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協力

ゼアークはもともとダンジョンマスターである。


つまり、魔力の補給に関しては、基本的にダンジョンから行っている。


もちろん、地上でも行うことができるのだが、ダンジョンでは、それに足して、ダンジョン内にいる者たちから吸い取っている魔力がすべてゼアークのもとに行く。


そして、それを固形化することもできるのだ。


(固形化すると、何割か減ってしまうんだが…)


しかし、ダンジョンは今、ほぼ無限の魔力を得ることができている。


つまり、何割か減ってしまうのは、そこまで問題ではないのだ。


そして、ゼアークは魔力を固形化させると、冒険者たちのもとへ向かった。


まだ、黒炎の魔力は体の周りをまわっていたが、冒険者たちの悲鳴に関しては、完全に消えている。


つまり、順調にある計画が進んでいるのだ。


とりあえずは、ダンジョン下層の方の空き部屋に彼らを運んだが、黒炎の魔力は黒いだけの魔力なので、別に燃えはしない。


しかし、この部屋に魔力耐性が低いものが入ってしまうと、たちまち黒炎の魔力がその者を襲って、冒険者たちと同じような末路になってしまうだろう。


(さて、これからどうしようか…)


とりあえず、土地は手に入った。


そして、新たな土地の中で一番厄介な者たちは、片付いた。


これからは、新しく手に入った土地で何かをしていきたいのだが、もともとこのダンジョンが新しく土地を手に入れたのは、普通に人間を増やして、今まで以上に魔力を得たいだけなので、人体実験などは特にやる気はなかった。


それに、街の成長というのは、促進させることはできても、一気に成長させることは難しい。


そのため、あとは手に入れた土地の住民たちが、モンスターの力を借りて、だんだんと成長させていくしかないのだ。


(本来は今すぐにでも、モンスターと人間が協力をしてくれれば、成長が早まるのだろうが…)


モンスターというのは、人間のような手先の器用さはない。


しかし、人間以上に、特異な力を持つ。


土地の水が減ってくれば、水系統のモンスターに頼めば、簡単に雨を降らせることもできる。


それ以外にも、人間が今まで当たってきた壁も、モンスターの力を借りれば、どうにかできることもある。


(でも、なかなか受け止められないだろうな…)


実際、彼らは今、協力をするそぶりがない。


完全に国が滅んだ、ダンジョンの南側や、この世界に転生した瞬間からダンジョンの一部だった町の住民に関しては、もうモンスターの存在は受け入れているので、協力もできるのだが、北側の土地に関しては、まだ祖国が存在しているので、祖国が力をつけて自分たちを助けてくれるまでモンスターに屈しないという心持らしい。


(しかし…無理だろうな…)


今回の件で、王族には恐怖を植え付けてある。


つまり、彼らは基本的にダンジョンを敵に回したいとは思わないだろう。


もしも、もう一回かの国との戦争になるとするなら、あの王族が失脚をして、ほかの者が君主につくか、そもそも君主制をやめ、領土回復の為に戦争をしに来るかだろう。


(まぁ、一応、軍備を高めておくか…)


そういって、ゼアークはモンスターを作るためだけの場所に行くのだった。

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