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2章 21話 生クリーム使用のアイスクリーム


翌日、俺はアイスクリームに改良を加えることにした。

朝一番でまず容器に生乳を入れて蓋をし、それを孤児たちに渡す。孤児たちには、俺が良いと言うまで振っておけと伝えた。

ブーイングが上がったが、その中のものが美味く仕上がったら今日は美味しい物を食べさせてやるからと言うと、皆やる気に満ちていた。

孤児たちが頑張っている間は、俺は少し休憩。


昼前になり、孤児たちから容器を回収する。容器の中身を大きな木のボウルに入れると、生乳から生クリームが浮いてきた。

それをおたまのような物で掬い、生乳とは分けていく。

容器によって分離具合がバラバラなのはわかっていたが、今回はそれを敢えて無視することにした。

あまり時間をかけずにやるつもりだったから孤児たちに振らせただけで、今後作る時は時間をかけて放置し、浮いてきた分だけを掬い取れるようにしよう思っているのでこの苦労は不要だからだ。


なお、今回のアイスクリーム作成もリネットが引き続き行っているのだが、外野が異常に多った。

なぜなら前回の話が教会内に広まってしまい、教会にいるほぼ全員が自分も食べたいと言い出しているのだ。人によっては、銀貨を払うとまで言う者がいるくらいだ。

材料探しと運ぶのに協力してくれた行商人にも振る舞った結果、今日もアイスクリームを一口食べようとやってきていたりする。

皆甘いものに飢えているのだ。


リネットによって卵が割られる。今回は生クリームだけでなく、ここにも手を加えることにした。

割った卵の殻を器用に使い、黄身だけを取り出す。黄身だけを使った方が濃厚な味わいになるのだ。

複数の黄身が入ったボウルをしゃもじのようなものでなめらかになるまで混ぜる。そして、砂糖を入れる。

砂糖を入れて黄身と馴染んだ辺りで生クリームを少しずつ入れる。

生クリームがとろりと入っていくのを見て、この時点ですでに美味しそうな雰囲気が伝わってきており、涎を垂らす者までいた。

リネットはそれを複数の容器に入れていく。


そして昨日から引き続き手伝ってくれている氷魔法使いに、昨日の2倍分の氷を今回は出してもらう。

タライを2つ出してきたので、そこに入れてもらう。

最後の仕上げ作業だ。今回はリネットではなく、シスターの中から選ぶことにした。

氷の中に容器を入れて、ひたすら動かす作業。この作業をした者は優先的にアイスクリームを食べる権利を得られることを伝えると、皆がこぞって手をあげた。

リネットがその様子を気の毒そうに見ていたが、そこは騙される方が悪いと思うしかない。

シスターのうち2人を選んで、塩を入れて混ぜた氷の中で容器をひたすら動かす。すぐに二人とも、冷たいっと言って作業を止め、こちらを見てくるが許すわけにはいかない。

リネットの時同様、何度こちらを見てきてもひたすら拒否を示した。

そして頃合いを見計らって二人に作業をやめさせ、容器の中身をスプーンで更に取り出した。

明らかに前回より出来がいいことがわかった。

シスター二人には悪いが、先に味見をさせてもらう。

スプーンで掬って舌に絡ませる。すごい、濃厚な味わいのアイスクリームだ。雑に作ったものでも美味しいは美味しかったが、格段に味の違いを感じた。

シスター二人に、食べてよしの合図をして、食べてもらう。

冷たっ。と言いながら口に入れて、その美味しさに感動しているようだった。

そして、前回同様雪崩式にみんなが食べていく。手伝ってくれた孤児にも食べてもらった。

みんながみんな笑い合い、幸せになれる。アイスクリームって本当にそんな食べ物だ。


これで準備は整った。

後は明日、フェルメールとその家族に食べさせて、レシピを売るだけだ。

元々確信を得ていたが、食べた皆もこのレシピは売れると思ってくれたことだろう。

明日が楽しみで仕方なかった。


ちなみに、今回の方法でアイスクリームを作ることができます。

レシピも載っているので、調べてみてください。簡単ですよ。

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