黒
その後も彼らは、必死に頑張った。
幸いにも、モンスターたちは自分から襲ってくることはないので、一体倒して回復というのを繰り返すことができた。
そのおかげで、だんだんとモンスターの壁を減らすことができていたが、回復薬を務めていたモンスターの魔力も回復をしていくので、モンスターたちの数が減ることはなかった。
それに、一回倒されたモンスターに関しては、少しだけ強くなって復活する。
それは、戦闘経験値が入ってくるからだ。
「やっと半分か…」
そんなことには気づかないまま、彼らは、丸1日かけて、中級モンスター半分を倒した。
その中で彼らも強くなっていた。
そう、ダンジョンにとっても欲しいくらいには強くなっていたのだ。
(さて、そろそろか…)
そして、ゼアークは中級モンスターの中に隠れていた、上級モンスターに命令を下した。
その命令を聞いた上級モンスターはすぐに行動に移した。
しかし、何も起こらなかった。
その後も、彼らは、中級モンスターを倒して行った。
そして、その変化は、4分の3くらいの中級モンスターを倒したところで起こり始めた。
(な、なんだ。
いやな予感がする。)
それは、今戦っている冒険者全員が感じていることだった。
しかし、その嫌な予感の正体も分からなかったので、そのまま戦っていた。
そして、あるモンスターは最後に回復もできないほどに爆発四散した。
それは、冒険者側の攻撃が強かったわけではなく、そのモンスターが自分で自爆したのだ。
そのモンスターは爆発四散した瞬間に、大量の体液を全方位にまき散らした。
その体液は、冒険者たちにも降り注いだのだが、その体液が条件になってとあることが起こり始めた。
「うっ!これは…!」
彼らは、急に体の中に熱を感じた。
「何が起こっている。」
モンスターたちは何もしてこない。
しかし、この現象は確実にモンスター側の何者かがやったことだろう。
(まさか、最後のモンスターの体液か?)
あれを浴びてから急に熱を持った。
しかし、それ以前にも、いやな予感はしていた。
つまり、この体の中の熱は、相手側の作戦か!
そう気づいたときには、もう何もかもが遅かった。
彼らの周りにはだんだんと黒い魔力が集まり始めていた。
魔力の色というのは、基本的に、術者の特異な系統の色に寄る。
しかし、黒色等のは魔族の中でも、高位の魔族にしか使えない。
基本的に、強いモンスターや一般的な魔族に関しては、紫に近い色の魔力を持っている。
完全な黒は、魔族の中でも、上位の者しか使えないのだ。
(黒色の魔力!
こんなもの見たことも聞いたこともないぞ!)
普通に生きていれば、黒色のまりゅくなんて見る機会はない。
つまり、彼らも完全な黒色の魔力は見たことがないのだ。
「来るなぁぁ!」
そして彼らは黒色の魔力に飲み込まれるのだった。




