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護衛の仕事で成り上がれ  作者: 肩ぐるま


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第19話 ベテラン傭兵との腕試し

トゥデラにジョブとスキルを聞くと、ジョブは戦士、スキルは剣術10、盾術6、格闘7、回避4、ダッシュ5、気配察知3、身体強化2に加え、派生スキルの飛斬撃を持っているとのことだった。飛斬撃は剣術10で派生する派生スキルで、レベルはないが、親スキルの剣術と同じレベルだろうということだった。

スキルレベルは10以上になれば一流らしいから、剣術は一流ということになる。

さらに、いろいろな戦闘スキルを持っているので、一流のベテラン傭兵と言っていいだろう。いい人材が安く買えたものだ。


「トゥデラは、傭兵の経験は長いのか?」

「ああ、10年以上戦場にいた」

トゥデラから聞いた話では、まず、俺たちが居るのはアルディリア王国で、トゥデラは隣国ロイヒリン王国の傭兵で、国境にある領地を巡る戦闘で捕虜になったとのことだった。

このアルディリア王国では、国土のほぼ中央に王都アルディリアがあり、国の北端には、北の国境の砦とその背後の街ビットネス、西の国境にはトニトネスの街、西南の国境には城塞都市ヤヌツンク、南東の守りの要のヨセストの街、東側には東の国境を守るコンエスティアの街がある。俺が最初にいたクライムは、王都の南西の方向にあるということだ。


その夜、宿でトゥデラに服を脱いでもらうと、身体中が傷だらけだ。古い傷も多く、歴戦の兵士という感じがする。

「私のような者を抱いて楽しいのか?」とトゥデラが聞いてくる。

「何の話だ?」

「奴隷を買いに来る男たちは、見目の良さを求めているからな」

確かに、トゥデラの顔には、元の顔が分からないほど、大きな裂傷が幾つもある。その上、雰囲気にも女らしさがかけらもないというより、獰猛な獣のような雰囲気を発散させている。

「その傷のことか?俺は気にしないぞ」

「何故だ?女なら、誰でもいいのか?」

「そんなことはない。俺が強い女も好きだぞ」

「変わってた御仁だ」

「それより、そろそろ横になってくれ」

トゥデラはベッドに横たわる。

「男の経験は?」

「殺し合いの後は、女も男も昂るからな」

「夫や恋人は?」

「傭兵にそんなものは必要ない」

「怪我をする前はモテただろう?」

「顔の傷は子供のときに魔獣に襲われたときのものだ。戦場では身体目当ての者だけが私の相手をした」

「悪いことを聞いた」

「構わない」

トゥデラの肌を愛撫しながら癒し魔法をかけていく。古い傷に効果があるのか分からないが、毎日かけて、傷が少しでも消えたら喜んでくれるだろう。

この夜は、トゥデラばかりを相手にしてしまった。

ルージー、また怒らないよな?


次の日は朝から街を出て、街の北側に広がるノースウッズと呼ばれる森に向かった。

人目のないところでまで来て、模擬戦をすることにした。最初はトゥデラの剣の腕を見たいので、落ちていた木の枝で木剣をつくって対峙する。

上段に構えて斬り込むが、簡単に躱されて、一本取られてしまう。

「まるで素人だな。ルージーからは、とても強いと聞いたが」とトゥデラが首を傾げる。

「それなら俺のスキルを見せよう。しかし、俺のスキルは絶対に秘密だぞ。それと、俺のスキルは手加減が出来ないから気を付けてくれ」

お互いに木剣を持って軽く構える。

俺は、弓以外の全ての奥の手を体の前に展開する。盾と大盾、短剣と長剣、戦斧と槍を持って構える。

「それでは、打ち込んでみてくれ」

と、俺が注文する。

「いいのか?よし、行くぞ」

木剣を構えたトゥデラの姿が一瞬ブレた。次の瞬間、俺の頭上に木剣が降り下ろされていた。

ガッ。

しかし、そこには、あらかじめ見えない盾を構えていたので、トゥデラの攻撃を受け止めることができた。

トゥデラは、木剣が何かにぶつかって止められたと悟った瞬間、剣を翻えして、横薙ぎに払ってきた。

ガッ。

しかし、その攻撃もあらかじめ体の脇に構えていた戦斧によって食い止められた。

トゥデラは、一瞬ためらったが、飛び退って木剣を構え直した。

「うむ、何らかの防御スキルか?しかし、防ぐだけでは勝てんぞ」と挑発してくる。

「それなら、今度はこっちから行くぞ」

俺は身体強化を使って駆け出すと、手に持った木剣で攻撃すると見せかけて、奥の手の戦斧の背でトゥデラの木剣を払った。

「むっ」

トゥデラは驚きの声を上げるが、さすがにベテランの傭兵だけあって、木剣が跳ね飛ばされるのを、持ち手の小指で引っ掛けて回避しつつ、木剣に加えられた力を利用して、クルッと体を回転させて横薙ぎの一撃を放ってきた。

俺は、この動きには対応できなかったが、あらかじめ体の前に出していた大盾が木剣をくい止めた。そして、すかさず、奥の手の槍の柄の部分をトゥデラの首筋に当てた。

トゥデラは、首に硬いものが当てられたのが分かって、目を大きく見張って驚いて動きを止めた。

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