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方城時雨の奇妙でイカれた学園生活  作者: 水面出
序章 -始まるは、日常-
20/46

ep17 方程式と訪問者 後編

〈小夜〉「第17話、始まるよ!」


〈出雲〉「うるさいブラコン!」


〈小夜〉「ああ!?お前ぶちころ――――」



その先は言わせません。ではどうぞ。



『・・・・・・』


俺達はただただ沈黙していた。

理由は簡単。いるはずのない人物、俺の姉、方城小夜が何故ここにいるのかということだ。


「どうしたの?」


当人は俺達が入口付近で固まっているのを見て小首を傾げていた。


「何で・・・」


本来なら俺が言うべきセリフを代わりに言ったのは、


「何でここにブラコンがいるの!?」


出雲だ。


「泥棒猫の言うことに答える義務はない」


姉さんはまるで石ころでを見るような目で出雲を見ながら言った。


「なにを―――」


「出雲。ストップだ」


出雲の雰囲気が怪しくなってきたから早めに止めといた方がいい。

そう思った俺は出雲の言葉を遮り、姉さんの方へ目を向けた。


「そんなに見つめられると恥ずかしいよ時雨///」


「まあ色々と聞きたいことはあるが・・・」


無視だ無視。


「とりあえず・・・何でここにいる?」


「・・・」


目をそらすな目を。


「ねえ時雨・・・誰・・・?」


杏奈がまだ訳がわからないという顔をした杏奈が俺に訊いてきた。


そうか。杏奈は姉さんに会ったことなかったな。


「俺の姉さんだ」


「姉・・・さん・・・ああ、そういえば姉がいるみたいなこと言ってたような気もするわね・・・」


杏奈は納得したような顔になった。


「ねえ時雨。そこの泥棒猫はどうでもいいとして、その女の子誰?」


「ぐうぅ・・・!」


姉さんが杏奈を見ながら言う。


そして出雲。今のお前の気持ちはよく分かる。だが唸るのはやめてくれ。空気が重くなる。


「姉さん、まず俺の質問に答えろ」


「もう時雨ったら、強引なんだから♪」


変な言い方すんじゃねえよ!


「まあいいや。ええとね、時雨に会いたかったから、来ちゃった♪」


そんな彼氏の家に無断で遊びにきた彼女みたいな言い方して許されると思っているのか?


しかも姉さんのことだから、これも冗談でなくマジなんだろう。余計に質が悪い。


「今すぐ帰れ」


「冷たいよ~」


頭痛くなってきた・・・。それにさっきから出雲から不機嫌オーラが滲み出ているんですが。これは頭だけじゃなく胃も痛くなりそうだ。


「それより、時雨の質問には答えたんだから、今度は私の番。その女の子、誰?」


はぐらかしやがって・・・。


俺はため息をついて話始める。


「こいつは標部 杏奈。標部財閥の令嬢だ。色々あって今は出雲と同じ、ルームメートだ」



「ふーん

(標部財閥ね・・・。見た目もまさに“お嬢様”って感じ・・・。高慢ちきな女の子は嫌いだけど・・・どうだろう・・・)」


姉さんがジロリと杏奈を見た。

あれは品定めをしている目だ。

なにを品定めしているのかは分からんが。


「(さっきの会話から推測すると・・・出雲とこの人は犬猿の仲みたいね・・・。ここで悪印象を与えたら出雲の二の舞になりかねない・・・。よし・・・!)」


最近よく見るな。杏奈が何かを決心したような目。一体何を・・・






「標部 杏奈です!時雨とはいつも仲良くさせていただいてます!世間知らずな部分も多々ありますが、よろしくお願いします!」


なにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!??


杏奈が・・・!“あの”杏奈が・・・敬語を使い丁寧に挨拶しているだと・・・!?


「(えええええええええええええええ!?杏奈ちゃんおかしくなっちゃったの!?熱でもあるんじゃないの!?)」


出雲も同様に驚いてるみたいだ。

これは仕方ない。驚いて当たり前だ。


これに対して姉さんはどんな反応を・・・


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・気に入った!」


What!?


「うんうん!いい子だね!仲良くしよう!杏奈ちゃんにだったら時雨を任せてもいいかも!」


What do you mean!?


「ありがとうございます!」


つい英語が混ざっちまった・・・。姉さんの言ってることが理解できねえ・・・。俺を任せる?どういう意味だ。

なんか杏奈はメチャクチャ嬉しそうだし。まあ仲良くなってくれるのはいい。


問題は・・・


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・(ガーンガーンガーンガーンガーンガーンガーンガーンガーンガーンガーンガーンガーンガーンガーンガーン・・・)」


この世の終わりが来て絶望したような顔をしている出雲だ。


何でそうなったかは・・・分からんが、とりあえず・・・ご愁傷さま。










「で、これからどうするんだ姉さん」


俺は来てしまったもんは仕方ないと思い、そこからの打開策を考えることにした。


ちなみに出雲は倒れたので今はベッドで寝かせてある。


「ん?」


ん?じゃねえよ。


「このまま俺達の部屋に泊まることはできねえんだ。幸いまだ空は明るいから、早いとこ家に帰れ」


「いや」


いやいやいや。何を言ってるんだこのバカ姉は。


「理由もなしにこのまま居座るなんてことは―――」


「理由、あるよ?」


姉さんが俺の言葉を遮るように言う。


「だからな。俺に会いに来たっていうのは―――」


「それだけじゃないよ」


姉さんはまた俺の言葉を遮るようにして言った。


他の理由?そんなもんあるのか。


「明日は体育祭でしょ?応援に来たの」


「・・・」


俺は一瞬何も言えなくなったがすぐにまた口を開く。


「それなら明日来ればいいだろう」


「一番に来なきゃいい場所とれないじゃん」


「いい場所とる理由は何だよ?」


「それは・・・」


姉さんは少しはにかみながら微笑み、




「時雨が頑張る姿を・・・一番近くで見たいから、かな」




そう言った。




俺はそんな姉さんを見て姉さんに対しての怒りや呆れの念がきれうさっぱり消え去った。







全く・・・ホント、バカな姉だよ。








「でも、確かにこの部屋で四人は少しきついね。時雨のベッドで寝ていい?」


「あほ」


「ひど~い」


俺が流すように言い放つと姉さんは頬を膨らませる。




「まあ・・・このまま外で過ごさせる訳にもいかないな」


そう言うと姉さんの顔がパアッと明るくなった。


「帰らなくていいの!?」


「なんだ。俺のベッドで寝るんじゃなかったのか?」


「はにゅ!?///」


姉さんの顔が赤くなる。


反応が分かりやすすぎる。

姉さんを弄るのは面白い。


「時雨ったら・・・///。そう言ってくれるのは嬉しいけど・・・そんなにストレートに・・・///」



「はいはい。冗談だからな」


「・・・」


また不機嫌そうに頬を膨らませる姉さんも面白い。


「さて・・・じゃあ俺と杏奈は先生に報告しに行くから、姉さんはとりあえずここで待っててくれ」


俺の言葉を聞き姉さんはさらに不満そうな表情になる。


「泥棒猫と一緒に待つの・・・?」



「文句あるなら帰っていいぞ」


「うぅ・・・」


俺がそう言うと姉さんは何も言えなくなった。










・・・・・・・・・・・










「良いお姉さんね」


職員室に向かっている途中、杏奈が唐突に言ってくる。


本当に唐突だ。しかも内容も端的過ぎる。


もう少し前置きというものをつけたらどうだ。


「何でそう思う?」


「何となくよ」



なんだそりゃ・・・といつもなら思うだろうが、今回ばかりはそうは思わなかった。理由は・・・何となくだ。


「でもバカだぜ」


「見れば分かるわ」


杏奈は少し呆れが混じった笑みを浮かべる。


「そうだよな」


俺もため息混じりで呟く。



「苦労してるんでしょ」


「ああ」


俺は頷きながら言う。


「まあそれでも・・・たった一人の家族だからな」


俺が俯いて言うと杏奈が下から俺の顔を除き込むようにしてこう言った。


「大切な人なのよね?」


下らない質問だな。


「当たり前だろ・・・お前風に言うなら、俺の宝の一つだよ」


本当は答えるまでもない至極同然なものだ。だが、これだけは嘘偽りのない俺の心の底からの本心だ。故にきちんと知ってもらいたかった。


俺のその言葉を聞き、杏奈は安心したかのような声を出し、




「・・・そう」


微笑んだ。




・・・・・・




普段はつり目をさらにつり上げ不機嫌そうにしていたり、不敵な笑みで上から目線な顔をしている杏奈。

だが髪飾りの件では俺に飛び切りの笑顔を見せてくれた。


年相応の無邪気なもので非常に可愛いかったのを覚えている。


だが今杏奈が見せた微笑みは・・・確かに可愛い・・・可愛いんだが、それだけじゃない。


なんというか・・・暖かかった。




みとれてしまったのだろう。


俺は杏奈から視線を外すことができなかった。


「な・・・なによ・・・///」


その視線に気づいたんだろう。杏奈は少し顔を赤くして俺をジロリとした目で見る。


「いや・・・いつもムスッとしてばっかだから・・・」


俺がそう言うと同時に杏奈は顔を真っ赤にして険しい表情になり、怒鳴るように言った。


「わ、悪かったわね不機嫌そうに見えて!それがどうしたっていうのよ!」



「あ・・・まあ・・・」


「何なのよ!」


「いや、今笑ったから・・・」


「なによそれ!?あたしが笑っちゃ悪いっていうの!?」


杏奈の怒りゲージがどんどん高まっていることを俺は肌で感じとっていた。


「そういう訳じゃねえよ・・・」


「じゃあ何なの!?」


「いや、だから―――」


「騒がしいですよ」


状況が悪化していく中、俺は声がした方向に顔を向ける。


話を中断されて少し不機嫌そうな顔をした杏奈も遅れて声の主の方へ向く。


そこにいたのはいくつかの書類を抱えこむようにして持っている空巻先生がいた。


一見いつも通り無表情に見えるが微かに眉がつり上がっているところから少し怒っているようにも思える。


「廊下で騒がしくしないでください。はっきり言うと、うるさいです。それでも静かに出来ないようなら―――」


「空巻先生、その先は言わなくていいです!」


俺は空巻先生の言動を予測し、言う前に止める。


この人はなに言うか分かったもんじゃない。


そして空巻先生は「チッ」と舌打ちしたような表情になった。


おい、今ので確信したぞ。この人は恐ろしいことを完全に狙ってやがるな?

本当に教師なのか。


「どうしたのじゃー?」


む?この声と特徴的なしゃべり方は・・・


空巻先生のうしろからヒョコッと顔を出したのは、久々登場、湖倉 薊理事長だ。


「いえ、ただ注意をしてただけです」


嘘つけ。


「で、何故騒がしくしてたんです?」


「時雨が悪いんです」


「おいっ!?」


その見事なまでの即答ぶり、最早表彰もんだぜ杏奈。


「方城君のせいですか」


「いや違いますよ!?」


「違くないでしょ!」


「方城のせいなのか?」


理事長。あんたは黙っててくれ。


「まあ・・・今回は許してあげます」


珍しいこともあるもんだ。空巻先生がこんなことを言うなんて。


「・・・やっぱり罰を与えましょうか」


「待って!?」


久々に心読まれたよ!


「そういう先生たちはなにしてたの?」


杏奈。敬語を使おう敬語を。特にこの人には。


「明日の体育祭の打ち合わせをしてただけですよ」


「そうなのじゃ!」


理事長が胸を張り鼻をフンと鳴らし空巻先生の言うことを肯定した。


・・・あ。


「先生、報告したいことが」


「なんです?」


俺は本来の目的を思いだす。

危うく忘れるとこだった。


「実は―――」












「―――はあ・・・お姉さんがですか」


俺が姉さんが来てしまった事を話すと空巻先生は興味なさそうな顔をした。


「どうしたらいいっすかね?」


「泊まったらいいんじゃないんですか」


「いいの!?」


つい敬語が外れた。


あまりにもあっさりしすぎだろ。


「なんならこの場で許可とりましょうか」


「はい?」


空巻先生の言葉の意味が良く分からないような俺は間抜けな返事をする。


杏奈も拍子抜けしたような顔になっていた。


「理事長、今の話聴いてましたね?」


「うん!聞いてたのじゃ!」


「では方城君のお姉さんを学園に泊まらせてもいいですか?」


「別にいいのじゃ!」


「と、言うことで、許可が下りました。」


所要時間僅か7秒・・・


最早あっさりというレベルではない気がする。


「では、私たちはこれで。泊まる部屋は方城君の部屋でいいですね」


「あ、はい・・・」


いや・・・それ程良くもないんだけどな。


出雲と姉さんを一緒の部屋で過ごさせるのは・・・愚行だ。


「またななのじゃー!」


理事長は手を大きくブンブンと振り幼い子供のような笑顔(実際幼い子供なのだが)で、空巻先生は無言で廊下を歩いていった。



「さて、戻るか」


「ちょっと」


俺が部屋に戻ろうと足を踏み出そうとした時、杏奈が俺を呼び止める。


「さっきの、まだ話してもらってないんだけど」


杏奈が俺をジト目で見ながら言う。


覚えてたか・・・うやむやにできると思ったんだけどな・・・。


「結局なんなのよ」


「・・・秘密だ」


「はあ!?」


杏奈の顔が険しくなる。


正直話したくない。

見とれてたなんて言うのは何処と無く気恥ずかしい。


「っていうことで、この話は終わりだ」


「ちょっ・・・待ちなさいよ!」


「待ちませーん」


俺は杏奈の言葉を流しながら歩き、部屋に向かった。



「こ・・・コラァ!待ちなさいって言ってるでしょ!」




杏奈はすたすた歩いていく俺に何処と無く可愛い声で怒鳴りながらついていった。










・・・・・・・・・・・












「痛たたたたたた!!離へどろふぉうにぇこ!」


「しょっちこそ・・・あだだだだだ!はなひぇぶらほん!」


部屋に戻ると姉さんと出雲が互いの頬っぺたを引っ張り合って、またも罵り合い。今度は罵り合いというよりは・・・小学生の喧嘩だ。


さっきまで少しムスッとした表情の杏奈もこれを見た途端呆れ顔になった。


「こんの・・・いだだだだだだ!!」


「どうだ!ひぎゃ!いひゃいいひゃいいひゃい!!」


・・・・・・



呆れてものも言えなくなった俺は無言で二人に無言で近づき、



「やめいっ!」


『はぎゃっ!』


ゴツン!という音と共に二人の頭に拳骨をお見舞いしてやった。




それを見ていた杏奈が苦笑していたのは言うまでもあるまい。


時雨'sトークタイムです。


が、今回は時雨は来ていません。


そして嬉しいニュースです。初の応募がありました!


ではいきましょう!


エドワード・ニューゲート様からです!

トークテーマは「素晴らしい休日の過ごし方」です!


ゲストは・・・


〈出雲〉「どうもー!」


時雨の幼馴染み、天崎出雲と


〈小夜〉「・・・」


時雨の姉、方城小夜です!


〈小夜〉「ちょっと作者さん。なんで私が泥棒猫なんかとトークしなきゃいけないのかな?」


〈出雲〉「は?それはこっちのセリフなんだけど。帰れブラコン」


〈小夜〉「あ゛あ゛!?お前が帰れよくそ猫!」


〈出雲〉「うるさいよブラコン!口を開くな空気が汚れる!」


〈小夜〉「んだと―――」


はいはい気持ちは分かりますがやめて下さい。


〈出雲/小夜〉『だってこいつが・・・!!』


はいはいはい。全く・・・初応募のトークだってのにこの二人は・・・。荒れそうだ。


では、二人に「素晴らしい休日の過ごし方」について話してもらいます。


まず出雲から


〈出雲〉「えーと・・・私が思うのは、うん!ケーキ屋さんを巡ることだね!」


それは何故?


〈出雲〉「私甘いもの大好きだし、それにおいしいところを見つけたら時雨と一緒に行けるとこが増えるし!すごく素晴らしい休日の過ごし方だよね!」


〈小夜〉「泥棒猫が時雨と?はっ・・・有り得ない有り得ない」


〈出雲〉「ムカッ・・・!」


〈小夜〉「ていうかそんなにケーキばっか食べてたら肥るよね。でもまあ、泥棒猫が肥るのは物凄く喜ばしいことだけどね。ぶくぶくに肥って時雨に嫌われればいい」


〈出雲〉「(ぴきっ・・・)」


〈小夜〉「あ、ごめん。すでに肥ってるし時雨にも嫌われてるか。忘れてた、あはははは」


〈出雲〉「(ぷつん)・・・あんだとゴルアアアアアアアア!!?」


〈小夜〉「あ?なに?私は事実を言っただけなんだけど。あ、そんなことも分からないくらいバカなんだね。あー可哀想に」


〈出雲〉「てめえマジで殺すぞ!」


〈小夜〉「やれるもんならやってみろやぁ!」


〈出雲〉「なら死ねえええええ!」


ちょっ!出雲落ち着いて下さい!


〈出雲〉「これが落ち着いていられるかぁ!」


分かる!気持ちはすごい分かるけども!今は落ち着いて下さい。


〈小夜〉「仕方ないよ作者さん。そいつはバカだから作者さんの言ってること分からないんだよ」



〈出雲〉「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!?」

ちょちょっ!小夜も怒らせるようなこと言うな!


〈小夜〉「私は事実を言っただけ・・・」


出番減らしますよ!?


〈小夜〉「ごめんなさい!」


全く・・・ほら・・・出雲も怒りを抑えて・・・。


〈出雲〉「ふう・・・ふう・・・ありがとう作者さん・・・」


いえ、落ち着いてくれて何よりです。

では次は小夜に聞きましょう。


あなたの思う素晴らしい休日の過ごし方は?


〈小夜〉「えっとねー、時雨と話したり時雨と電話したり時雨とごはん食べたり時雨と遊びにいったり時雨の写真を見たり時雨の録音してある声を聞いたり時雨のベッドを使ってみたりあとは・・・」


全部時雨絡みじゃねえかよ!他に何かないんですか!?


〈小夜〉「ないよ?」


・・・


〈出雲〉「仕方ないよ、ブラコンだもん」


また怒らせるようなことを・・・


〈小夜〉「あはは、そうだよ私はブラコンだよ」


なに?怒らない・・・?


〈小夜〉「ブラコンだけどそれがどうしたのかな?ただ弟がとっても好きなだけじゃないのかな?」


〈出雲〉「ブラコンの場合はただの弟バカじゃん。ていうかベッド使ってみたりとか、変態のやることだね。まあそれもそうか。こいつは弟バカで変態でどうしようもない腐女だからね」


〈小夜〉「・・・」


〈出雲〉「時雨もきっと自分の姉が腐り過ぎてて呆れてるよ。姉弟の縁なんか切りたいんじゃないかな?そうしたほうがいいよね。そうすれば皆幸せ」


〈小夜〉「・・・」


小夜・・・さん・・・?


〈小夜〉「・・・さっきから好き放題言いやがって・・・そんなに死にたいのか?」


〈出雲〉「お前だってさんざん言ってただろうが」


〈小夜〉「・・・・・・泥棒猫が・・・」


〈出雲〉「・・・・・・ブラコンが・・・」



〈出雲/小夜〉『死ねばいいのに』




ぶちっ



あ・・・なにかが・・・切れた音が・・・



〈出雲/小夜〉『死いいいぃぃぃぃねえええぇぇぇぇぇ!!!』










取っ組み合いの喧嘩になりました。これを止める勇気は私にはありません。トークどころじゃないので今回はこれで終わりです。


応募してくれたエドワード・ニューゲート様、本当にありがとうございました。良かったらこれからもご応募お願いします。


読者の皆様も、いつでもご応募待っています。本当お願いします。どうかお願いします。



それでは次回予告です。


〈次回予告〉

ついに始まった体育祭。練習の成果を見せる時だ・・・って言っても俺は代表リレーしか出ないけどな。



次回 放任主義と“恥辱”障害物競争



これだけは言っておく。

この学園はまともじゃない!




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