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榎田歩実①

 親友の阿久津俊介が棋道部に入ってから、俺の周りが少しずつ変わりはじめた。


 今迄、棋道部の部室でしか顔を合わすことがなかった三木がたまに俺の教室を訪ねてくるようになった。


 それと本田も。


 彼にはA組の教室に居てくれないと俺が秋月穂香目当てでA組の教室を訪ねるのに困るが、放課後などは部室に向かう途中で三木と本田が俺たちの教室を訪ねてきて、それはそれで楽しかった。


 そして棋道部の中でも、今迄実力差が大きくてそれに女子ということもありお互いになにかと避けていた感じのしていた榎田さんが結構積極的に俺たちのところに話しに来るようになり対局もよくするようになった。


 俺や本田は未だに一度も勝てなかったけど、どうやら榎田さんのお目当ては俊介なのではないだろうかと思う。


 なぜそのように思ったかといえば、これには二つの理由があった。


 先ず一つ目の理由は、それまでは実力者ということもあり俺たちのほうが榎田さんに対して控えめな態度で接していたのだが、そもそも俺たちが控えめな態度を取っていたから榎田さんは控えめな人だと勝手に思い込んでいただけで、実際には俺たちに余り興味がなかったから必然的に榎田さんは控えめな態度になっていたのだと思う。


 その証拠に俊介が入部してからの榎田さんは明らかに行動的で、俺たちとも積極的に対局をするし、そうでないときでも俺たちの対局を観察してアドバイスしてくれるようになった。

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