なれてきた頃に異変
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ふわふわした感覚に夢の中に入ったんだと思うと同時にスミレが乗っかってきた
目を開けるとクスクス笑っているミーシェちゃんとスミレが俺に乗っかり引っ掻いてきた
若干手加減されているようで、全然痛くは無いんだが、夢の中に入った途端これとは随分とご挨拶な事だ・・・この猫もどきめ・・・
俺はスミレをどかして抱きかかえるとニャーニャー鳴きながら甘えてきた
調子良いなコイツ・・・全く・・・
『しょーじ、あのおいしいのまた食べたいにゃ!』
『猫缶のことか?』
『パッカーンってして?美味しいのにゃ!食べたいにゃ!』
『・・・はいはい、ちょっとまってろ』
俺は仕方なく餌を想像して出してあげた
因みに今度思い浮かべて出した物はかりかりだ
ざらざらと音を立てて更に出すとスミレは不思議そうに首を傾げてた
ミーシェちゃんも同じく首を傾げてた
ちょっと俺が“起きてた”間に随分とスミレとミーシェちゃんは仲良くなったみたいだ
大方猫缶と違うじゃないかと言いたいのだろうが、もんぽちは上げすぎて慣れて貰っても困るからな。たまに上げるご褒美くらいが良いだろう
別に、高いからとか一々缶を開けないといけないから面倒だとかじゃ無いぞ?
『猫缶は、上げすぎると太るんだぞ』
『にゃう?!』
『柔らかくて美味しいのは分かるけど、アレはご褒美に時々食べるくらいにしような』
『みゃ・・・う』
スミレはくるくる回って悩んでいる様な仕草をした後自分のお腹を見るように前足を浮かせる用に後ろ足の二足で座りお腹を触った
そういう所は益々、人間っぽい動きだなぁと思いつつもスミレは何か納得したらしく、大人しく俺の出したかりかりを食べた
固形方の、ペレットみたいな餌で音を立ててかりかり食べている
『にゃう、これもこれでうまうまにゃ!』
『お、よかったな。口に合ったようで何よりだ』
『しょーじおかわりにゃ!』
『駄目だ。今の所スミレは俺とミーシェちゃんの夢の中に居るだけだから、外で運動してないだろ?飼い主としてはしっかり体調管理してやらないとな。お代わりは、夢の中に居るだけだったら無し』
『けちんぼにゃ!』
ケチ・・・酷い言われようだが猫にとってはそうかも知れないな、だが俺は上げないからな
ミーシェちゃんがクスクス笑っているが何が面白かったんだろうか
『そうだ、ショージお兄ちゃん』
『うん?どうしたの?』
『あのね、ミーシェもお勉強頑張る!だからお店一緒にやろうね!』
『!?聞いてたの?』
『うん!ショージお兄ちゃんがこの丸いのに触って“起きた”後にね、スミレちゃんがショージお兄ちゃんとルー兄様のやってること見せてくれたの!』
そんなことも出来るのか、スミレ・・・凄く便利だな。一々伝わってるか不安になる絵日記を書かなくて言い訳だ
否、ルールウドくんが折角俺達のために用意してくれたんだから今まで通りに書くけどさ
詳細まで伝える手段が出来たって事だ、やったぜ
・・・それで何故か、スミレが胸をはって偉そうにしてどやあっとした表情になって髭をなでつけているのかが分からないがな
褒めて欲しいのか、これ・・・?
『にゃーも活躍してにゃいわけじゃにゃいにゃ』
『・・・そ、そうだな?』
『おかわりしたいにゃ!活躍したにゃ、ごほーび!ごほーびほしいにゃ!』
仕方なしに俺はかりかりの袋を傾けてお代わりを出してあげた
ただし少しばかり減らして、な。それでもスミレは良いらしく、早く食べたそうに目を輝かせて居たので目の前に皿を置いたらすぐにかき込むように勢いよく食べ出した
『にゃ!にゃ!うみゃみゃ!』
『よかったね、スミレちゃん』
『にゃー!』
ミーシェちゃんは嬉しそうだがスミレを甘やかしそうな気がする
否、まぁ良いんだが・・・ミーシェちゃんは子供だしな、仕方ないけれど、スミレがミーシェちゃんに言いつけて俺まで甘やかしてたらきっとなぁなぁになって躾のなっていない猫になってしまいそうだ
人様に迷惑掛ける猫にならないと良いんだが・・・あ、そう言えばスミレは猫の姿だけれど、召喚した精霊だから見えないのか
その後はミーシェちゃんと共に将来お店をして旅していこう的な話をしてミーシェちゃんも勉強を沢山するのを頑張ってくれるというので一日交替で“起きる”順番を決めることにした
・・・・
・・・
・・
・
ルールウドくんはあのあと7日で学園に帰って行ってしまったので、俺とミーシェちゃんは新たな家庭教師という人達と共に魔法を勉強したり、本当にサバイバル術やら剣術やら話術やらを習っていった
剣術は俺というよりミーシェちゃんに会っていたみたいで、俺より上達しているようだ
剣術の家庭教師扱いの執事さんがかなり顔をしかめていて、ちょっぴり情けなくなりつつもその代わり俺は弓矢とか遠距離の方が向いているそうです
そんなこんなで俺がミーシェちゃんの体を借りて生きている状態が一年近くになった、とある日
今日はミーシェちゃんが“起きる”日で、俺は何時もの様にのんびり本を読んで夢の中でくつろいでいた
スミレも大分自由に好き勝手出来るようになり、ミーシェちゃんが“起きて”る時に外に出て勝手に外で遊んできたり、ミーシェちゃんとお話しして遊んだり撫でて貰ったりして返ってきたりすることも出来るようになった
何故か、ミーシェちゃんにだけだったらスミレは視認出来るようで、召喚した俺よりずっと仲が良いようだった
そして、スミレが今日も出掛けていて、ミーシェちゃんが勉強して居るであろう、今現在
俺は夢の中で本を読んでいるだけだったんだが、唐突に体が、しかも腰から下、所謂下半身が痛み出した
その次に痛んだのが、左腕で思わず座っていたソファーから転げ墜ちる
『っっっっっっっった、ぁ、・・・ッ!』
次第に呼吸も出来なくなってきて、苦しくて、胸をかきむしるようにスーツを握りしめて気が遠くなっていくのをどうすることも無くそのまま気絶した
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「 !」
「 ~~~ !」
「 ~ェ、~シェ!駄目よミーシェ!」
「だって・・・っショージお兄ちゃんが起きないんだもん!ルー兄様今日も起きないの?」
「・・・ッゴメン、分からないよ・・・」
ふ、と体の痛みが引いて、目が開いた
ミーシェちゃんの声が聞こえたので起きなくちゃいけない、と思ったんだろうか・・・
目を覚ますとミーシェちゃんと悔しそうな表情をした、学園に居るはずのルールウドくんが俺の両脇に居た
・・・何で、二人が同時に視界に入るんだろう・・・だって、ルールウドくんは先にいったように学園に居るし、ミーシェちゃんと一緒に居るなら俺は・・・夢の中で水晶玉を通してしか見えないはずなのに、ちゃんと二人の姿が全部見えるのは、可笑しい
「ショージ!」「お兄ちゃん!」
何より、二人して何で泣きそうな表情になってるんだろうか
俺が体を起こしてみると俺は殺風景な部屋の寝室に居た
・・・見たことの無い所だけれど、ここは一体何処なんだろうか・・・
「ここは病院よ」
俺が疑問に思ったと同時に、俺の足下の方に居たらしい、エルフママさんが教えてくれた
よくよく見渡すと確かにベッドの他はサイドテーブル、服とかが入る戸棚、それに点滴、灯りなのだろうランプに、魔法を使って鳴らすナースコール代わりのベル、そしていくつかの椅子、それと冷蔵庫なのだろうかクーラーボックスにジュース(液体エックス完備だった・・・その代わり人間の物が少ないOTL)と果物が入っているモノがあった
・・・・・・・成る程、ここは病院なのか
「・・・なん、で?」
「あぁ、混乱してしまうよね。簡単に説明するとね、ミーシェが麓の所まで行ってしまって、お腹が空いてしまったからと虫下しの実をうっかり食べてしまったんだ。」
「ゴメンね、ミーシェ・・・美味しそうだったから、食べちゃったの・・・ごめんね」
ミーシェちゃんが泣き出し、俺に抱きついてきたので俺はミーシェちゃんの頭を撫でてあげて、宥めることにした
虫下しの葉っぱを食べたりしても煎じても駄目だったのに、その実を丸ごと口にしたと言うことなんだろうか・・・ふむふむ・・・それで何故俺は生きていられるのだろうか
向こうでは俺亡くなっているからなぁ・・・てっきりこっちでも死ぬ物かと思っていたぜ
「ショージ、どこか痛いところは無い?気分はどう?」
「・・・んー・・・一寸、喉渇いたくらいかな。」
「お水を用意してあげるわ。ちょっとまっててね」
エルフママさんが冷蔵庫のようなクーラーボックスのような箱から水の入った瓶をとりだしてスライスフルーツを入れたグラスに水を注いで渡してくれた
一口飲むと、思っていたより喉が渇いていたらしく、あっという間に飲んでしまった
少し水を飲んで落ち着いたと思ったら扉がドゴッと音がしてばらばらに砕けた
「うわ?!」
「ショージ!無事か?!」
「ぐえっ」
俺はベッドに逆戻りし、頭を枕にぶつけた
何故?ドラゴンパパさんが思いきり抱きついてきた上に押し倒してきたからだ
グラスは床に落ちて粉砕した
ミシミシと嫌な音共に、息苦しい圧迫感をドラゴンパパさんに与えられた
あ、俺死ぬ
背骨がいけない音立ててる
痛いとかじゃ無く折れる
「ぱぱ、め!ショージお兄ちゃん死んじゃうよ!」
「父さん、ショージは人間だから!」
「お、おう、すまん・・・」
「げほっげほ・・・ッ」
何とか気道を確保できたので噎せながらもう一度起き上がる
良かった、潰されて死ぬかと思った
ドラゴンパパさんは手加減を覚えて欲しいところだ
「ミーシェが虫下しの実を食べたところまで話したよね。」
「お、おぅ・・・」
「ミーシェが泣きながら帰宅して母さん達にショージが居ないって泣きついて、屋敷中の人を使って探したんだ。父さんも母さんも、僕を学園から呼び寄せて、医者やら霊体のことに詳しい光魔法専門家や人間の霊能力者とか言う人達に箝口令を敷きつつ、外に漏れないようにして、探し回ったりしたんだ」
「・・・・・・・・・・な、何か凄い事に・・・」
「うん、まぁ・・・ミーシェが木の実を食べた麓も山も全部捜索対象だったから・・・」
うわぁ、めっちゃ大騒ぎになってた・・・
今さっき目が覚めたけれど、目の前が暗くなりそうだよ・・・
「で、なんとか霊体に詳しい専門家がミーシェのお気に入りのぬいぐるみに倒れていて消えかけてたショージを移して、事なきを得た訳だけれど・・・ショージをぬいぐるみに入れた途端に、ショージが人方になって、4日も目が覚めなかったんだ」
「よっ?!4日?!」
「後数分でも見つけるのが遅かったらどうなってたか分からないくらい、危ないところだったみたいでね・・・ぬいぐるみに移れたから後は目が覚めるまで待つだけと言われて待ってたんだ。」
「・・・それは、何というか、心配掛けたみたいだね?」
「本当だね。」
俺が思わず頭に手を当てて苦笑するとドラゴンパパさんが気遣うように痛むのかを聞いてきたので痛くは無いが枕に頭を打ったのでそのことだけは注意して欲しいと伝えた
速攻で謝られたがそこまで気にしてないので許した
『にゃうぅ~』
「スミレちゃんも、心配してたの・・・ショージお兄ちゃん、ゴメンね?」
本当にションボリして反省して居るみたいなミーシェちゃんが、スミレを抱きかかえた
スミレもどこか心配そうに俺を見て、鳴いた
ミーシェちゃんを撫でてついでにスミレも撫でるとスミレはすりすりと俺の手を頬づりしてから舐めてきた
一寸だけ、くすぐったいが、そこは我慢するしか無いようだ
スミレとミーシェちゃんを宥めて暫く頭を撫でてからベルをいつの間にか鳴らしていたらしく、エルフママさんがベルをもっていたし、廊下から走っている気配を感じる
しかもそれは遠く離れているようで、会話をしながら駆けているようだ
その会話は近づいてきている
そしてその声は俺達の居る部屋の前でとまった、と思ったら入室許可を求めてきた
「ミーシェ、お医者様が来たわベッドから退きなさい」
「うぅ~・・・わかった」
ミーシェちゃんがベッドから降りると、スミレは俺の足下に移動して丸まった
どうやらそこに居ると言いたそうにしているのでそのままにしておいた
ドラゴンパパさんが扉を開けると医者なのか、白いローブを着て居る成人男性と女性が小箱をカートに幾つか載せてやって来た
何だろう、この違和感・・・
話の流れからしてみるとこの方達はきっと恐らく、医者なんだろうけど白衣じゃないのまではギリギリ分かる、が・・・
何が入っているのか、謎の小箱・・・
その小箱の中から取りだしたのは、掌サイズの丸い宝玉でなんか箱の上にクッションみたいな、小さな台座ようの布団をおいて宝玉を置き、違う小箱からとりだした同じような宝玉を俺に手渡した
・・・何これ
「ショージ様、この宝玉は魔力を流すと体の中の不調を調べる魔法玉といわれる物でございます。時にはご本人でさえ分かって居ない、体調の変化や悪いところを見つける医療道具でございます。」
一番偉いであろう医者らしい人が、そう丁寧に説明してくれた
「今から魔力を注いで貰います。痛い訳でも無く、強くしなくとも良いので、唯握り、魔力を少しだけ流して下さい」
「・・・こ、こう?」
「はい、左様でございます。そのまま少しお待ち下さい。点滴をしておりますが、それは我慢して頂きたく・・・」
「えと、はい・・・」
医者に言われるがまま、大人しく魔力を微量に出して渡されたのを握っていると小箱に乗せられている方の宝玉が光って何か紙を小箱が吐き出した
ファックスみたいに箱と箱の蓋の隙間からツツツ・・・ッと出てきた
その紙が最後まで出るまで待って、男性の医者が紙を取り、見ると何やら顔をしかめた
止めて、俺何か悪かったの?不安になるから止めて!
「・・・・・・大丈夫ですよ、さぁ今日は水でも口にして体をゆっくり休めて下さい」
「(なにその間・・・怖い)は、はい・・・」
俺は問答無用で寝かされてそっと優しく頭を触られた
すると何故か眠気が・・・でてきたので俺は大人しくそのまま寝ることにした
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ショージは医者に睡眠魔法を掛けられそのままベッドへ横たえた
父さんがショージの容態を問うと、医者は子供のミーシェと僕を見てから場所を移すよう言った
子供には聞かせられないと言うことはあまり良くなかったのかも知れない
僕はミーシェとショージと居ると告げると、父さん達は頷き医者について行った
・・・ショージ、早く良くなると良いけど・・・
ミーシェが再び泣き出してしまったので僕はあやして、宥めてハンカチを貸してあげた
「ルー兄様、お兄ちゃんは大丈夫だよね・・・?」
「大丈夫だよ。僕の鑑定眼で見たところ、一寸だけ疲れているだけだと思うから」
「本当?死んだりしないよね?」
「大丈夫。大丈夫だよ。ミーシェが泣いてたらショージもゆっくり休めないから、泣き止もうね?笑ってて元気なのがミーシェらしくて安心するんじゃ無いかな?」
「・・・うん」
ミーシェは僕が貸したハンカチを使って涙を拭った
ミーシェや父さん達には言えないけれど、僕の鑑定眼は実はそんなに凄く便利という訳じゃ無いから、普通に眠っているショージならともかく、睡眠魔法で眠らされているショージの様子を見ることは出来ないのだけれど・・・ミーシェを励まさないといけないから・・・
あまり感心されることでは無いけれど、ここは嘘をついておく
本当は、僕だって・・・不安だ
僕はミーシェを宥めながら僕の不安を丸め込もうとした
暫くしてミーシェが見えない何かと戯れだした
恐らくショージとミーシェが見えるショージの召喚したという精霊なんだろう
僕にはうっすらと、猫っぽい姿が見えるだけだけれど・・・はっきりとした姿では見えない
だけれどそのうっすらと見える猫の姿の居る場所をミーシェがスミレと呼んでいるので本当にそこに居るんだろうと思う
「スミレちゃん、ショージお兄ちゃん大丈夫だよね」
「うん、そうだよね。ミーシェも待ってる」
「ミーシェ、もっとちゃんとショージお兄ちゃんに謝りたいな・・・」
「起きたら謝るね?」
傍から見たら一人で話しているように見えるけれど、僕には猫らしき物が慰めるようにミーシェの周りをうろうろとしているのがうっすらと見える
・・・どうやらショージの精霊は本人に似てミーシェを慰めようとして居るみたいだ
父さん達がやって来たのでショージの容態がどうだったのかを聞きたいところだけれど屋敷に帰ることになった
僕も、ショージが居ないとき居たとき屋敷に帰って捜索して見つかった時から、入院している間は学園の寮では無く屋敷に帰っている
父さんが疲れたように溜息をつき、広間まで黙って移動した
ミーシェが耐えきらなくなったように母さんの服を握ってショージの容態をきいた
「ショージお兄ちゃんはいつ帰ってくるの?どんな病気?」
「・・・・・・・病気、だけれど病気じゃ無いわ。」
「?どういうこと?」
「・・・ショージは霊体で何とか生きている状態だから、今回の事で少し弱ってしまったようなの。だから、ぬいぐるみに入れたのだけれど・・・定着するまで、魔力が上手く体に巡らないのだそうよ・・・だから外から魔力を貰わないといけないらしいの」
「???????」
「・・・一週間くらい、入院したら治る簡単な病気よ。」
「いっしゅーかん?」
「・・・えぇ、ミーシェがイイコにしていたら、6回寝たらすぐよ。」
僕は母さんとミーシェの会話から思い当たる病名はいくつかあるのを医学書で読んだことがある
中でも一番厄介なのは魔力欠乏症、その次に厄介なのが魔法禁断症
魔力欠乏症は軽い貧血に似たような物で、軽度ならば命に別状は無い
しかし重度の魔力欠乏症は・・・一生外部からの魔力を補充しないと、命の危機がある状態が続き、その特効薬などは未だに見つかっていない
唯言えることは薬、点滴が欠かせなくなってしまい、定期的に検査をして薬の量を調節していかないといけない、その性でショージのいっていた、将来の夢である商人なんて遠い話になってしまう、と言う事だけだ
ただし、ミーシェには一週間と言ってたので魔力欠乏症でも軽度の方だろう
まぁミーシェに言ったのが優しい嘘ではなければ、の話だけれど・・・どうなんだろう
魔法禁断症は文字の通りに、魔法が使えなくなる病気だ
魔力は勝手に体内で溜まる物で、魔法という形で発散しないといけないのだけれど魔法が使えないから魔力を定期的に強制し外に排出しないといけなくなるから、大人の魔族でも精神的に追い詰められるほどの激痛を伴う治療が必要になる
この病気は子供の時になってしまうとそれこそ発散させるときに、気絶してしまうほどの痛みに耐えきれず、本当に死んでしまう・・・なんて言われるほどの病気だ
・・・軽度ならば、何とか薬で魔力を散らして魔法を使わないで済むのだけれど・・・
僕は父さんに詳しく聞くことにして、父さんの座っている席に近づき二人に聞こえないように病名を聞いた
「何だったの」
「・・・霊体で長く外の魔祖に触れた事による過剰魔祖摂取病だ。2週間は入院になる。」
「・・・・・・そう。思ったより軽くて安心した・・・」
「・・・あぁ。それよりも医者が、ショージが光魔法に適性が高いことを見抜いてしまった」
「あー・・・」
医者はその特殊職業上、どの種族にも対応できる魔導具を使い魔法適正とかステータスをみられる
病気になる前となってからのデータを見比べるから魔法適正とかも例外なく、だ
今回呼び出されたのは病気のことだけで無く魔法適性の高さも合ったのだろう・・・
闇と光の適正の高く、無属性も適性が高いなんて医者には裁量の人材だろう
「治療が済み次第、医学病棟院に入れさせないかと・・・」
「それは・・・ショージが商人になりたいと言っているから・・・」
「ぁあ、本人に勧めてくれと言われたよ。光魔法の適正は本当にごく僅かだからな。病気で魔法が使えない訳でも無いし治療もすぐに終わるような物だしな。」
目を付けられるとしつこく勧誘してくるから、父さんはこんなに疲れたんだろう
光魔法属性は唯でさえ適正が見つからないのに、医者というのは無属性も適正が高くないといけないのでなりたい職業とは言えないのだ
そして医者が少ないため複数人の患者を一人の医者が掛け持ちで、食事を取らなくても良いような魔導具を常にもっているし相当苦労の多い職業だ
他の人の体を扱うだけに、失敗することは良くないため光と無属性の適性が高くてもそうそうなりたいなんて・・・思わない魔族が多いのだとか
ショージが、入院中に変な手続きとか勧誘を受けてたり、洗脳されたりしないと良いのだけれど・・・大丈夫だろうか・・・
「入院中、勧誘してくれるなとはいってあるが・・・」
「・・・・・まぁ、医者は人出が少ない職業ですから・・・」
「「・・・・・・・・・・はぁ・・・」」
重たい溜息が出てしまったのは、仕方ないと思う
僕もなるべく毎日、ショージのお見舞いに病院に行って勧誘されてないか、洗脳されたりしてないか、魔法で誘導されてないか見ないといけないだろうか・・・
医者はどちらかというと人手が足りてないからか、色々と危ないような手段を選ばないところがあるからなぁ・・・
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俺は夜中に目が覚めたので、一瞬夢の中に居るのかと思った
けれど寝る前の部屋のベッドの上に居たのだから、ぼんやりとだがここが病室なのだと理解した
夢で出した俺の好みは白と黒のモノトーンな感じの部屋だから、一瞬だけ夢の中かと思ってしまったんだ
そして何で目が覚めたのだろうとボンヤリしている思考で考えた
うーん?トイレという訳でも無いのだけれど、何だろう・・・
そう思っていたらスミレがいつの間にか俺の頬を舐めていた
・・・ミーシェちゃんと一緒に屋敷に帰ったんじゃないのか?
「どうしたんだ、スミレ。ミーシェちゃんのおうちに行ったんじゃないのか?」
『にゃーはショージの契約してあげた精霊にゃのにゃ、だからショージと居るにゃ』
「でもスミレまでここに居たらミーシェちゃんは一人になっちゃうよ?」
『にゃう、それはにゃーは夢でミーシェとお話しできるにゃ。今日はショージのこと見張るのにゃ!いっしょにいるにゃ!』
「・・・そっか、ありがとな。」
俺はスミレの頭を撫でて上げながら、スミレが起こしたのかなと思った
・・・俺が気絶していたとき、スミレは普通にミーシェちゃんと一緒に居たらしいから、勝手に元に居た場所に帰るとかじゃないのかな・・ん?でも召喚した俺が気絶してたのにミーシェちゃんと一緒に居れるんだな
召喚って・・・契約する精霊って・・・なんなのだろう・・・
よく契約した精霊って主人が危なくなったら助けようとするんじゃ無いかな?
そんで、契約したら主人から離れない物じゃ無いの?ミーシェちゃんと屋敷にいれたのは一体・・・あぁ、俺がスミレを召喚したときからミーシェちゃんの体に居たからスミレがミーシェちゃんと一緒にいれると言うことかな?
まだまだよく分からない事ばかりだな、この世界は・・・
PCやスマホで分からない物事をささっと検索してウィックペディアなり詳しく知ってそうな人から聞く知恵袋先輩のような物もないからなぁ・・・
PCがあって、この世界の全てを知って居るような存在と会話が出来れば良いのになぁ・・・
そんで時々質問したり、ネットで買い物できたりしたら便利なのに・・・
って、そんなこと出来たら流石にチートだよな
どこからともなくPCで買い物したりしてたら怪しまれるかも知れないし!でもルールウドくんと何時でも繋がれるように、スマホくらいは欲しいなぁ・・・
スマホがあれば何時でも誰とでも繋がれた昔が懐かしい・・・今は今で良い生活しているとは思うけれど
ルールウドくんやミーシェちゃんのご両親には何不自由ない生活させて頂けてはいるけれど!!
やっぱり色々と便利だったからな・・・なんて思ってしまうのは俺が贅沢なんだろうか・・・




