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護衛の仕事で成り上がれ  作者: 肩ぐるま


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第9話 剣が折れちまったが

ルージーにゴブリンの魔石を取ってもらい

「槍の使い方が上手いな。この槍を使ってみてくれ、木槍は俺が使おう。それと剣の練習をしてみようか」

俺は余分な剣を背中に吊るして持ってきている。その剣を渡しながら、

「棍棒は置いて、これを持て。ここで剣の素振りをしよう」

左手に槍を持たせ、右手に剣を持たせて、剣の振り下ろしを練習させる。

ルージーの身長で剣を持つと、ただのロングソードが大剣になってしまう。両手で持たないと扱えないかと思ったが、片手で軽々と振り回している。

しかし、剣を上手く振り下ろすのは難しく、振り下ろす方向に刃がちゃんと向いていないと打ち込みの威力が激減するし、下手をすると刃零れしたり、剣が折れたりする。俺も最初は微妙に刃の角度がぶれていた。それが上手く出来るようになるまで時間がかかった。

俺もルージーの横で同じ動作をして見本を見せる。

ルージーの振りは速度は速いが、刃の角度がブレていないかは分からない

上段からの振り下ろしを100回、突きを100回、右袈裟、左袈裟、横薙ぎ、左右の逆袈裟をそれぞれ100回ずつ練習し、また魔物探しを再開する。

「槍の突きは、ゴブリンには有効だが、狼には余り効かない。簡単に躱されるからな。払う方が上手くいく」

などと槍の使い方を教えていると、10匹ほどの狼の群れに出くわした。

「旦那様、グレーウルフの群れです」

とルージーが緊張しながら教えてくれる。

『あれ、狼じゃなくてグレーウルフというのか』

呑気にそんなことを考えているとグレーウルフは俺たちに殺到してきた。

俺は奥の手の弓と剣で数を減らしにかかる。隣でルージーが剣を使っているが、使いづらいのか上手く倒せていない。それどころか、次に切りつけときにバキッと音がして、剣が折れてしまった。俺は慌てて奥の手を全て出し、残りのグレーウルフを一気に片付けた。

「申し訳ありません、旦那様。大切な剣を折ってしまって・・」

ルージーが酷く落ち込んだので

「謝らなくてもいい。剣を渡した俺が悪かった。盗賊から奪った剣だし、傷んでいたんだろう。気にするな」と慰めた。

それでも項垂れているので、

「ルージーは棍棒が向いていることが分かっただけでも収穫だ。今日はこれで終わりにしよう。魔石を取ってくれないか」と声を掛けておく。

「はい」

ルージーはグレーウルフの魔石を取るだけではなく、毛皮も器用に剥いでいる。

「皮剥ぎも上手いんだな」

「これも女の仕事でしたので」

「毛皮も売れるのか?」

「かなりいい値段になると思います」

「手伝えないんだが、任せていいか」

「お任せください」

しばらくして10個の魔石を渡されたので、先程預かった棍棒を返すと、

「お返しします」と槍を返してきて、グレーウルフの10匹分の毛皮を左肩に担ぎ上げた。

「そんなに持って大丈夫か?」

「力仕事は得意です」とニッコリ笑った。

心配していたが、立ち直ってくれたようだ。

「それじゃ、帰ろうか」

帰りは魔物と出会うこともなく無事に街に戻り、道具屋で魔石とグレーウルフの毛皮を売り、折れた剣はタダ同然だが引き取って貰った。

魔石は銀貨3枚と鉄貨25枚、毛皮は銀貨4枚と鉄貨18枚になった。毛皮は俺が毛皮に傷を付けていたので安くなっている。

宿代と食事代を含めて2日分の生活費くらいの稼ぎだ。今日は訓練に時間を費やしたし、剣が折れるアクシデントがあったから、普通にやればこの倍は狩れる。最も、俺が一人でやればもっと狩れるが、暫くはルージーの育成をメインにしたい。ちゃんとした武器も買ってやりたいが、もう少し稼ぐまで我慢してもらおう。

翌朝も、今夜の宿代を前払いしておいて街を出た。

ルージーに木の棍棒と槍を持たせ、俺は腰に剣を差して木槍を肩に担いで森に入っていく。

今日は、ルージーに好きなように暴れてもらうことにした。

結果ゴブリン15匹、グレーウルフ8匹を狩った。すべてルージーが一人で狩った。棍棒を巧みに操っているが、槍はあまり使っていない。槍より盾を持たした方がいいようだ。

今日も適度に切り上げて、道具屋で魔石と毛皮を売った。

魔石は銀貨3枚と鉄貨85枚、毛皮は銀貨3枚と鉄貨62枚になった。

ルージーが一人でも戦えることが分かったので、明日からは二人で少し離れて別々に狩りをすることにした。

そのやり方の成果が出て、翌日はゴブリン32匹、グレーウルフ15匹を狩ることができた。魔石は俺も取り出せるようになっている。ただ皮剥ぎだけはルージーのところまで運んでやってもらっている。この日の買い取りは、魔石が銀貨6枚と鉄貨55枚、毛皮が銀貨5枚と鉄貨34枚になった。

少し余裕が出来たので武器屋でルージー用の盾を買うことにした。鉄製の盾は高いので、木の盾を買った。

縦8センチ、横4センチの木片を並べて、横木を通して作られた盾で、厚さが8センチもある頑丈な盾だ。大きさも50センチ角で、ルージーの背丈でも扱いやすく。これなら銀貨5枚で買えた。

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