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薄幸少女の終活  作者: 夕暮れ
病院編
14/47

生きようとしている証

前作を読んでくださった皆様、そしてブクマをしてくださった方々ありがとうございます。今回はシキが一歩踏み出したお話です。

 んみゅぅ..........なんかお腹痛いし、頭も痛くて身体が辛いよぉ.......。


 それにパジャマのズボンがぐっしょりしてて気持ち悪い..........。汗かいちゃったのかな?


 着替えようかな?ちょっと身体が辛いけど起きなきゃいけないね。


 ゆっくり起き上がって布団をめくったらパジャマのズボンとシーツが真っ赤になってた。


「ーーーーーーー!?」


 何?なんで赤いの!?今までこんなことなかったのになんで!?


 ショックが大きすぎてエグエグと泣いてしまう。私って死んじゃうの?


 と、とりあえず看護師さん呼べばいいよね?千夏さんが来てくれたらいいな。


 震える手でナースコールを押して少し待つ。するとすぐに誰かが来てくれた。


「おはよシキちゃん。どうかした........ってどうしたの!?そんなに泣いて!?怖い夢でも見たの!?」


 千夏さんは私が泣いてることにすぐに気づくと駆け寄ってきてくれて抱きしめてくれる。私が落ち着くように、ゆっくり背中をさすってくれたり、頭を撫でたりしてくれる。


「大丈夫よ。何があったか私分からないけど、ここにはシキちゃんを傷つける人なんていないから大丈夫よ」


 私が泣き止むまで千夏さんはずっと抱きしめてくれていた。不安だった心が少しだけほぐれた気がした。


 スマホを取る余裕なんて私にはないから、千夏さんが分かるように布団めくる。


 さっきよりも赤く染まった場所が増えてる........。これってずっと血が出てるってことだよね?


 真っ赤に染まったズボンとシーツを見て千夏さんは驚いている。


「まさか、こんなに早く治るなんて..........うん、とりあえずシキちゃん一緒にお手洗い行こっか?」


 コクリと頷いておく。でも立つのもしんどいのにどうするんだろ?


 すると千夏さんは私の膝裏に手を差し込み、背中に手を添えるとそのまま持ち上げる。


 あれ?私持ち上げられてる?それにこれって.........お姫様抱っこ?


 ...............恥ずかしい!!!!!私今までお姫様抱っことか、背負ってもらったことなんてないないのに、いきなりお姫様抱っこなの!?..............私って重くないのかな?


「シキちゃん、ちゃんとご飯食べてる?なんでこんなに軽いの?」


 良かったぁ。私重くないらしい.........でも社交辞令かもしれない.........。


 下を見るのも怖いし、恥ずかしくて顔が真っ赤になってるだろうから、千夏さんの首に手を回してキュッて抱きしめる。それに顔を隠すように、千夏さんの胸に顔を埋めるのも忘れない。


「ふふふ、シキちゃん真っ赤になって可愛いよ」


 そ、そんなことないもん!!真っ赤になってなんかないよ!!!..............ごめんなさい嘘です。本当はものすごく真っ赤になってます.....。


「じゃあシキちゃん。私着替え持ってくるからここで待っててね」


 お手洗いに連れていかれてとりあえず、身体についた血を拭くために濡れタオルを渡される。


 これが病気じゃなかったらいいなぁ。



 ――――――――――――――――――――――――




 血まみれになったズボンと下着を着替えて、シーツも新しいものに変わった。.......ごめんなさい、ご迷惑をかけました。


 いろいろな後処理が終わってもう一回ベッドに横になる。


 ふぅ、やっぱり横になってた方が身体が楽でいいな。でも、身体はだるいし頭は痛いしお腹は痛いでまだ辛い。


「ねぇシキちゃん。今ちょっと辛いかもしれないけど聞いてくれない?.......あっ!?ごめんこれ抱えててくれない?そしたら少しは楽になるよ」


 そう言って渡してきたのは透明なペットボトルで、触ってみると温かくて気持ちいい。抱えてみると、お腹がじんわり温かくなってきた。これで少しは痛くなくなるの?


「じゃあ話を戻して......シキちゃんなんで血まみれになってたか分かる?」


 ふるふると首を横に振る。なんで血が出てきたのかな?


「これはね女の子特有のことなの。だから別に死ぬなんてことはないから大丈夫」


 よかった。私の病気が悪化したんじゃないかって思っちゃった。


「生理って言ってね、シキちゃんの身体が赤ちゃんを産む準備ができたよって証なの」


 え?.........赤ちゃんを産めるようになっちゃったの?でも私もう死んじゃうのに?


「今までねシキちゃんが目を覚ましてから今日まで全然何もなかったでしょ?これって多分ね、シキちゃんが死にたいって思ってたからだと思うの。だから生理が来なかったんじゃないかな?でも今日になって生理が来たってことは、シキちゃんの身体がまた生きようって思った証なんだから、私嬉しいな」


 そうなんだ........心で生きたいって思ってたけど身体はそう思ってなかったんだね。でもやっと私はこれで生きていく準備が整ったってことなのかな?


「これから月に1回こういうのが続くからシキちゃん辛いかもしれないけど、私だってそうだから大丈夫。シキちゃんならなんとかなる」


 そうかな?今も身体は辛いのに、これが月1回でくるって思ったらちょっとしんどいなぁ


「今日はゆっくり休むといいよ。いきなりで痛くて、辛くて、怖かったけどもう大丈夫。あとは慣れていこうね?」


 千夏さんが布団をかけ直しながら言ってくれた。そして優しく頭を撫でてくれる。


 気持ちよくてだんだん、瞼が下がってくる。でもやっぱりちょっと怖いな。


 私の頭を撫でてくれている千夏さんの右手を掴んでキュッて握る。寝るまで手を繋いでくれませんか?って言いたいけど、私は喋れないからこうするしかない。気づいてくれるかな?


 千夏さんは優しく微笑むとそのまま握り返してくれた。そして空いている左手で私の頭を撫でてくれる。


 ありがとう千夏さん。.........おやすみなさい。


シキの身体がやっと生きる意志を持ってくれました。今までシキは心だけが生きたいって思っていましたが、それに身体がついていかずいろいろ支障が生じていましたがやっとここまで治りました。次はいつ話せるようになるでしょうね?

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