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眼が覚める。枕横に置いてある、スマホの電源を入れた。4時20分と表示される。久しぶりにこんなに早くに起きた。
寝室のカーテンを開ける。そとはまだ暗い。夜と変わらないぐらいだ。不意にあくびが出る。体はまだ眠たいみたいだ。
もう一回ベットに入ってみる。目を閉じてみるが二度寝ができる感じはしない。
もう一回起きて今度は窓を開ける。涼しい風が全身を包む。鳥たちの鳴いている声も聞こえる。
なんという鳥の鳴き声かわわからなかった。朝になるといつも鳴いているのかな。早起きをしない私はここに住み始めて数年たつが疑問に思う。
鳥の鳴き声で完全に目が覚めた。
私はトイレに向かう。少し用を足した。大をするわけではないけれどいつも座ってしている。こうすると、飛び跳ねず掃除がしやすいからだ。
手を洗うために洗面所に行った。自分の顔が映っている。寝起きでひどい顔をしている。冷水で顔を洗った。体がびくんと震えた。少し冷たすぎた。でも、冷たい水で顔を洗うとなにかいらないものがなくなったような気がしてくる。
台所へと向かう。小さいなべに水を入れ火にかける。
カチッという音とともに青い火が手前から円状に広がる。0.5秒くらいでなべの周りを囲む。
沸騰する目での間に、マグカップとココアを準備する。
ココアはスティックタイプのものだ。結局これが一番だ。でもアレンジでいつもレモン果汁を入れる。少しでけ入れるだけで味が変わってくる。これがまた絶妙においしい。
お湯が沸騰してきた。ボコボコなっている。沸騰した水がなべから零れ落ちる。コンロにあたりジューという音とともに消えていった。
青い火がオレンジっぽい赤えと変わる。
慌てず、落ち着き日を止める。右手の人差し指でカチッというまでスイッチを押した。
沸騰したお湯の入っているなべの取っ手を持ち、ココアパウダーとレモン果汁の入ったまぐかっぷの中に注ぐ。
底にあたり音がする。それはきれいでも汚くもない音だ。
瞬く間に透明な色から、おいしそうなココアの色へと変化した。
底に当たったお湯が跳ね返り上へと上がってくる。時速に換算すると結構はやいのではないだろうか。
すごいスピードで、ココアの匂いをカップの真上にいる私まで送ってくれる。
鼻にその匂いをすべて奪われる。しかし、鼻から全身へと匂いが送られてくる。
ココアを注いだマグカップを持ちリビングえと向かう。少し小さめの長方形の木目はテーブルにカップを置く。
僕はソファに座りくつろぐ。
細い手を伸ばしテーブルに置いてあるテレビのリモコンを取ろうとする。あと数センチで取れそうだ。腕に勢いをつけて伸ばす。二、三回からだを揺らしてリモコンに手を届かせた。
赤い電源のボタンを押す。
テレビの電源が碧色に変わった。
一回光り、暗くなり、また光る。番組の番号が先に現れる。人の声がした後に、人が映る。
通販番組の映像だ。
男性と女性の二人が出ている。男性の方はエプロンをしている。おそらくこの人が高田さんなるポジションなんだろう。
それに比べ女性の方はザ・衣装みたいな感じがしている。
男性の話を聞いて「すごーい」や「これは買わなきゃですね」などといっている。ほとんどリアクションを取るだけの役だ。
正直いるのかどうかとはおもう。
持っているリモコンで番組を変える。次はニュース番組がやっている。面白いものはないかなと思い。たくさん番組を変える。通販とニュースしかやっていない。
しかもニュースなんてどれもおなじような内容だ。しかも朝から不吉な話ばかりだ。朝ニュースをみている人は一日が暗い気持ちで始めるのではないのか。
よく、見れるものだ。
テレビの電源を消す。飲み終わったココアの入っていたカップを洗うために台所へ再度向かう。
カップのなかに水を入れ上部を手で押さえて振る。スポンジで届かないところも強く水がまきこんで洗ってくれていると私は信じていつもやっている。
ぐぅとお腹がなる。食べ物を欲している。電子レンジの上に置いてある。パンを袋から出す。女子力のかけらもないような料理を作る。
見た目はそこまでだが味は確かにおいしい。
すりつぶしたジャガイモにカレールーを入れて練ったものをパンに乗せその上にチーズとパン粉をのせるものだ。
それをアルミホイルをしいたトースターへと入れる。チチチと音をならしながらタイマーを3分にセットをする。赤くなたトースターの中を見る。ココアの温かみが薄れた体を再加熱してくれる。
さっきとは違い、心から温かくなっていった。
チンッとなる。3分がたったようだ。トースターを開けると、少し焦げ付いたにおいがする。パン粉が少し焦げている。なんだかこの焦げは汚い焦げだ。あのこげのようにはならないみたいだ。
パンを取り出す。焦げているパン粉がぽろぽろと落ちてくる。床にも少しおちた。
熱いのを我慢しながら皿に置く。
買ってあったプレーンヨーグルトを小さな筒状の皿に移す。皿二つとブルーベリージャムと蜂蜜、お姉さん指くらいのスプーンを持ちダイニングテーブルへと向かった。
トンと音をたてて持っていたものをテーブルに置く。二つしかないうちの一つのイスに座る。
「いただきます」半径1メートル以内にいても聞こえないくらいの声で言う。
まだぽろぽろと焦げたパン粉が落ちるパンに手をつける。味見みたいに小さく端っこにかぶりつく。サクッという音を立てた。口の上の方に焦げた味が付く。
ファーストタッチだ。もっとおいしいこげをたべたことがある。
やっぱりあのこげには近づかない。
味を確かめた後、勢いよく食べた。半分くらいいくと少し休憩だ。もぐもぐなんて漫画のようなおとはならないがそれと似た音はなっているような気がする。口の中にあったパンをなくしてまた再食した。
最初の熱さはなくなり、パンが湿っている感じだ。
サクッといかず歯の上を滑っているみたいだ。
手の上からは、パンはなくなっていた。黙々と食べていたようだ。
スプーンを手に取る。ヨーグルトはいつも何かをつけなきゃ食べられない。今日はどちらにしようか。迷う。神様にたのんでみた。結果は蜂蜜だ。持っていたスプーンを置き蜂蜜のふたをあける。いいかんじにふたについていた蜂蜜が伸びる。容器を押す。ゆっくり時間をかけて蜂蜜がヨーグルトに着地する。
もういいなと思い、逆の方向に容器を傾ける。蜂蜜は粘りっこい。なかなか頑張ってもきれてくれない。十秒間格闘した。やっと蜂蜜をしまうことができた。
ヨーグルトの中にはオレンジ色っぽい透明なものであふれかえっている。ぐるぐるとスプーンで混ぜる。
混ぜたスプーンには大量の蜂蜜がついてきた。なんとなくうすい膜を張ってる。私は口にそれを運ぶ。口の中でスプーンを一周させた。
蜂蜜のあの甘さで口の中がコーティングされた。鼻には蜂蜜の独特なにおいがくる。
その状態でヨーグルトを食べた。もともと蜂蜜だらけであまいのに、さらに口の中の蜂蜜も優しく取り今で運んでくれる。
これはクセになりそうだ。
ピンポーン
インターホンが鳴った。私は食べ終わった食器をそのままにし、ティッシュで口の周りを吹いて玄関へとでる。
玄関を開けると、そこには幼馴染の景子がいた。
「もうそろそろ時間だよ。何してるの。」
「あ、ごめんごめん。ご飯食べてた。今から準備するね。」
「もう、何やってんの。今日はあいつのところに行かなきゃいけないでしょ。ただでさえここから遠いんだしさ。」
私は急いで食器を洗って、仕度をした。




