそれを見てすぐにミーシェちゃんの腕の中からするりと抜け出し俺の膝上にのり、ニャーニャーと餌を請うように鳴き出したスミレを見て、ミーシェちゃんはすぐにからかうのを止めてくれたようだった
俺が餌を食べているときだけは撫でないようにと言うのをミーシェちゃんはちゃんと聞いてくれているようだ
暫くスミレがかりかりを食べている咀嚼音が夢の不思議空間に広がる
そしてそのスミレが食べている姿をじーっと何が面白いのか飽きもせずに一心不乱に猫の食事を見詰めているミーシェちゃん
・・・毎回思うが、面白いのかな、食べてるところを見てて・・・
子供の考えることは分からないな
『・・・なーぅ、みてて面白いニャ?』
『んーん、面白くない!』
『ニャ・・・面白くにゃいのかにゃ・・・?』
あ、面白くなかったんだね・・・そりゃそうだよな・・・?食べてる所を見ているだけだしな?
けれども一瞬、思わずスミレと俺が思わず同じ事を考えてしまったのは、仕方ない事だろ
ミーシェちゃんはそのまま気にせず食べて良いといってくれたからか、スミレは遠慮なく何時も通りかりかりと音を立てて食べ出した
ミーシェちゃんはじーっとまた大人しくスミレが食べているところを観察しだした
スミレが食べ終わるとミーシェちゃんがすぐにスミレを抱き上げた
スミレは不満そうになう、と一鳴きして抵抗を諦めた
そんなに嫌なら人方になれば良いのに、それをしないところを見るとそこまで怒っている訳でもなければ機嫌を損ねている訳でもないようだ
唯、食事後という訳で一寸だけ不満そうなのだろう
『ショージお兄ちゃん、明日私とルー兄様とで病院行くね!』
『え、奥さ・・・お母さん、は?』
『お母さんは明日用事があってどうしても出掛けないといけないの。』
『え、ミーシェちゃん達だけでお留守番、大丈夫?』
『大丈夫だよ?メニーもジョアンもいるもの!それに、ショージお兄ちゃんの新しいお友達、会いたいもん!』
どうやらミーシェちゃん達がアルトくんに会いに来たいといいだしたらしい
夢の中でミーシェちゃんにはアルトくんのことを話してあげてたし、ルールウドくんには手紙で教えていたし、病気の相談もしていることから何の違和感もないのだが会いに来るほどとは思わなかったから驚いた
『ルールウドくんの手紙を読んだの?』
『ううん、読んで貰ったの!ルー兄様と一緒にいたらスミレちゃん来たから、ルー兄様にルー兄様のと、ミーシェのと両方読んで貰った!』
『そ、そっか・・・』
ミーシェちゃんが文字になれないといけないから、と思って考えて書いているのにルールウドくんに読んで貰っていたとは・・・まぁいいか後でもう少し立ってから、アルトくんの病気の都合も在るから、安定しているときにとは思っていたけれども・・・うん
少し、早かったなと思った
それに、ご両親のどちらかが付き添ってくるならまだしもメイドさん達従者さんとか・・・
因みに、メニーさんというのは何時も俺が朝起きると着替えを手伝ってくれてるメイドさんだ
ロングタイプのメイド服と帽子を身につけている、しっかりした性格のメイドさんで、ミーシェちゃんのお世話をしているメイドさん達の内の一人
精霊術や精霊語の先生でもありサボるミーシェちゃんの捕獲する専門になっている
俺も精霊術と精霊語を習っているので俺も若干頭が上がらない先生である
でもメニーさんの授業はこの世界になじみのない俺や三歳児のミーシェちゃんにわかりやすいように何度も分から無い所を教えてくれるので俺としては良い先生だと思う
・・・ミーシェちゃんは、勉強を教えているときより普段の方が好きだと言っているが子供ってそんなもんだよね?
ジョアンさんというのは赤い色の髪の毛を短く切りそろえておかっぱみたいにしている年若い執事さんで、笑顔が似合う元気な少年だ
俺よりもどちらかというとミーシェちゃんと性格が合うようだ
一緒になってメニーさんに軽く小言を言われているところをよく見かける
元気が良くて、良く屋敷内を駆け回っては他の従者さん達から注意されているのを聞く
ジョアンさん、とよんでいるのは一応理由があり、ジョアンさんは少年の姿だけれど、100歳越えている、ダークエルフなのだ
エルフ族は応じて200歳越えないと背丈が10代の子供に近い姿で止まるそうだ
200歳と聞くとなんか凄まじい年寄りのように思えてしまうのだがそれは人間の感覚だから、と言われてルールウドくんに笑われてしまった
どうやらルールウドくんやミーシェちゃんもドラゴンとエルフのハーフなだけ合って年齢は高齢でもしばらく100年,200年は10代の子供の姿だそうだ
どうしようもない位活発でミーシェちゃんと同じくらいの精神年齢なのは良いのかと思うがエルフ族は400歳から大人になる自覚が出るからまだ100歳なんて子供の内に入っているから、と本人が言っていた
そしてそれを聞いていたルールウドくんにもう少し大人気が出ても良いんじゃないかと小言を貰っていた
・・・あれ、ルールウドくんとメニーさんしか、元気な子供二人を止める人がいないって・・・保護者がいないって大丈夫かな・・・
病院は一応入院する人や魔族しかいないからね?大、丈夫だよね?
ジョアンさんだってそこは分かってくれるよね?ミーシェちゃんも大丈夫だよね!ね!
信じていますよ?不安になってるけれど・・・大人しくしていてくれると信じますからね!
因みに、幼女メイドちゃんはミーシェちゃん専属のメイドさんで名前はクーナちゃん
クーナちゃんはまだ11歳の子供ドワーフだそうです
ドワーフなので力持ちで、金属や宝石類の善し悪しが分かるという事だ
凄いな、異種族だらけだ、とも最初は思ったけれど、まぁ当然なんだよね
だって屋敷があるのは雪山で、山肌が露骨に見えている足場が悪く、年中雪や吹雪、時には雪崩もある山で暮らしていけるのは人間ではあり得ないのだから
ルールウドくんの簡単授業で屋敷の場所から屋敷にいる従者さんの名前と種族をしっかり教えて貰ったから大丈夫だ
おかげでノート二冊はこの屋敷の従者さん達の事で埋め尽くされたよ
憶えないといけないから、ちゃんと名前と身体の特徴的な物は一緒に書き出したけどね
ここ最近、俺のために新たに雇って貰った専属執事さんもいて、その人はキューリャ、という光魔法が使えるドラゴン族の子供だそうです
キューリャさんはすでに200年生きているらしいのですが・・・
実はまだ、あまりあったことないのだ
何故かというとメニーさんが俺とミーシェちゃんのどっちが起きているのかを確認してから専属従者を俺達の元へ連れてくると言うことをしないといけなかったからだ
そして俺は最近までそう言う一人の従者に世話して貰う事のない生活をしていた
何せ、ドラゴンパパさんがどうせなら光魔法を使える、歳格好の近い従者をと言う事で募集をしていたからだ
光魔法は希少なため子供のうちに囲うという意味を実戦されたみたいだ
とはいっても相手は俺より遙かにお爺さんな訳ですが・・・ドラゴン族は寿命が長いからなんてことはない、人間で言うところの10代前半くらいの感覚なんだそうです
そう聞いたら子供だと思うけれどな・・・うーん、種族の感覚の違いから言ったら俺、子供のうちに死ぬぞ?いいのかそれ・・・
そして、キューリャさんは俺に数回しか会っていないのに、今回ミーシェちゃんから俺がいないと聞かされて真っ先に知り合いの霊媒師さんに取り次いでくれたと手紙で昨日ルールウドくんに聞いた
何だかあまり合っていないというのに、ご迷惑をおかけしてしまったみたいだが、キューリャさんにはまだお礼を言えてない
いつかちゃんとお礼を言いたいな
『そう言えばキューリャさんは、来ないの?』
『キューちゃんはもう病院にいるよ?』
『え?』
『キューちゃんはもう病院に行ってるよ?ショージお兄ちゃんと一緒だよ?』
ミーシェちゃんが何を言っているんだろうと不思議そうな表情で俺を見ているが、俺も何を言われているのか分からないんだが・・・
キューリャさんは数回会ってはいるので見かけたら分かると思うのだが・・・
『にゃー・・・?』
『どこにいたのか分からなかったよ』
『だってショージお兄ちゃん3日前にお散歩して良いよって言われたんでしょう?』
『う、うん』
だから売店に行ったり、図書室に行ってみたりしたんだもの・・・
でも、病院にキューリャさんはいなかったような・・・
思い出そうとしても、キューリャさんの姿はなかったので首を傾げたらスミレも同じく首を傾げた
『あれれ、キューちゃんに会わなかったのね?私たちキューちゃんの報告でショージお兄ちゃんが新しい友達を作ったんだって分かったんだよぉー?』
スミレが手紙を届けに行ったときにルールウドくんと共にいてバレた訳ではなかったようだ・・・うん、すまん、スミレ・・・濡れ衣だった
キューリャさんが教えたんだと言われても合っているような記憶はないんだが・・・
『キューちゃん恥ずかしがり屋さんだから隠れん坊してたのかも!』
『隠れん坊・・・?』
『キューちゃん、透明になるのよ。飛んでるときは音も無くすのよ』
『何それ凄い』
ステルス機能俺も欲しい!犯罪的な意味じゃないぞ?ヤバそうだったらすぐに透明になって逃げられるって言う意味で、冒険者的にはとても羨ましい能力じゃないか
凄いな、キューリャさん
明日起きたらどこにいるのか探してみようかな
『キューちゃんは呼んだら出てきてくれると思うよー?』
『そうだね、明日探してみるよ。』
『うん。明日病院に行って、ショージお兄ちゃんの新しい友達と一緒に美味しい物食べておいでってお母さんに言われたのぉ!』
『そ、そっか・・・』
何とも言えないけれど、ミーシェちゃんが楽しみにしていてくれているならそれでいいかな・・・まぁアルトくんが元気に明日中庭に来られるかは分からないけれども
ここ数日は体調も良いと言っているし、昨日もまた明日と言っているから大丈夫だと思いたいけれど確実に平気だとは限らないのに・・・
アルトくんに会えるかどうかも分からないのにミーシェちゃんはすっかり会えると思い、病気のことを気にしていないようだ
『ショージお兄ちゃんのお友達にあうし、ミーシェとルー兄様のお散歩!明日が楽しみ!』
・・・楽しむところはそこ何だね・・・(遠目)
病院に見舞いに来ることはなんかのイベントかな?
それとまだ今日会ったばかりだから、友達って言うには短すぎないかな?
そう思いながらもはっきり否定していないのはやはり友人になってあげたいと思っているからだろうかわからない
暫くミーシェちゃんに屋敷での出来事を聞いたりお菓子を夢の中で出して雑談していたらあっという間に7時になってしまい、ミーシェちゃんは起こされたのか、慌てて消えた
あまりの慌てように笑いを堪えながら俺も水晶玉に触れて起きることにした
************
俺が起きるとスミレがニャーと一鳴きしてクローゼットの方へと歩いて行った
俺もスミレの後を追いクローゼットで着替えを適当に選ぶ(尚服の色やデザインは触れないで頂きたい)
スミレが爆笑しては咳き込むように「くちゅん」と「にゃはは」と言う変な声を繰り返しているが、俺は心の中でささみ4日は無しだなと思ってスミレを睨む
すると慌ててスミレが俺の足下へ駆け寄り、すりすりと体をすりつけて詫びを入れた
だが俺は許しません
俺だって好きでこの服を着た訳じゃないぞ?まともな服を持って来てくれなかったエルフママさんに文句を言ってくれよ・・・スミレには受けたけれど俺的にはアルトくんに引かれたりルールウドくんに哀れまれたり、ミーシェちゃんに・・・
いや、ミーシェちゃんならば喜ぶな、たぶん
俺は仕方なく、と言う表情を隠しもせずにスミレを抱き上げながら心の中で4日はおやつ煮干しにするぞと考えると悲しそうに、ニャーニャーと鳴きながらも俺の服にしがみつく
そんな悲しそうな鳴き声しても駄目ですからね!
俺が全く聞き入れてくれないと分かったのか、スミレは態と可愛がって貰おうとしているのだろう声を高くしつつ、みゃうー、みゃーうと鳴き出した
俺はそれをスルーし、窓際のソファーに腰掛けてスミレを降ろし、煮干しを二匹だけ入れてある餌皿をカーペットに置いてあげた
『・・・・・・・・・みゃう』
「本でも読んでるかな~」
『にー・・にー・・』
スミレはコロン、と床に寝そべり、体をくねらせて俺に撫でて良いから、と言っているかのように煮干しを回避しようとしている
若干切なそうに鳴き声を出している
両前足をお願い、お願いと言うかのように空を掻き撫でて欲しいと言わんばかりだった
負けないからな、俺は!
俺は主治医さんの男性医師さんが来るまでずっと知らんぷりしたまま耐えきった




